日別アーカイブ: 2017年8月10日

バタフライガーデン:蝶が産卵に来る植物を植える(アゲハチョウ科以外)

私は蝶が大好きで、バタフライガーデンを庭づくりの柱の一つにしています。

蝶が集まる庭を作るには、大きく二つのアプローチがあります。

  1. 成虫の食物である蜜源植物を植える
  2. 幼虫の食物である食草を植える

今回は、2の食草、特にアゲハチョウ科以外の食草についてです。

食草とは蝶が主に幼虫期に餌として食べる植物のことです。蝶の成虫が好きな蜜の多い花を植えれば蝶はやってきますが、庭に居ついてくれるようにするには、蝶が産卵し、孵化した幼虫が食べる植物を植える必要があります。

蝶は卵→幼虫→蛹→蝶完全変態をする虫です。幼虫とはイモムシのことなので、イモムシが嫌いな人は、食草を植えるというアプローチは難しいかもしれません。しかし、蜜源植物よりも来訪が多く、うまくいけば自分の庭で蝶の一生がめぐるようになります。

蝶の幼虫は、種類によって食べる食草が決まっています。例えば、アゲハ(ナミアゲハ)はミカン、サンショウ、カラタチなど、柑橘類の葉だけを食べますし、キアゲハはパセリ、ニンジン、ミツバなど、セリ科の葉だけを食べます。

私が意識的に食草を植えている、アゲハチョウ科以外の蝶を少しご紹介します。

ツマグロヒョウモンを呼ぶには

ツマグロヒョウモンはタテハチョウ科のチョウで、漢字で書くと「褄黒豹紋」です。1980年代までは近畿地方以西でしか見られなかったのが、徐々に生息域が北上し、1990年代に東海地方でも見られるようになったそうです。そして、静岡県の私の庭でもよく見かけるようになりました!

庭に来たツマグロヒョウモンの写真

庭に来たツマグロヒョウモン

幼虫はパンジーなどスミレ科の植物を食べます。

庭のパンジーとビオラの写真

庭のパンジーとビオラ

パンジーやビオラを育てている方、黒と赤のこんなイモムシを発見して、ぎゃー!とか言ってませんか!?

庭で生活するツマグロヒョウモンの幼虫の写真

庭で生活するツマグロヒョウモンの幼虫

ツマグロヒョウモンの幼虫なので、駆除せずに大切に放置してあげてください。

ルリタテハを呼ぶには

ルリタテハはタテハチョウ科のチョウで、「瑠璃」の名前の通り、鮮やかな瑠璃色の帯模様が特徴です。生で見ると本当に美しい色合いです。

庭に来たルリタテハの写真

庭に来たルリタテハ

しかし、翅を閉じると、木の幹や落ち葉にそっくりの隠蔽色になり、突然地味な感じになります。このギャップがたまらないです。

庭に来たルリタテハが翅を閉じているところの写真

庭に来たルリタテハが翅を閉じているところ

幼虫はホトトギスサルトリイバラなどを食べます。

庭のホトトギスの写真

庭のホトトギス

スジグロシロチョウを呼ぶには

スジグロシロチョウはシロチョウ科のチョウで、モンシロチョウとよく似ていますが、翅に黒い筋があります。

庭に来たスジグロシロチョウの写真

庭に来たスジグロシロチョウ

幼虫はアブラナ科の植物を食べます。

庭のナノハナの写真

庭のナノハナ

モンキチョウを呼ぶには

モンキチョウはシロチョウ科のチョウで、キチョウに似ていますが、翅の中央に銀色の斑紋があります。

庭に来たモンキチョウの写真

庭に来たモンキチョウ

幼虫は、シロツメクサなど、マメ科の植物を食べます。

庭のシロツメクサの写真

庭のシロツメクサ

この他にも、庭には、カタバミを食べるヤマトシジミや、ギシギシを食べるベニシジミ、ススキを食べるセセリチョウの仲間など、いろいろな蝶がいます。

参考文献

海野和男(1999)『花と蝶を楽しむバタフライガーデン入門』農文協

バタフライガーデンの作り方についての本は日本ではほとんどありませんが、日本でおそらく唯一の、そして最高の本が、私が尊敬する昆虫写真家、海野和男さんの『花と蝶を楽しむバタフライガーデン入門』です。蝶の一生、蝶の種類、蜜源植物、食草など、とてもわかりやすいのに非常に細かい話まで載っています。都会のベランダから広大な庭まで、自分の環境に合ったバタフライガーデン作りを模索できます。

森上信夫・林将之(2007)『昆虫の食草・食樹ハンドブック』文一総合出版

バタフライガーデン:蝶が集まる花を植える

最近静岡県で増えているチョウについて。企画展「静岡のチョウ 世界のチョウ」