庭づくり・庭遊びのアイディア」カテゴリーアーカイブ

さらりとした、くせのない味!タンポポ・コーヒーを作る

タンポポは日本全国に生えている多年草です。

在来種は激減していて、よく見られるのはほとんどがセイヨウタンポポです。

春になると、私の庭でもいたるところからタンポポが顔を出します。

タンポポ

タンポポは春に咲く雑草というイメージが強いかもしれませんが、葉も茎も根も食べられます。

タンポポの根で、タンポポ・コーヒーを作りました。

いろいろな作り方があるようですが、私が試した方法を紹介します。

タンポポの根は一年中採取できますが、私の庭の場合、夏になると他の草花にまぎれてわけがわからない状態ですし、冬は地面が固くて掘り起こしにくいですし、間違って毒性のある他の植物の根を取ってしまう可能性もありますので、花がついていて、確実にこれはタンポポだとわかる時期に採取するようにしています。

タンポポ

タンポポの根を掘り起こします。

掘り起こしたタンポポ

根をよく洗います。

タンポポの根

1日~2日程度、日に干してカラカラにします。

乾燥したタンポポの根

根を細かく切り、フライパンで弱火で10分くらい、焦がさないようにから炒りします。

やかんや鍋で10分くらい弱火で煎じます。根10g程度を水500cc程度で煎じてみました。

根を漉してカップに注ぎます。

タンポポコーヒー

見た目はコーヒーのような感じ。

香りはごぼうのような感じ。

味はほうじ茶のような感じ。

苦味はなく、さらりとした口あたりです。

好みで、砂糖やミルクを加えてもいいようですが、ストレートでさっぱりおいしくいただけます。

健胃、胃痛、消化促進に効くそうです。

<参考文献>

小崎順子(2017)『おいしい雑草料理 レシピと薬効メモ』サンクチュアリ出版

小崎順子(1990)『楽しくおいしく雑草クッキング』農山漁村文化協会

源平枝垂れ桃の実がなる!鬼門除けの桃の木

源平枝垂れ桃は花を楽しむための桃で、1本の木で、赤、白、ピンク、赤と白のまだらなど、数種類の色の花が咲きます。

源平枝垂れ桃の花

源平枝垂れ桃の花(2019)

源平枝垂れ桃

源平枝垂れ桃の花(2020)

そんな源平枝垂れ桃に実がつきました!

源平枝垂れ桃の実

源平枝垂れ桃の実(2019)

源平枝垂れ桃の実

源平枝垂れ桃の実(2020)

花の観賞が目的で植えていたため、実がなった時は驚きました。

実はこの源平枝垂れ桃、図らずも鬼門である北東に植えてあります。

昔から、桃の木は魔除けになると言われ、よく鬼門除けに植えられています。

古事記では、イザナギが黄泉の国から逃げ帰るときに、黄泉比良坂で桃を投げて、追ってきた悪鬼を桃の霊力によって撃退したとされています。

また、桃太郎は、猿、雉、犬を使って鬼を退治しますが、なぜこんな脆弱なお供かというと、十二支の方位図で、鬼門である丑寅(北東)の正反対にあるのが申・酉・戌(南西)だからということです。

桃+申酉戌で鬼門を封じているわけです。

ちなみに、鬼が二本の角に虎のパンツというのは丑寅=牛虎からきているということです。

何気なくその場所に植えた源平枝垂れ桃ですが、鬼門の方角に植えられたため、邪気を祓わなくてはという責任感から、花桃なのに実をつけてくれたのでしょう!

<参考文献>

深読み古事記~日本の神話と古代史が100倍おもしろくなる! ~

尊敬する田舎者は「コマさん」ズラよ

このブログのテーマは「田舎と都会の間で自然との接点をさがす」ですが、今日は私が尊敬している田舎者をご紹介しましょう。

「妖怪ウォッチ」の「コマさん」です!

妖怪ウォッチ コマさん

田舎から都会へ出てきたコマさんと弟のコマじろうは、「~ズラ」という方言を使ってしゃべります。

私は静岡県民ですが、しつけの厳しい学校にぶち込まれ、言葉づかいを徹底的に矯正させられたため、方言が話せません。

静岡県民なのに「~ズラ」が使えないなんて…と思い、最近は、コマさんをお手本に、話し言葉では積極的に「~ズラ」を使うようにしています。

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四つ葉のクローバーをさがせ!

四つ葉のクローバーを見つけました。

クローバーの葉はふつう三つ葉で、四つ葉は変異体に相当します。

発生はまれなので、それを見つけた人には幸運が訪れるという伝説があり、四つ葉はそれぞれ、希望、誠実、愛情、幸運を象徴しているとも言われています。

私が見つけた四つ葉のクローバーはどれでしょう?

クローバーの写真

答えは次の投稿で。

ウインターブルーを解消!冬芽の観察

冬芽とは

落葉樹は秋に葉を落とし、休眠状態で冬を過ごしますが、春にふたたび芽吹いて活動を開始するために準備されたものが冬芽です。

色も形もさまざまで、特に葉が落ちたあとの葉痕は顔のように見えることもあり、ファンが多いようです。

観察にはルーペを使った方がよいですが、肉眼でも結構楽しめます。

冬芽探しは、屋外をうろうろしている間に日光を浴びることができ、発見すれば春が着実に近づいていることを実感できウインターブルーになる人には特におすすめです!

私の庭の冬芽ベスト4を紹介します。

サンショウの冬芽

サンショウの冬芽の写真

サンショウの冬芽

私の庭で一番おもしろい冬芽です。コブみたいなのが側芽、白いハート型の部分が葉痕です。この写真だとよく見えないかもしれませんが、葉痕が顔のように見え、最高にかわいいです!葉痕の両側にトゲがあり、手を広げているみたいで、私は「太陽の塔」と呼んでいます。

ヤマボウシの冬芽

ヤマボウシの冬芽の写真

ヤマボウシの冬芽

私の庭で一番かわいい冬芽です。ぷっくりと膨らんだ感じや、先端が尖がっている感じがとてもいいです。

ニシキギの冬芽

ニシキギの冬芽の写真

ニシキギの冬芽

私の庭で一番かっこいい冬芽です。ニシキギは、冬芽を観察するというよりも、ユニークな枝をまるごと観察します。板状の翼が節ごとに十字対生につく、すごすぎる枝です。初めてこの枝を見たときは、「ハナイカダ」を見たときと同じくらい興奮しました。

モクレンの冬芽

モクレンの冬芽の写真

モクレンの冬芽

私の庭で一番美しい冬芽です。芽は毛に覆われていてビロードのようです。モクレンの冬芽は薬(生薬)にもなり、蓄膿症や鼻づまりに効くそうです。

参考文献

広沢毅 著、林将之 写真(2010)『冬芽ハンドブック』文一総合出版

とにかく薄くて軽いです!新書サイズなのでフィールドに持っていけます。でも内容は充実していて、これ一冊で十分冬芽観察を楽しめます。200種類の冬芽が紹介されています。

鈴木庸夫、高橋冬、安延尚文 (2014)『樹皮と冬芽: 四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社

各樹木ごとに樹皮と冬芽がセットで載っている樹皮冬芽図鑑です。巻末に「樹皮を利用する文化」という章があり、ヒノキの樹皮で建物の屋根をふく技法、檜皮葺(ひわだぶき)の紹介などもあります。ちなみに富士山本宮浅間大社本殿の屋根も檜皮葺です。

星野義延 監修(2011)『紅葉・落ち葉・冬芽の大研究』PHP

図鑑ではなく、葉っぱのひみつをさぐるための観察ガイドです。冬芽だけでなく、紅葉・落ち葉についても載っています。子供向けの本なので、解説がとてもわかりやすいです。

来年の自分のために!ガーデニングダイアリーをつける

庭はタイミングが命

庭はとにかくタイミングが命で、植物を買うにも花を見るにも種をまくにも収穫するにも、その時期を逃すと一年待つしかありません。

例えば、私は春にスノードロップの花を見るのをよく忘れます。シイタケのほだ木の購入もよくタイミングを逃しますし、夏に蜩の鳴き声を心から満喫するのも忘れ、秋に「夏の私のバカ!」と思ったりします。

忘れる程度の願望だったのではないかとか、人はないものねだりをするものなので季節が変わって興味が失せたのではないかと言われればそれまでですが、庭でやることは多様すぎて、興味があってもなんか忘れちゃうんです。

ガーデニングダイアリー

そのようなわけで、記録するのが一番なので、2010年頃から簡単なガーデニングダイアリーをつけています。庭や植物のことを記入する専用のダイアリーです。来年の自分への申し送り事項みたいなものです。

日本は縦に長く、北と南、太平洋側と日本海側では気候も全く違います。たとえ同じ町内だったとしても、土地によって環境が異なるため、去年の自分が残した記録がどんな本よりも一番の参考になります。

ガーデニングダイアリーは、ノートにつけたりルーズリーフにつけたりと、いろいろ試しましたが、入力や検索が楽なので今ではOneNoteにつけています。

気づいたことがあれば毎日記録しますが、桜の花も一日だけ咲いているわけではなく、ある期間の中で咲くわけで、一定のくくりの中で記録をしていった方が、見返すときに使いやすいと思います。

一年を分けるとき、12ヶ月、月の上・中・下旬、52週、七十二候など、いろいろな分け方があると思いますが、どのように分割すると記録しやすいかは、庭の広さや、植えている植物、庭に関われる時間などによって異なると思います。私の場合、二週間をひとまとまりにするくらいがちょうどよいので、今は、二十四節気でざっくりメモすることにしています。

私が好きなガーデニングダイアリー

人のガーデニングダイアリーを見ると、自分が見落としていた作業やアクティビティに気づいて、こんな作業もある、あんな観察もある、と、とても参考になります。しかも、私も丁寧に生活しよう!と心を入れ替えたりします。

ここでは、私が好きなガーデニングダイアリーをご紹介します。

私の自然流栽培の師匠がつけていた日誌

私が以前研修をさせていただいていた、野菜の自然流栽培(無農薬、有機肥料栽培、アイガモ米)の師匠がつけていた日誌です。本当にすばらしい日誌でした。

野菜一品種につき、ルーズリーフ一枚を使い、B5サイズのバインダーに綴じてあるものでした。いつ種を買って、まいたか、いつ植え替えをし、いつ肥料をやり、いつ収穫をしたか、といった成長の記録や作業内容が細かく記録されていました。

プロのノートですので、「今年もルコウソウの種まくの忘れちゃったよ」とか言っている私とは全然レベルが違うのですが、つけ方を教わり、メモ魔の私は興奮してすぐにまねをしました。

ドイツ・BRUNNEN(ブルンネン)社のガーデン日めくりカレンダー

日めくりカレンダーですが、中身は、ドイツのひげのおじさんのガーデニングダイアリーです。ガーデニング作業や日々の生活の知恵について書かれています。

2010年に妹がプレゼントしてくれて存在を知りました。

ドイツ・BRUNNEN(ブルンネン)社のガーデン日めくりカレンダー
ドイツ・BRUNNEN(ブルンネン)社のガーデン日めくりカレンダー

私はドイツ語が全く読めないのですが、イラストを見ているだけでもほっこりします。どうしても気になるものは、インターネットの翻訳にかけて、なんとなく内容をつかむようにしています。

ドイツ・BRUNNEN(ブルンネン)社のガーデン日めくりカレンダー
ドイツ・BRUNNEN(ブルンネン)社のガーデン日めくりカレンダー

ベニシアの庭づくりノート

ベニシア・スタンリー・スミス(2015)『ベニシアの庭づくりノート』世界文化社

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ベニシアの庭づくりノート [ ベニシア・スタンリー・スミス ]
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ベニシアさんは、一週間単位でガーデニング作業をメモされているようです。見開き1ページで1週間。左側のページは、ガーデニング作業を忘れないよう書き留めたベニシアさんのメモ。右側のページはノートになっていて、自分の庭の記録が書き込めます。何回も何回も読み返してしまう、不思議なノートです。

くらしのこよみ

うつくしいくらしかた研究所「くらしのこよみ」

「二十四節気」と「七十二候」に沿って更新される、iPhone、iPad、アンドロイドで利用可能な暦アプリケーションです。とにかく写真が美しく、異世界へ連れていかれたような感覚になります。

ガーデニングダイアリー

テーマのある庭、サラダバーガーデンを作る

今回の庭ノートは、サラダに使う野菜だけを植えた「サラダバーガーデン」についてです。

庭を小さな空間に分けて、それぞれにテーマを設定しています。

これは、私が尊敬するガーデナー、ベニシアさんや黒田健太郎さんが提案されている方法です。

ベニシアさんの庭は、楽しんで考えたテーマごとに小さなコーナーで構成されています。NHKの「猫のしっぽ カエルの手」の「Vol.60 テーマのある庭」で紹介されていました。スパニッシュガーデン、ワインガーデン、フォレストガーデン、コテージガーデン、ジャパニーズガーデンなど、聞いているだけでワクワクするような庭ばかりです。

ベニシア・スタンリー・スミス(2013)『ベニシアの庭づくり ハーブと暮らす12か月』世界文化社

また、黒田健太郎さんは、初めからよくばって庭全体を造ろうとしないで、自分が具体的にイメージできる「自分サイズ」の広さから庭づくりをスタートし、この「小さなシーンづくり」を少しずつ増やしていき、それをつないでいくという方法を提案されています。

黒田健太郎(2012)『健太郎のGarden Book』MUSASHI BOOKS

私も、土壌・日照時間などの条件、目的、手がかけられる時間などを考えて、庭を小さな空間に分けて、それぞれにテーマを持たせるようにしています。

小さな空間に分けてテーマを決めることで、どこに何を植えるか迷いが少なくなりますし、庭も使いやすくなります。また、手入れもしやすくなりますし、庭仕事で他人の助けも借りやすくなります。

サラダバーガーデン

今回は、サラダバーガーデンを紹介します。

庭の一角にサラダに使う野菜だけを植えているコーナーがあり、ここをサラダバーガーデンと呼んでいます。

設楽清和 監修(2010)『パーマカルチャー菜園入門』家の光協会. の55ページに、「スクエア菜園」というのが紹介されています。

これは、スペースを板や杭で仕切り、30センチ×30センチのスクエアを3×3列に並べた菜園です。1平方メートルのスペースがあっても、区分けされていないと同じ野菜を多量に植えてしまいがちです。9区画に区切ることで、心理的な傾向としてそれぞれ違う野菜を植えたくなり、多様性のある菜園ができあがる、ということです。

また、菜園で作業をする際、人の手が届くのは外側から40~45センチ程度ということで、一つの区画を30センチ×30センチにして、それを3×3列作ることによって、周囲から手が届く、管理のしやすい菜園になる、ということです。

料理によく使う野菜を植えるので、理想としては、ハーブと同じく、家の勝手口の近くに配置できるとよいようです。

私の場合は、スペースの関係で少し違う区画になりました。1区画が60センチ×40センチで、3区画×1列、2区画×1列、4区画×1列となっています。しかし、小さな通路があり、どの区画も無理なく手が届きます。

年や季節によって少し変わりますが、大抵、リーフレタス、サニーレタス、半結球レタス、サンチュ、赤カラシナ、ミズナ、コマツナ、サラダシュンギク、ミニトマトなどを植えています。

サラダバーガーデン(3区画×1列)

サラダバーガーデン(3区画×1列)

赤カラシナの写真

赤カラシナ

ルッコラの写真

ルッコラ

ミズナの写真

ミズナ

サラダシュンギクの写真

サラダシュンギク

ミニトマトの写真

ミニトマト

ここには、生で食べられるものだけを植えるようにしています。

それぞれの区画には、何の野菜かわかるように、写真付きのプランツネームプレートを立てています。

サラダバーガーデンのプレートの写真

サラダバーガーデンのプレート

サラダバーのように、自分が好きな野菜を、食べる都度、食べる量だけとっていきます。

サニーレタスなどは外側の葉から一枚ずつかきとっていき、赤カラシナなどは若芽を摘みとっていくようにしています。

参考文献

設楽清和 監修(2010)『パーマカルチャー菜園入門』家の光協会.

永続的で循環可能な、自然のしくみをいかす家庭菜園について紹介している本で、どれもこれも実践してみたくなるようなアイディアばかりです。ヨシダケイコさんのイラストが本の内容にピッタリで、読んでいるだけでも楽しい本です。

ベニシアさんに倣って!テーマのある庭、ブーケガルニの庭を作る

自分だけの秋の七草を!テーマのある庭、秋の七草の庭を作る

庭の柚子を収穫し、冬至に柚子湯に入る

2017年の冬至は12月22日でした。

冬至に柚子湯に入ると、一年中風邪をひかないと言われています。

柚子湯に入ると、次のような効果があるそうです。

  • 血行がよくなり、冷え性や疲れなどに効く。
  • 皮に含まれる精油成分がお湯に溶けだして皮膚の角質を覆い、しっとりすべすべの肌になる。
  • 柚子の皮に含まれるクエン酸やビタミンCにより、美白効果がある。
  • 香りでリラックスできる。

我が家でも、毎年、冬至の日には、柚子湯に入って体を温めます。

柚子湯には庭の柚子を使います。

庭の柚子の実の写真

庭の柚子の実

柚子は、料理に使え、お風呂に使え、アゲハチョウも訪れ、本当にありがたい木です。

庭の柚子の木の写真

庭の柚子の木

柚子湯は祖父母に教わった習慣だったので、小さいころから日本のシブい習慣として受けとめてきました。

柚子湯の写真

柚子湯

しかし、よく考えてみると、お風呂に果物浮かべて入るなんて、ものすごくおしゃれじゃないですか!?

もし外国にシトロンバスにつかる習慣を持つ国があったとして、その国の人が「私の国では、老若男女、毎日バスタブにつかる習慣があって、特に冬至の日にはお風呂にシトロンを浮かべるんですよ。」って言ったら、「なんておしゃれな国なんだ!」って思いますよね!?

どくだみ茶:夏至にドクダミを摘みとり、乾燥させ、半夏生にどくだみ茶を飲む

 

エアープランツ(ティランジア)で、T6(ティーシックス)を結成!

ティランジア(Tillandsia)パイナップル科(ブロメリア科)の植物で、エアープランツ(Airplants)とも呼ばれています。

熱帯アメリカに広く分布し、その多くが、木の枝や岩に付着して育つ着生植物です。風を好み、土を必要とせず、乾燥に非常に強く、葉の表面から空気中の水分を吸って育ちます

雨季と乾季がはっきりした地域に自生しているので耐性には優れていますが、本来は水が好きな植物だそうです。

しかし、土だけではなく水もいらないと誤解されがちで、枯らしてしまう人が続出すると言われていて、私も結構枯らしてしまっています。

スイスのジュネーブの植物園(Les conservatoire et jardin botaniques de la Ville de Genève)の温室にエアープランツがたくさん吊るさがっていたのですが、アジア人の私でさえむせかえるような湿度の中で生き生きと育っていて、水がいらないというのは大いなる誤解だと実感しました。

ジュネーブの植物園のエアープランツ

ジュネーブの植物園のエアープランツ

エアープランツには、週1~2回、霧吹きで水分を与え、乾ききってしまったときは、水を張った容器に株を逆さまにして1時間程度沈めて、その後よく水を切るようにします。

このところ、カフェ風インテリアテラリウムが人気で、エアープランツも注目されているようですが、私の記憶では、土がいらなくて机の上に直置きできる植物として1990年代にブームになった気がします。

エアープランツはとても軽量なのでハンギングに向いています。土が不要なので、ワイヤーで吊るしたり、壁にかけたり、ガラス容器に入れたり、自由に飾ることができます。

私は、直径6センチの小さなバケツを横に6個つる下げた雑貨にエアープランツを入れています。一つのバケツに一人ずつ、合計6人。ここに入る6人はその時の厳選メンバーで、いわば、V6六歌仙笑点の大喜利の回答者、おそ松くんみたいなものです!

ティランジア(Tillandsia)6人組ということでT6(ティーシックス)と呼んでいます。

T6(ティランジア6人組)の写真

T6(ティランジア6人組)

現在のメンバー紹介です。

マグヌシアーナの写真

マグヌシアーナ

ブッツィーの写真

ブッツィー

ブラキカウロス

ブラキカウロス

カプト メドゥーサエの写真

カプト メドゥーサエ

イオナンタ イオナンタの写真

イオナンタ イオナンタ

ブルボーサの写真

ブルボーサ

状況をみてメンバーの入れ替えがあります!

こちらのトレイの中にいる十数人は、T6の控えのみなさんです。

T6の控えのみなさん

T6の控えのみなさん

ところで、静岡県にある 熱川バナナワニ園 の温室は、日本一のエアープランツ(ティランジア)のコレクションを誇り、日本ブロメリア協会の事務局にもなっているそうです!私は静岡県民なのに行ったことがなく、詳細が語れなくてすみません!

参考文献

藤川史雄『エアプランツとその仲間たち ブロメリアハンドブック』(2013)双葉社

「ブロメリア図鑑」と「ブロメリアの育て方」の二章で構成されています。ほとんどの写真が花が咲いた状態の写真で、「葉っぱだけでもかわいいのに、うまくいけばこんなに美しい花が咲くなんて!」と、育てるモチベーションが一気に上がる本です。

照井江里子(監修)『テラリウム』(2016)日東書院

苔、エアプランツ、多肉植物を中心としたテラリウムが紹介されています。風を好むエアープランツは、吊るすタイプの容器と相性がよく、すぐにまねできる小さなハンギングテラリウムがいろいろ載っています。過剰なデコレーションがなく、シンプルでセンスのいいテラリウムばかりです。