パリ在住歴15年の私のピアノの先生が、2017年8月30日の庭ノートの記事「勇気をもって椅子の色をバラバラに!ジュネーブのペルル・デュ・ラック公園」を読んでくださり、「全く同感です!」と、こんなステキな写真を送ってくださいました!
フランスの電車(SNCF)のカラフルな座席です!

そうなんです!これなんです!!
同系色のグラデーションとかじゃなくて、この、あえてバラバラのオシャレ感!
さすがフランスの色彩感覚です!


パリ在住歴15年の私のピアノの先生が、2017年8月30日の庭ノートの記事「勇気をもって椅子の色をバラバラに!ジュネーブのペルル・デュ・ラック公園」を読んでくださり、「全く同感です!」と、こんなステキな写真を送ってくださいました!
フランスの電車(SNCF)のカラフルな座席です!

そうなんです!これなんです!!
同系色のグラデーションとかじゃなくて、この、あえてバラバラのオシャレ感!
さすがフランスの色彩感覚です!

今回の庭ノートは、ジュネーブのペルル・デュ・ラック公園についてです。
ジュネーブはスイスの西部、レマン湖の南西岸にある都市で、フランス語圏に属し、国連ヨーロッパ本部、国際赤十字など、さまざまな国際機関が置かれている街です。
ペルル・デュ・ラック公園(Parc de La Perle du Lac)は、レマン湖の湖畔にあります。モンブランが望める美しい庭に加え、おいしいレストラン(Restaurant La Perle Du Lac)や品のいい科学史博物館(Musée d’histoire des sciences)まである素敵な公園です。
その科学史博物館の隣の広場に、フランスのフェルモブ社(Fermob)のビストロシリーズのガーデンファニチャーが置いてあったのですが、あえて色が全部バラバラで、すごくおしゃれだったのです!
赤、オレンジ、紫、青、黄緑のテーブルやチェアーをランダムに置くなんて、私にはありえない組み合わせです。

フェルモブ社のビストロシリーズのテーブルとチェアーは私のお気に入りのガーデンファニチャーです。スチール製でプラスチックのように劣化せず、折りたたんでコンパクトに収納できます。
私も自分の庭で、庭仕事の休憩の時に使っています。私が使っているのは白です。

フェルモブ社のガーデンチェアーはいろいろなところで見かけますが、パリのチュイルリー公園やリュクサンブール公園のガーデンチェアーもグリーン系で統一されていますし、カフェでも赤ならすべて赤で統一されていることが多いと思います。
バラバラの色でそろえているのは写真でしか見たことがなかったため、「本当にやっている人がいる!」と軽い衝撃を受けました。
日本のように風景がごちゃごちゃしていないので、このバラバラの配色がとてもよく合っていました。
ペルル・デュ・ラック公園の中には、「真珠の庭(Le Jardin de La Perle)」と呼ばれる庭があります。レマン湖に向かって緩やかな傾斜になっていて、花と芝生がきれいです。
晴れた日には、レマン湖のはるか向こうにモンブランが見えます。芝生に座って、モンブランとレマン湖を行き交う船を眺めることができます。
こちらも植物の配色が絶妙で、さらに春と夏では雰囲気が全く違います。




春はピンクと赤、夏は黄色が基調になっていて、どちらも差し色の白が効いていて、葉の形や質感が異なる植物が組み合わさり、とても洗練された雰囲気です。
私は配色センスがなく、色が多いと疲れるので、どうしても無印良品みたいなことになってしまいます。もう少し自分の庭がカラフルになるように努力してもいいなと思いました。

私の庭というか家にはヤモリが住み着いていて、毎年夏になると出没します。
たいてい、家の窓ガラスの外側にこのようなかたちで張り付いているのに出くわします。
近くで見るとこんな感じで、おなか丸見えです。
私は爬虫類はあまり好きではありませんが、ヤモリだけは特別で、見つけると、四つ葉のクローバーを見つけたときのようなハッピーな気持ちになります
ヤモリは漢字で「家守」や「守宮」ですが、その字の通り、家を守ってくれる縁起の良い生き物とされています。
ヤモリは、民家やその周辺で生息しています。日本では原生林などには生息していないため、郊外よりもむしろ都市部のほうがよく出会えるのかもしれません。
ヤモリは夜行性で、生きた虫を食べます。家にとって害になる虫を食べてくれるので、ありがたい生き物です。
昔は、夜に行灯などの灯りを灯せるのはお金持ちの家だけだったため、その光に集まる虫を食べにくるヤモリが居つくのはお金持ちの家でした。そのようなわけで、灯りがあるところに現れるヤモリは富の象徴だったそうです。今でも家が繁盛する守り神とされています。
我が家で暮らしているヤモリは一匹だけではありません。
ごくまれに家の中の壁で遭遇し、そんな時はさすがにヒヤッとしますが、ほとんどは家と庭の境で生活しています。
特に、手と、張り付いている手足の角度がかわいいです。
爬虫類が苦手な人にとっては、こんなのに家の周りをうろうろされたらたまったものではないかもしれませんが、縁起の良い、家の守り神です。我が家に出没してくれるのはとてもラッキーなことだと思い、大切に放置しています。

静岡県にある私の庭では、夏に、ニイニイゼミ、クマゼミ、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシ、ヒグラシが鳴きます。

特に庭の桜の木にはセミがたくさんとまり、種田山頭火的に言ったら「何が何やらみんな鳴いている」状態です。

※この写真を見て「どこにセミがいるの?」と思われた方のために、最後に答えを載せておきます。
セミの種類によって鳴き声が違い、ピークを迎える時期も少しずつ違います。そのため、セミの声のグラデーションによって、今が夏のどの時期かを知ることができます。セミの声がカレンダー代わりになるわけです。
しかも、セミの鳴き声は子供の頃の記憶とリンクしています。聴覚を通した記憶とはすごいものです。
セミの鳴き声と夏の経過について、超個人的な記憶をご紹介します。
※庭で録音したセミの鳴き声も載せますが、うまく音が拾えず、かすかにしか聞こえないものもあります。
夏休みが始まり、「夏休みの友」をありえないスピードで終わらせている。
夏の午前中のイメージ。ラジオ体操に行って、妹と「あさりちゃん」や「タッチ」を観ている。
夏の午後のイメージ。プールに行って、ガリガリ君を食べて扇風機の前でグダグダしている。
夏休みも佳境に入り、ミンミンゼミのせいでお盆と終戦記念日の切なさが助長される。
夏休みが終わりに近づき、親に世話を焼かれながら自由研究や読書感想文などの大物の宿題をやっつけている。
夏休みを通して朝夕の涼しい時間帯に鳴く、郷愁の代名詞。記憶の中では夕立とセット。
以上が静岡県にある私の庭の「セミの鳴き声カレンダー」になりますが、あくまでも大まかな印象であって、ずいぶん早い時期からツクツクボウシが鳴くこともあります。
近年は温暖化の影響か、クマゼミの鳴き声ばかりが目立つようになり、逆にミンミンゼミが減っているような気がします。
このように、セミの鳴き声と子供の頃の記憶がリンクしているのは私だけではないようで、「ちびまる子ちゃん」のまるちゃんのように、夏休みの宿題を8月31日まで放置しておくようなお子様だった人は、ツクツクボウシの鳴き声を聞くと今だに焦るといいます。


今回の庭ノートは、庭のソテツの葉で、沖縄で教わったソテツの虫かごを作ったお話です。
ソテツは、現在生きている植物の中で、イチョウと並んで最も原始的な植物の一つです。幹の頂の部分から羽状の葉を茂らせる独特な姿は南国を彷彿とさせますが、私にとっては、南国というよりジュラシックなイメージです。古風で、裸子植物特有の生命力を感じるため、お気に入りの植物の一つです。
ソテツは「蘇鉄」と書きますが、枯れかかったときに幹に鉄くぎを打ち込んだり、鉄類を根元に与えると蘇るという言い伝えに由来します。鉄で蘇るなんてかっこいいです。
日本では、よく、公園や官公庁や学校、ロータリーの真ん中などに植えられています。
静岡県にある私の庭でもソテツを地植えにしていますが、防寒対策をしなくても元気に育ってくれています。

葉は、多数の線状の小葉から成り、葉先は鋭く尖っていて、刺さると痛いです。
初夏に新芽が伸びてくる頃はとてもきれいで、新芽のカールがジュラシックな感じで、芸術品のようです。

古くなって垂れ下がった葉は、付け根から切り落として樹形を整え、新しく出てくる葉と世代交代させます。
この切り落とした葉を使って、沖縄で教わったソテツの虫かごを作りました。

ソテツの線状の葉が短いと編むのが大変なので、適当な長さがある部分を選んで、長さ20センチくらいに切ります。
気分を盛り上げるために琉球畳の上で作ります。

葉の最初の2本を軸にします。
次の葉から編み込んでいきます。
右の葉を右側の軸の上から左側の軸の下へ、左の葉を左側の軸の上から右側の軸の下へ。この繰り返しです。ほつれないように、最初はきつめに編みます。
編み続けると、軸にしていた2本の長さが足りなくなるので、別にとっておいた小葉を継ぎ足して軸にしていきます。

最後まで編み切ります。編み終わりの処理の仕方は自由だそうです。
完成です。


基本的な編み方をもとに、いろいろアレンジできます。
遊びに来ていた甥っ子と一緒に作り、二人ではまってしまい、十数体作りました。

葉に独特の光沢とハリがあるので、とても清潔で網目が美しいです。

私は虫は入れずにインテリアにしています。
虫かごですが、これ自体が虫みたいです。

私は蝶が大好きで、バタフライガーデンを庭づくりの柱の一つにしています。
蝶が集まる庭を作るには、大きく二つのアプローチがあります。
今回は、2の食草、特にアゲハチョウ科以外の食草についてです。
食草とは蝶が主に幼虫期に餌として食べる植物のことです。蝶の成虫が好きな蜜の多い花を植えれば蝶はやってきますが、庭に居ついてくれるようにするには、蝶が産卵し、孵化した幼虫が食べる植物を植える必要があります。
蝶は卵→幼虫→蛹→蝶と完全変態をする虫です。幼虫とはイモムシのことなので、イモムシが嫌いな人は、食草を植えるというアプローチは難しいかもしれません。しかし、蜜源植物よりも来訪が多く、うまくいけば自分の庭で蝶の一生がめぐるようになります。
蝶の幼虫は、種類によって食べる食草が決まっています。例えば、アゲハ(ナミアゲハ)はミカン、サンショウ、カラタチなど、柑橘類の葉だけを食べますし、キアゲハはパセリ、ニンジン、ミツバなど、セリ科の葉だけを食べます。
私が意識的に食草を植えている、アゲハチョウ科以外の蝶を少しご紹介します。
ツマグロヒョウモンはタテハチョウ科のチョウで、漢字で書くと「褄黒豹紋」です。1980年代までは近畿地方以西でしか見られなかったのが、徐々に生息域が北上し、1990年代に東海地方でも見られるようになったそうです。そして、静岡県の私の庭でもよく見かけるようになりました!

幼虫はパンジーなどスミレ科の植物を食べます。

パンジーやビオラを育てている方、黒と赤のこんなイモムシを発見して、ぎゃー!とか言ってませんか!?

ツマグロヒョウモンの幼虫なので、駆除せずに大切に放置してあげてください。
ルリタテハはタテハチョウ科のチョウで、「瑠璃」の名前の通り、鮮やかな瑠璃色の帯模様が特徴です。生で見ると本当に美しい色合いです。

しかし、翅を閉じると、木の幹や落ち葉にそっくりの隠蔽色になり、突然地味な感じになります。このギャップがたまらないです。

幼虫はホトトギスやサルトリイバラなどを食べます。

スジグロシロチョウはシロチョウ科のチョウで、モンシロチョウとよく似ていますが、翅に黒い筋があります。

幼虫はアブラナ科の植物を食べます。

モンキチョウはシロチョウ科のチョウで、キチョウに似ていますが、翅の中央に銀色の斑紋があります。

幼虫は、シロツメクサなど、マメ科の植物を食べます。

この他にも、庭には、カタバミを食べるヤマトシジミや、ギシギシを食べるベニシジミ、ススキを食べるセセリチョウの仲間など、いろいろな蝶がいます。
バタフライガーデンの作り方についての本は日本ではほとんどありませんが、日本でおそらく唯一の、そして最高の本が、私が尊敬する昆虫写真家、海野和男さんの『蝶が来る庭ーバタフライガーデンのすすめ』と『花と蝶を楽しむバタフライガーデン入門』です。
どのような花を植えるとどのような蝶が来るか、春、初夏、夏、秋と、季節ごとに紹介されている図鑑式の本です。
各植物のページに、チョウを呼ぶ力を「集客力」として5段階の表示があって、とても便利で楽しい作りになっています。
どの写真も本当に美しく、蝶と花の写真集としても楽しめます。
幼虫の食草ではなく、蝶の吸蜜源植物である花の紹介が中心ですので、イモムシはちょっぴり苦手だけど庭にたくさん蝶を呼びたいという方にも最高の本だと思います。
蝶の一生、蝶の種類、蜜源植物、食草など、とてもわかりやすいのに非常に細かい話まで載っています。植栽プランも紹介されていて、都会のベランダから広大な庭まで、自分の環境に合ったバタフライガーデン作りを模索できます。

私は蝶が大好きで、バタフライガーデンを庭づくりの柱の一つにしています。
蝶が集まる庭を作るには、大きく二つのアプローチがあります。
今回は、2の食草、特にアゲハチョウ科の食草についてです。
食草とは蝶が主に幼虫期に餌として食べる植物のことです。蝶の成虫が好きな蜜の多い花を植えれば蝶はやってきますが、庭に居ついてくれるようにするには、蝶が産卵し、孵化した幼虫が食べる植物を植える必要があります。
蝶は卵→幼虫→蛹→蝶と完全変態をする虫です。幼虫とはイモムシのことなので、イモムシが嫌いな人は、食草を植えるというアプローチは難しいかもしれません。しかし、蜜源植物よりも来訪が多く、うまくいけば自分の庭で蝶の一生がめぐるようになります。
蝶の幼虫は、種類によって食べる食草が決まっています。例えば、アゲハ(ナミアゲハ)はミカン、サンショウ、カラタチなど、柑橘類の葉だけを食べますし、キアゲハはパセリ、ニンジン、ミツバなど、セリ科の葉だけを食べます。
私の庭には柑橘類の木があり、成虫が好む花も植えてあるので、春から秋まで、いつもアゲハチョウが舞っています。
日本産アゲハチョウ科21種のうち、私の庭がある静岡に生息しているのは12種です。アゲハチョウ科の幼虫はミカン科の植物を食べるものが多いですが、食草が異なるものもいます。


例えば、こんな蝶や

こんな蝶や

こんな蝶を呼ぶためには、カラタチ、ユズ、ハッサク、アマナツ、ウンシュウミカン、サンショウなどのミカン科の植物を植えると、産卵に来てくれます。



私はミカン科の果実は食べますが、葉は食べませんので、幼虫と食べるものがかぶっていないところも気に入っています。
ミカン科の植物は、一本植えておくと、果実が食べられ、蝶の舞が見られ、幼虫から自然の不思議を学べ、花の香りを楽しめ、常緑で冬も明るい気持ちになれ、いいことづくめです。

ジャコウアゲハの幼虫の食草はウマノスズクサ類です。ウマノスズクサは意識的に育てているわけではありませんが、庭でジャコウアゲハをよく見かけるので、もしかしたら庭のどこかに生えているのかもしれません。
実は、ジャコウアゲハが食べるウマノスズクサ類は毒を含み、ジャコウアゲハは幼虫時代にその葉を食べることによって、体内に毒を蓄積します。この毒は成虫になっても体内に残るため、ジャコウアゲハを食べた捕食者は中毒をおこし、食べたものを吐き出してしまいます。一度ジャコウアゲハを捕食して中毒を経験した者は、二度とジャコウアゲハを捕食しなくなるわけです。
このジャコウアゲハに似ることによって身を守っているのが、オナガアゲハ、クロアゲハ、蛾のアゲハモドキです。このように体内に毒を持っている種類のまねをして自分の身を守ることをベイツ型擬態と呼びます。


キアゲハの成虫はアゲハ(ナミアゲハ)とよく似たルックスですが、模様や色合いが微妙に違い、幼虫のルックスや食草に関しては全く違います。
キアゲハを呼ぶには、パセリ、ニンジン、ミツバなどのセリ科の植物を植えます。
私は、パセリ、イタリアンパセリ、ミツバ、アシタバ、フェンネル、コリアンダー、セルフィーユ、スープセロリなどをまとめて植え、その場所を「セリ科の庭」と呼んでいます。セリ科の植物を混植すると、交雑して香りや風味が薄くなり、ハーブとしてはイマイチになるとされていますが、管理のしやすさを優先して混植しています。

セリ科の葉は私も食べるので、キアゲハの幼虫と食べるものがかぶってしまっています。ライバルでもあるため、キアゲハに対してはミカン科の葉を食べる蝶ほどの愛着を持てません。

しかし、キアゲハの食草であるパセリ、ニンジン、ミツバなどは、他の食草に比べて育てやすいので、一番呼びやすいアゲハチョウかもしれません。

クスノキ科が食草です。私の庭にクスノキはありませんが、近くに雑木林があるため、そこで生まれたと思われる蝶がよく私の庭に遊びに来ます。
早春に現れる春の女神と呼ばれる蝶です。残念ながら幼虫も成虫も見たことがありません。食草はカンアオイ類です。ちょうどカタクリの花が咲く頃に成虫が現れるため、庭にカタクリを植えて、吸蜜に来るのを待っています。
残念ながらウスバシロチョウも見たことがありません。食草のキケマン類は庭にも生えているので、もしかしたら今後目撃できるかもしれません。アゲハチョウ科とは思えない古風な蝶です。幼虫は石や枯葉の上で日向ぼっこするそうです!
バタフライガーデンの作り方についての本は日本ではほとんどありませんが、日本でおそらく唯一の、そして最高の本が、私が尊敬する昆虫写真家、海野和男さんの『蝶が来る庭ーバタフライガーデンのすすめ』と『花と蝶を楽しむバタフライガーデン入門』です。
蝶の一生、蝶の種類、蜜源植物、食草など、とてもわかりやすいのに非常に細かい話まで載っています。植栽プランも紹介されていて、都会のベランダから広大な庭まで、自分の環境に合ったバタフライガーデン作りを模索できます。

夏の庭は昆虫パラダイスです。夏は、草刈り、家庭菜園での収穫など、やらなければならない庭仕事がそれなりにありますが、暑いのでほどほどにし、昆虫とのふれあいを楽しむようにしています。その一つが、セミの羽化を見ることです。
セミは、卵→幼虫→成虫という不完全変態をする虫です。
卵は夏に木の枝に産みつけられ、翌年の春から夏に孵化します。生まれた幼虫は土の中へもぐり、木の根から樹液を吸って、脱皮をしながら何年もかけて成長します。アブラゼミの場合は幼虫時代は6年前後といわれています。準備が整うと地上に出て木に登り、羽化します。羽化した成虫の寿命は1週間ほどといわれています。
よく、7年も土の中にいてやっと地上に出てきたらたった7日で死ぬかわいそうな虫、と言われたりしますが、もしかしたら地上より地中のほうが楽しいかもしれません。それに、地上の7日間をとって短命と言われたりしますが、これも幼虫時代を無視した言い方で、7年も生きられるのは、昆虫の寿命としては相当なものです。
7月下旬から8月にかけて、日没後に庭をふらふらしていると、セミの羽化に立ち会えます。私が住んでいる場所は田舎とはいえ住宅街で、山奥ではありませんし、庭もそれほど広くありませんが、セミが暮らすのにちょうどよい木が何本かあります。庭でセミの羽化を簡単に見ることができるなんて、とても幸せなことです。
セミの羽化を見たことがない方は、殻からサクッと抜け出て成虫になると思われるかもしれませんが、通常1~2時間かかります。
セミの羽化は夜に行われるため、外は真っ暗で、懐中電灯なしでは見られません。写真もフラッシュをたかなければ撮影できません。明るいとセミにとってストレスになり羽化にも影響するので、2時間つきっきりで見るのではなく、家と庭を行ったり来たりしながら、15分おきに見に行くようにしています。
幼虫を家に連れて帰り、屋内でじっくり羽化を観察する方法もありますが、環境的に可能であれば、セミが自分で決めた場所で羽化を見守るのが一番かなと思います。小学生の頃、セミの幼虫を飼ったことがありますが、なかなか大変なものでした。
7月下旬の18:30頃、庭をうろうろしていたらセミの幼虫が地面から出てくるのを発見!3センチくらいのツヤのある茶褐色の体に6本の足、成虫と同じ黒い目。アブラゼミの幼虫のようです。まずは私に踏まれなくてよかった!
歩いて近くのモクレンの木に登り始めました!結構なスピードで登ります。
まだまだ登ります!羽化する場所の高さは、地上50センチから4メートルくらいです。あまり移動距離が長いと、体力を消耗して力尽きて羽化が失敗することもあるようです。
羽化の場所を決めたようです!地上2メートルくらいのモクレンの葉の裏側です。頭は必ず上に向けます。アブラゼミの羽化は地上2~3メートルのところが多いです。ちなみに、ニイニイゼミやツクツクボウシはもっと低く、地上1メートル前後のところで羽化します。
背中に亀裂が入り始めます!移動から場所決めまでは比較的サクサクと進みますが、ここからが長いです。
地上で幼虫を発見してから約1時間後、背中の亀裂から成虫の白い頭が出てきました!
殻から体の下半分を出すために、上体を後ろにそらせます。イナバウアーです!
殻から完全に抜け出ました!体は乳白色で、うっすらとエメラルドグリーンがかっています。本当に美しい色です。
体を乾かします。エメラルドグリーンがかった透明の翅がとてもきれいです。
殻から抜け出てから1時間以上経ち、体も固まり色もだいぶ茶色っぽくなってきました。羽化はセミの一生のうちで一番無防備な時間です。鳥、クモ、スズメハチ、人間などの天敵に襲われないよう、最後まで気が抜けません。天敵が活動を開始する朝までに飛翔できるようにならなければなりません。
翌朝、セミの姿はなく、抜け殻だけになっていました。無事飛び立ったのだと思われます。
抜け殻の主かどうかはわかりませんが、近くにセミがいました。
モクレンのすぐ隣にケヤキがあり、振り返ったらそこでもセミの羽化が始まっていました!横から見た羽化のようすです。
セミの羽化は何回見ても神秘です!

私は蝶が大好きで、バタフライガーデンを庭づくりの柱の一つにしています。
蝶が集まる庭を作るには、大きく二つのアプローチがあります。
今回は、1の蜜源植物についてです。
蝶の成虫の食物は主に花の蜜です。(オオムラサキのように、樹液や果汁を吸うものもいます。)
蝶の幼虫の食草は、アゲハはミカン、カラタチなどの柑橘類、キアゲハはミツバ、ニンジンなどのセリ科の植物、といったように、蝶によって食べる葉っぱが違います。しかし、成虫の蜜源植物についてはそのような違いはなく、蜜が吸いやすい花であればよいようです。
蝶にとって蜜が吸いやすいのは、小さな花がたくさん集まった集合花です。改良された園芸品種よりも、野草や野草に近い花を好むようです。また、蝶によって色や種類に好みがあり、例えば、モンシロチョウは黄色い花、アゲハチョウは赤い色の花にひかれる傾向があります。どの蝶にも好まれる花の色は、赤紫といわれています。
私の庭では、縁側のすぐ向こうの庭にバードフィーダー(鳥の餌台)を設置し、冬の間はひまわりの種をおいて鳥を呼んでいますが、夏の間はブッドレアなど蝶が好む花を咲かせ、鳥の代わりに蝶を呼んでいます。そのため、この場所を「鳥蝶(ちょうちょう)の庭」と呼んでいます。

鳥は蝶の幼虫の天敵でもありますが、それは大自然の厳しい掟なので仕方ありません。鳥も蝶も好きなので、どちらとも適当に関わるようにしています。
私の庭で特に蝶が集まるなと感じる、蜜源植物ベスト5を紹介します。
ブッドレアは英語でバタフライブッシュといい、蝶が集まる花として有名です。手入れが簡単な落葉低木で、蝶が好きな花を毎年咲かせ、花期も長く、夏から秋まで咲き続けます。これさえ植えれば庭にはいつも蝶が飛び回るといわれています。


サンジャクバーベナのサンジャクとは「三尺」のことで、その名の通り、草丈はおよそ90センチです。庭に植えっぱなしにしておけばきれいな花を咲かせてくれる、手のかからない多年草です。小さな花によく蝶が集まります。

ヒャクニチソウも蝶が好む蜜源の一つです。一年草なので毎年植えつけなければなりませんが、名前の通り花期が長く、色も赤、黄色、白、オレンジ、ピンクなどがあり、どの蝶にも好まれます。

ヒガンバナにはアゲハチョウの仲間が本当によく訪れます。9月のお彼岸の時期に咲く花期が短い植物ですが、蝶の滞在時間が長い花のように感じます。様々ないわれから庭に植えるのを嫌う人もいるようですが、見方によってはおめでたい花で、球根を植えっぱなしにしておけばよい、美しくて手がかからない花です。


ヤブカラシの花はアゲハチョウの最高の蜜源です。ほかの植物をそのツルでおおってしまうため、厄介な雑草とされていますが、私は、蝶のために何本かは花が咲くまでそのままにしています。砂糖菓子のようなきれいな小さな花が咲きます。

春にもナノハナやツツジなどに蝶が集まりますが、まだ蝶自体の数が少ない時期なので、夏ほどたくさん来ている印象がありません。蝶の数が増え、自然環境で花が少なくなる夏に咲く蜜源植物を植えると、多くの蝶が集まってくれます。
バタフライガーデンの作り方についての本は日本ではほとんどありませんが、日本でおそらく唯一の、そして最高の本が、私が尊敬する昆虫写真家、海野和男さんの『蝶が来る庭ーバタフライガーデンのすすめ』と『花と蝶を楽しむバタフライガーデン入門』です。
どのような花を植えるとどのような蝶が来るか、春、初夏、夏、秋と、季節ごとに紹介されている図鑑式の本です。
各植物のページに、チョウを呼ぶ力を「集客力」として5段階の表示があって、とても便利で楽しい作りになっています。
どの写真も本当に美しく、蝶と花の写真集としても楽しめます。
幼虫の食草ではなく、蝶の吸蜜源植物である花の紹介が中心ですので、イモムシはちょっぴり苦手だけど庭にたくさん蝶を呼びたいという方にも最高の本だと思います。
蝶の一生、蝶の種類、蜜源植物、食草など、とてもわかりやすいのに非常に細かい話まで載っています。植栽プランも紹介されていて、都会のベランダから広大な庭まで、自分の環境に合ったバタフライガーデン作りを模索できます。

今回の庭ノートは、数年前にサカタのタネの通信販売で購入したハーブセット「レモン3兄弟」についてで、レモングラス、レモンバーベナ、レモンバームの3兄弟が、いったい誰が長男で、次男で、三男ですか!?というお話です。
サカタのタネの通信販売カタログは小学生のころからの私の愛読書です。祖母がサカタ友の会の会員だったので、定期的にお便りやカタログが届いていたのですが、祖母に借りて熟読し、おもしろい植物や野菜の種を見つけては、祖母が注文する山野草の苗と一緒にたのんでもらっていました。今では私がサカタ友の会の会員です。
そんなサカタのタネ通信販売カタログ「家庭園芸」で数年前に見つけたのが、「レモン3兄弟セット」です。レモングラス、レモンバーベナ、レモンバームのハーブがセットになっているものです。

レモンバームはすでに庭にあったのですが、レモングラスは越冬に失敗して枯れてしまい、レモンバーベナは育てていなかったため、この3兄弟を購入することにしました。
この3兄弟の共通点は、レモンの香りがすること、ハーブティーや料理に使えること、です。
というニーズにより、地植えではなく鉢植えにして、ダイニングから続く縁側のすぐ脇に置くことにしました。
しかし!極めて重大な問題に気づきました。この3兄弟、だれが長男でだれが次男でだれが三男かわからないのです!(どこかに書いてあって私が読み飛ばしていたのでしたら、サカタのタネさん、ごめんなさい!)
カタログを見ると、「内容」のところに「レモングラス・レモンバーベナ・レモンバーム」とあります。この順番か!?と思ったのですが、すぐその下に、「レモングラス、レモンバーム、レモンバーベナのセットです。」と書いてあり、順番が変わっています!どっちやねん!
しばらくは、「まあ3つまとめて3兄弟ってことで」と思うようにしていましたが、毎日目に留まる場所に置いてあるため、「いったい誰が誰なんだ!?」というモヤモヤが強くなっていきました。サカタのタネに問い合わせたら完全に変人扱いでしょう。。。そこで、自分で勝手に長男、次男、三男を決めることにしました!
レモンバーベナは南米原産で、17世紀にヨーロッパに伝わりました。ヨーロッパでは、もともと、ディナーのときのフィンガーボールの水にレモンの香りをつけるために利用されていました。レモンバーベナは、フランス人が好んで飲むハーブティーとしても有名です。ヨーロッパのフィンガーボールに入れるとしたら絶対長男のはずです。葉の色も形も上品で端正。でもちょっと融通がきかず、枝ぶりを整えるのが大変です。感情をあまり表に出さず、水が足りているのかどうかなど、何を考えているのかよくわからないところがあります。
タイ料理やベトナム料理には必須のハーブですが、タイ料理のトムヤムクンに入れるのは次男しかいないと思います。ワイルド系で、葉もざわっと伸びて快活な印象ですが、意外と打たれ弱くて、水がないとすぐしおれます。耐寒性も3人の中で一番弱く、自分が慣れた土地で本領を発揮するタイプです。葉で人の手を切って傷つけたりしますが、これはあまのじゃくで本当はすごくやさしいです。
夏になると白い小さな花を咲かせ、この花によく蜜蜂が集まります。明るくて人懐っこくて誰からも好かれる三男に決まっています。繁殖力が非常に強く、移植にも強くてあらゆる環境に適応でき、どこでもやっていけます。かわいい葉っぱの雰囲気とは裏腹に、3人の中では一番打たれ強く、寒さも少々の水切れもへっちゃら。でも気に入らないことがあるといきなり枯れたりします。
というわけで、レモンバーベナが長男、レモングラスが次男、レモンバームが三男です!
そして私が勝手に追加した四男のレモンマートル。実は彼が一番大物です。
※レモンバーベナ、レモングラス、レモンバーム、レモンマートルは、妊婦など、人によっては摂取に注意が必要です。