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やはり雷が落ちるとキノコが育つのか?雷雨の翌日にヒラタケと思われるキノコがびっしり生える

雷雨の翌日、枯れたタラノキにキノコがびっしり生えているのを発見しました。

タラノキに生えたキノコ

キノコのことはよくわからないのですが、ヒラタケと思われます。

タラノキに生えたキノコ

私が子どものころは、ヒラタケが「シメジ」という名前で売られていましたが、「ブナシメジ」に取って代わられ、最近全く見かけなくなりました。

お味噌汁の具としてはなかなかよかった記憶があります。

食べてみたい衝動に駆られましたが、ヒラタケは毒キノコのツキヨダケとの区別が難しいといわれているため、ここは命を懸ける場所ではないと思いやめておきました。

タラノキに生えたキノコ

シイタケを栽培している方から、キノコは雷が鳴ったり榾木を水中に落としたりしてびっくりさせると一斉に出てくると聞いたことがあります。

本当にびっくりして出てくるのだとしたらキノコかわいすぎと思いましたが、どうやら本当にびっくりして出てきているようなのです。

ナショナルジオグラフィックに次のような記事があります。

「キノコにとって、落雷は自分たちを簡単に全滅させる非常に深刻な脅威となる。キノコは死ぬ前に自分を再生しておかねばならないと感じ、稲妻を察知すると自動的に成長を加速させて子実体の数を増やすのだろう」

落雷でキノコの収穫量が増加

キノコの世界、奥深いです。

タラノキに生えたキノコ

あまりにも大きくて人工的な色彩のイモムシで、生物と気づかなかった、クロメンガタスズメの幼虫

庭でミニトマトを収穫していたら、クロメンガタスズメの幼虫に出会ってしまいました。

私は蝶は大好きですが、蛾は嫌いなので、出会ってしまって微妙な感じでした。

クロメンガタスズメの幼虫
クロメンガタスズメの幼虫

このイモムシ、体長10センチくらいで、人間の指と同じくらいの太さがあります。

体の色は鮮やかなグリーンで、蛍光っぽい黄色と青のストライプが一定間隔で斜めに入っています。

クロメンガタスズメの幼虫
クロメンガタスズメの幼虫

目に留まってからイモムシだと認識するまでに結構時間がかかりました。

擬態していて気づかなかったのではなく、むしろ目立っていたのですが、あまりにも人工的な配色で、生き物と気づきませんでした。

人は、自分の概念にないものは視覚に入っても認識できないのだと改めて実感しました。

この幼虫、ザ・イモムシという感じで、私の中では『不思議の国のアリス』に出てくる、きのこの上で水パイプをふかすいもむしのイメージです。

『不思議の国のアリス』水パイプをふかすいもむし
『不思議の国のアリス』水パイプをふかすいもむし

幼虫の尾角にはとげとげがあり、「?」マークのように曲がっています。

クロメンガタスズメの幼虫
クロメンガタスズメの幼虫

ちなみに、成虫は背中に人面模様があり、めっちゃ怖いです。

クロメンガタスズメは熱帯起源の蛾で、日本では九州以南にしかいなかったようですが、2000年以降、北上を続けているそうです。

静岡でも、私が子供の頃はこのようなイモムシは見かけませんでした。

iPhoneであわてて撮ったナガサキアゲハが意外とよく映っていた

蝶の写真を撮るのはとても難しいです。

特に私の好きなアゲハチョウの仲間は、結構なスピードで飛び、じっとしていることも少ないので、たいていブレブレの写真になります。

デジタル一眼レフカメラのスポーツモードで撮れば、素人の私でもなんとか蝶の姿をとらえることができるという感じです。

この日は、庭を歩いていたら、ナガサキアゲハが目の前40センチという至近距離を右から左へ横切り、iPhoneのカメラであわててシャッターを押しました。

ナガサキアゲハ

ナガサキアゲハ

案外、普通に映っていて驚きました。

大抵、屋内にデジタル一眼レフカメラを取りに行っている間に、蝶はどこかへ行ってしまうものなので、そのままiPhoneで撮り続けたところ、なかなかうまいこと姿をとらえることができました。

ナガサキアゲハ

ナガサキアゲハ

ナガサキアゲハ

ナガサキアゲハ

iPhone、おそるべしです。

<参考文献>

海野和男『デジタル一眼レフで撮る四季のネイチャーフォト 日本のすばらしき自然とそこに生きる生き物の一瞬を撮る 』サイエンス・アイ新書

昆虫写真家の海野和男先生がネイチャーフォトの撮り方を惜しみなく教えてくださっている本です。私はカメラの細かい設定については全くわからないのですが、被写体である虫、鳥、植物などのネイチャーとの向き合い方がとても勉強になります。

洗面所の洗面ボウルに落ちていたコクワガタのメスを救出する

母が、屋内の洗面所の洗面ボウルにコクワガタのメスがいるのを発見しました。

どこから入ってきたかは謎です。

洗面ボウルに落ちていたコクワガタ

自ら洗面ボウルに入っていったのか、落ちてしまったのか、わかりません。

洗面ボウルから出ようとしても、滑って登れないようです。

這い上がろうと右前足を必死で伸ばしている姿が健気です。

洗面ボウルを必死で登ろうとするコクワガタ

母によって洗面ボウルから救出され、庭のカエデの木に放されました。

コクワガタ

コクワガタをカエデの木に放す

我が家では、なぜこんなところにクワガタが!?という現象がたまに起きます。

玄関前の階段にヒラタクワガタがいたり、

ヒラタクワガタ

ヒラタクワガタ

ヒラタクワガタ

窓ガラスと網戸の間にコクワガタがいたり。

コクワガタ

コクワガタ

コクワガタ

家族の間では、我が家のご先祖はお盆に馬ではなくクワガタに乗って帰ってくる、ということになっています。

夜にしか咲かない白いレースのような幻想的な一日花、カラスウリの花が咲く

私の庭には、知らないうちに自然に生えてきたカラスウリがあり、毎年実をつけます。

カラスウリは雌雄異株で、種から育てると実をつけるまで4~5年かかるといわれているので、今ある株を大事にしています。

赤くなったカラスウリの果実の写真
赤くなったカラスウリの果実

カラスウリの株は庭のサクラの樹のすぐ脇にあり、毎年サクラの樹に絡みついて高いところへ登っていくため、カラスウリの花が咲いて実ができるのは、地上4~5メートルのところでした。

桜の木にからみつくカラスウリの写真
桜の木にからみつくカラスウリ

しかし、諸事情によりサクラの樹を切ってしまったため、今年はカラスウリがどうなるのか気になっていました。

サクラの切り株
サクラの切り株

春になると、サクラの樹からひこばえがでてきました。

サクラのひこばえ
サクラのひこばえ

カラスウリの株も健在で、サクラのひこばえに絡まって、この夏、地上1メートルくらいのところで生い茂っています。

サクラのひこばえに絡まるカラスウリ
サクラのひこばえに絡まるカラスウリ

今まで地上4~5メートルのところで咲いていたカラスウリの花でしたが、今年は地上1メートルという非常に低い位置で育っているため、今まで見ることができなかったカラスウリの花を見ることができました。

カラスウリの花は夜にしか咲かず、しかも翌朝の日の出前には萎んでしまい、目撃するのがなかなか大変な花です。

日中に、今夜咲くと思われるつぼみを発見し、夜に見に行ってみました。

18時50分頃、白くて丸いつぼみが膨らんできました。

カラスウリのつぼみ
カラスウリのつぼみ

19時15分頃、花が咲きます。

花は白くて、5弁の星のような形です。

カラスウリの花
カラスウリの花

花弁の縁から白くて細いひも状のものが無数に伸びて広がっていき、レースのようになっています。

カラスウリの花
カラスウリの花

レースの部分もあわせると直径10センチくらいです。

カラスウリの花
カラスウリの花

それにしても、このデザイン、天才的です。

花弁から細い紐をたくさん出して、ぐちゃぐちゃにしてレースっぽくするなんで、私の発想にはありません。

カラスウリの花
カラスウリの花

夜咲く花は白い花が多いですが、カラスウリの花も夜行性のスズメガを引き付けるためにこのような白くて目立つ姿になったといわれています。

この日もスズメガらしき蛾が近くを飛んでいました。

カメラのフラッシュのおかげで写真ではこのようにはっきりと花が見えますが、実際の夜の暗い庭では、懐中電灯で照らさないと花がどこにあるかもわからないです。

香りにもひきつけられているのでしょうが、暗闇の中でこの花を見つけられるなんて、スズメガって私より目がいいじゃないと思いました。

車のタイヤで羽化しようとして失敗したと思われるセミを助ける

車に乗ろうとしたら、車のタイヤのすぐ側のアスファルトの上に何かが落ちています。

車のタイヤの側で仰向けになっている羽化したばかりのセミ

近寄って見ると、仰向けになったセミでした。

しかし、よく見かけるセミの死骸ではありません。

体は乳白色で翅の縁はエメラルドグリーン、近くには抜け殻があります。

状況から推察するに、昨晩、タイヤに上って羽化しようとして失敗したセミだと思われます。

車のタイヤの側で仰向けになっている羽化したばかりのセミ

車のタイヤの側で仰向けになっている羽化したばかりのセミ

このまま車を動かしたら、タイヤでセミの亡骸を踏みつぶしてしまいます。

忍びないと思い、ほうきでどけたところ、突然歩き出しました。

復活して歩き出す羽化したばかりのセミ

復活して歩き出す羽化したばかりのセミ

推察しなおすと、昨晩、タイヤに上って羽化しようとして、羽化した後に自分の抜け殻につかまって翅を乾かしていたところ、抜け殻がタイヤからずり落ちて、一緒に地面に落ち、仰向けになったまま自力で動くことができなかった、という状況だったと思われます。

タイヤで踏んでしまわなくて本当によかったです。

復活して竹ぼうきにとまる羽化したばかりのセミ

復活して竹ぼうきにとまる羽化したばかりのセミ

植物にしても虫にしても、まわりは死んだと思っても実は死んでいなかったというのは、意外と多いかもしれません。

触ると葉が閉じるオジギソウの隣に、オジギソウにそっくりだけど触っても葉が閉じないコミカンソウが生える

今年もこぼれ種からオジギソウの芽が出てきました。

オジギソウとコミカンソウの写真

接触などの刺激によって数秒で葉が閉じるオジギソウは、ハエトリソウと並び、「動く植物」の筆頭です。

考えてみれば動いていない植物などないのですが、その動きを人間が秒単位で知覚できるところと、こちらのアクションに直接的な反応を見せるところが、「動く」と思う所以なのだろうと思います。

葉に触れてみると、向かって右側の個体の葉は閉じましたが、左側の個体の葉は閉じません。

オジギソウとコミカンソウの写真

触っても葉が閉じない左側の植物は、オジギソウとは似て非なるもの、コミカンソウです。

オジギソウとコミカンソウの写真

オジギソウとコミカンソウ

私の庭には、このように特定の植物のそっくりさんが隣に生えていることがよくあります。

なぜそっくりさんが隣に生えているのか。

仮説1:偶然近くに生えている

コミカンソウ:「オジギソウ?誰それ。知らないし。」

仮説2:似た環境で育つため、近くに生えている

コミカンソウ:「オジギソウ?ああ、体質似てるんで、同じ場所で生活しているんですよ。よく間違えられます。」

仮説3:人間が特定の植物を特別視して大切にするため、特別視されていないそっくりさんが、擬態的な考えで、特別視されている植物の近くに生えている

コミカンソウ:「ここの人間、なんかオジギソウ好きみたいで大事にしてるでしょ。コミカンソウってバレなきゃ人間に抜かれないんで、できるだけオジギソウの近くで繁殖してオジギソウのふりしてるんですよ。」

何の根拠もありませんが、私は仮説3のような気がしてならないです。

春にウグイスの鳴きまねをしていたと思われるガビチョウがパートナーらしきガビチョウを連れて現れる

2017年にガビチョウ(画眉鳥)が初めて私の庭にやってきたときは本当に驚きましたが、5年経ち、今ではすっかりおなじみの顔になりました。

ガビチョウの写真

ガビチョウ(2017)

ガビチョウは、スズメ目チメドリ科に分類される、体長22~25センチくらいの鳥です。色は茶褐色でくちばしが黄色、目の周りとその後方に眉状に伸びた白い模様があるのが特徴です。京劇メイクのアイラインみたいです。

ガビチョウは中国南部から東南アジア北部にかけて生息していますが、日本ではペットとして輸入された個体が、かご脱けにより定着したそうです。特定外来生物に指定されているため、日本の野鳥図鑑には載っていないことが多いです。

七色と形容されるその美しい鳴き声から、中国では非常にポピュラーな飼い鳥で、日本でも古くから輸入されていたそうですが、人気がなくなってペットショップの店頭から姿を消したそうです。

ガビチョウは声がいいだけではなく、ほかの鳥の鳴きまねもします。

今年の春に庭にやってきたガビチョウは、ウグイスの鳴きまねをしていました。

なわばりの主張やメスへの求愛といわれている「ホーホケキョ」の鳴きまねは、本物のウグイスと鳴き声と区別がつかないほどです。

しかし、「キョキョキョキョキョキョキョ、ケキョケキョケキョ、ケッキョ、ケッキョ」という「谷渡り」と呼ばれる警戒の鳴き声のまねは、微妙に旋律が違って、「あなた、絶対ウグイスではありませんよね!?」となります。

長すぎて正確にまねしきれていないのか、意図的にアレンジを加えているのか、よくわからないです。

7月に入り、最近鳴かないなと思っていたら、つがいのガビチョウを見かけるようになりました。

つがいのガビチョウの写真

つがいのガビチョウ

すごく仲良しで、羽繕いをしています。

羽繕いをするつがいのガビチョウの写真

羽繕いをするつがいのガビチョウ

在来鳥類の衰退の一因となってしまうかもしれない「特定外来生物」と言われても、人間が勝手に連れてきたわけで、どうしたものかという感じです。

ついに来た!七色の美しい鳴き声を持つ、セミの鳴きまねもできるガビチョウ(画眉鳥)

庭のウメの木に着生しているフウラン(風蘭)の花が咲く

庭を歩いていると、白くて小さいラン的な花が数十個視界に飛び込んできました。

目線と同じ高さです。

フウランの花の写真

私の庭の風景としてはあり得ないものだったため、「空中にラン!?」と驚きました。

タイかシンガポールにでもいるかのような気分になりました。

我に返って一歩引いて見ると、ウメの木に着生しているランでした。

ウメの木に着生するフウランの写真

フウラン(風蘭)と思われます。

フウランは江戸時代から愛好されている園芸植物で、観賞用に購入したものを庭木につけたりするようです。

家族からは人為的にウメの木につけたという話は聞いていませんので、自然に着いて大きくなったものと思われます。

ウメの木に着生するフウランの写真

ウメの木に着生するフウラン

毎日歩いている場所で、葉も視界に入っていたはずなのに、花が咲くまで庭のウメの木にフウランが着生していることに気づきませんでした。

昨日までは、「家にフウランありますか?」と聞かれたら、自信をもって「ありません。」と答えていました。

自分が認識していないものは存在しないものということになっている、という、当たり前だけど非常に本質的なことを、改めて思い知らされました。

大きな決断。サクラの樹を2本切りました。

2021年下半期に生活に非常に大きな変化があり、庭の維持管理についてもいろいろと考え直す必要がでてきました。

我が家の庭は、限られた面積のわりに多様性に富んだ庭になっているので、できるだけ現状を維持したかったのですが、悩んだ末、サクラの樹を維持することは持続可能ではないいう結論に至り、切ることにしました。

庭のサクラの花

庭のサクラの花(2021)

大木を切るときは、精神的に非常に大きなダメージを受けます。「雑草」と言われている草は簡単な気持ちで抜くくせに、勝手なものです。

大木を切るときは、幹に御神酒をかけて、なぜ切らなければならないのかをその樹に説明します。

  • 私の家族があなたを植えた頃は、このあたりは雑木林や野原や畑や空き地が点在するような場所だったけれど、現在は住宅が密集する場所になってしまい、あなたをここで維持できるほどおおらかな環境ではなくなってしまった。
  • 「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」と言うが、場所が狭いため、あなたを剪定し続けなければならなく、それによってあなたが病気になってしまう可能性がある。
  • 幹にサルノコシカケがついている。ということは、すでに中が腐ってしまっているかもしれない。
  • 防風のたびにあなたが倒れる心配をしなければならない。
  • あなたの神髄である花を楽しめるのは一年のうち一週間から二週間で、それ以外の時は、毛虫を気にし、落ち葉を気にし、倒木を気にし、気がかりなことが開花の喜びを上回ってしまっている。
サクラの切り株

サクラの切り株(2022)

切った直後は、野鳥の動きが変わり、一時期、庭に設置したエサ台にヤマガラやシジュウカラが来なくなりましたが、今は元通り野鳥がやって来るようになりました。

セミがたくさんとまる樹だったため、この夏、セミの動きがどのようになるか気になります。

桜の木にとまるセミの写真

サクラの木にとまるセミ(2017)

多くの人たちは、花が咲く時期だけサクラの樹に注目しますが、庭にサクラの樹があったおかげで、私は年間を通してサクラの樹を意識して過ごすことができました。

切ったことを納得してはいますが、各地で桜が満開になったニュースを聞くと、やはり喪失感に見舞われます。

サクラの花の写真

庭のサクラ 満開(2021)