収穫したワラで正月飾りを作る!庭でバケツ稲づくり

一斗缶を使って庭で稲を育てています。

縦24㎝×横24㎝の一斗缶の中に、水とよく混ぜて泥になった土を入れ、稲の苗を植えます。それを4つ並べて田の字にして、文字通り「田」にしています。

5月の田植え後の一斗缶稲の写真

24 ㎝×24㎝×4個=2304㎠=0.2304㎡=0.069696坪=0.00023232反、ということになるでしょうか。一反(300坪)の水田でとれる米の量が一石で、一石は大人一人が一年に食べる米の量に相当するということです。100万石への道は遠いです。

田んぼを一反持っていて、自分が食べる米を自分で作ることができたらすばらしいなと思いますが、食べる米を作るのはプロに任せて、とりあえず私は、この0.00023232反で、稲の成長サイクルを見守りながら一年を過ごしています。

一斗缶は約18リットル、縦24㎝、横24㎝、高さ35㎝です。稲を植えるには、土は20cmほどの深さが必要です。その上に5㎝くらい水をはるので、枠の高さが25㎝ある入れ物なら育てられます。一斗缶をそのまま使ってもいいのですが、土や水を入れると結構重くなるので、上を10cmほど切って高さ25センチにしました。中ぼしなどで水をこぼす必要がある時も、缶を傾ければ簡単に水をこぼすことができます。

稲は、JAグループが配布しているバケツ稲づくりのセットを使っています。毎年3月下旬くらいになると、JAグループがバケツ稲づくりのセットを配布します。必要事項を記載した紙に返信用切手を同封して郵送すると、種もみと肥料が入ったセットを送ってくれます。

JAのバケツ稲づくりセットの写真

バケツ稲づくりセットの申し込み方法や、育て方などは、JAグループのホームページで確認できます。

JAグループ―身近な食や農を学ぶ―お米作りに挑戦(やってみよう!バケツ稲づくり)

JAではポリバケツで育てる方法を案内していますが、『パーマカルチャー菜園入門』という本の136ページに、木枠に防水シートを敷いたり、セメントなどをこねる建築用のトロ船を利用する一坪田んぼの作り方が載っています。この本は、永続的で循環可能な、自然のしくみをいかす家庭菜園について紹介している本で、どれもこれも実践してみたくなるようなアイディアばかりです。また、ヨシダケイコさんのイラストが本の内容にピッタリで、読んでいるだけでも楽しい本です。

設楽清和 監修(2010)『パーマカルチャー菜園入門』家の光協会.

5月に植えた苗は、7月になると気持ちがいいくらい成長します。風が吹くとざわざわと揺れて、緑が鮮やかです。

7月の一斗缶稲の写真

夏場に水をためておくと気になるのが蚊のことですが、ボウフラはわいていません。ボウフラにとってよい生育環境ではないのか、金属の作用のせいなのか、よくわかりませんが、何らかの理由により蚊の発生を防げているようです。

秋にはちゃんと米が実ります。ちっちゃくても、日本の秋っていう感じです。

稲穂と秋の空の写真

収穫したワラを使って、正月飾りを作りました。

正月飾りの写真

正月飾り(紙垂あり)の写真

一斗缶一個から収穫したワラで、このしめ縄が一つ作れました。直径20㎝くらいの小さなお飾りです。ワラは、ぬらして木槌でたたいてやわらかくします。ワラ約20本の束を3束作り、縄をなって、しめ縄を作ります。その両端を合わせて留めてリース状にし、松、竹、南天、万両、金柑など、庭にあった縁起のいい植物をとって飾りました。

ワラの扱いについては、こちらの本を参考にしました。

宮崎清 編・水上みのり 絵(2006)『わら加工の絵本』農文協.

最近店頭で販売されている正月飾りはメイド・イン・ジャパンではない物が多いので、素人仕事ですが、自前のワラと、庭にある植物で作ることができて大満足でした!

収穫した稲穂のほうは、正月料理の飾りにしました。

黄金の俵と爆ぜさせた稲穂の写真

えびのすり身などが入った具を薄切り食パンで包み、米俵の形にして蒸したあと、黄金色に揚げます。黒い盆に、この黄金の俵を5つ積み上げて、バケツ稲で作った稲穂を爆ぜさせたものを飾りました。

収穫後の田んぼは、レンゲ畑にする予定です。