2021年下半期に生活に非常に大きな変化があり、庭の維持管理についてもいろいろと考え直す必要がでてきました。
我が家の庭は、限られた面積のわりに多様性に富んだ庭になっているので、できるだけ現状を維持したかったのですが、悩んだ末、サクラの樹を維持することは持続可能ではないいう結論に至り、切ることにしました。
大木を切るときは、精神的に非常に大きなダメージを受けます。「雑草」と言われている草は簡単な気持ちで抜くくせに、勝手なものです。
大木を切るときは、幹に御神酒をかけて、なぜ切らなければならないのかをその樹に説明します。
- 私の家族があなたを植えた頃は、このあたりは雑木林や野原や畑や空き地が点在するような場所だったけれど、現在は住宅が密集する場所になってしまい、あなたをここで維持できるほどおおらかな環境ではなくなってしまった。
- 「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」と言うが、場所が狭いため、あなたを剪定し続けなければならなく、それによってあなたが病気になってしまう可能性がある。
- 幹にサルノコシカケがついている。ということは、すでに中が腐ってしまっているかもしれない。
- 防風のたびにあなたが倒れる心配をしなければならない。
- あなたの神髄である花を楽しめるのは一年のうち一週間から二週間で、それ以外の時は、毛虫を気にし、落ち葉を気にし、倒木を気にし、気がかりなことが開花の喜びを上回ってしまっている。
切った直後は、野鳥の動きが変わり、一時期、庭に設置したエサ台にヤマガラやシジュウカラが来なくなりましたが、今は元通り野鳥がやって来るようになりました。
セミがたくさんとまる樹だったため、この夏、セミの動きがどのようになるか気になります。
多くの人たちは、花が咲く時期だけサクラの樹に注目しますが、庭にサクラの樹があったおかげで、私は年間を通してサクラの樹を意識して過ごすことができました。
切ったことを納得してはいますが、各地で桜が満開になったニュースを聞くと、やはり喪失感に見舞われます。
最終更新日 2022年3月31日