庭づくりのアイディア」カテゴリーアーカイブ

テーマのある庭、サラダバーガーデンを作る

今回の庭ノートは、サラダに使う野菜だけを植えた「サラダバーガーデン」についてです。

庭を小さな空間に分けて、それぞれにテーマを設定しています。

これは、私が尊敬するガーデナー、ベニシアさんや黒田健太郎さんが提案されている方法です。

ベニシアさんの庭は、楽しんで考えたテーマごとに小さなコーナーで構成されています。NHKの「猫のしっぽ カエルの手」の「Vol.60 テーマのある庭」で紹介されていました。スパニッシュガーデン、ワインガーデン、フォレストガーデン、コテージガーデン、ジャパニーズガーデンなど、聞いているだけでワクワクするような庭ばかりです。

ベニシア・スタンリー・スミス(2013)『ベニシアの庭づくり ハーブと暮らす12か月』世界文化社

また、黒田健太郎さんは、初めからよくばって庭全体を造ろうとしないで、自分が具体的にイメージできる「自分サイズ」の広さから庭づくりをスタートし、この「小さなシーンづくり」を少しずつ増やしていき、それをつないでいくという方法を提案されています。

黒田健太郎(2012)『健太郎のGarden Book』MUSASHI BOOKS

私も、土壌・日照時間などの条件、目的、手がかけられる時間などを考えて、庭を小さな空間に分けて、それぞれにテーマを持たせるようにしています。

小さな空間に分けてテーマを決めることで、どこに何を植えるか迷いが少なくなりますし、庭も使いやすくなります。また、手入れもしやすくなりますし、庭仕事で他人の助けも借りやすくなります。

サラダバーガーデン

今回は、サラダバーガーデンを紹介します。

庭の一角にサラダに使う野菜だけを植えているコーナーがあり、ここをサラダバーガーデンと呼んでいます。

設楽清和 監修(2010)『パーマカルチャー菜園入門』家の光協会. の55ページに、「スクエア菜園」というのが紹介されています。

これは、スペースを板や杭で仕切り、30センチ×30センチのスクエアを3×3列に並べた菜園です。1平方メートルのスペースがあっても、区分けされていないと同じ野菜を多量に植えてしまいがちです。9区画に区切ることで、心理的な傾向としてそれぞれ違う野菜を植えたくなり、多様性のある菜園ができあがる、ということです。

また、菜園で作業をする際、人の手が届くのは外側から40~45センチ程度ということで、一つの区画を30センチ×30センチにして、それを3×3列作ることによって、周囲から手が届く、管理のしやすい菜園になる、ということです。

料理によく使う野菜を植えるので、理想としては、ハーブと同じく、家の勝手口の近くに配置できるとよいようです。

私の場合は、スペースの関係で少し違う区画になりました。1区画が60センチ×40センチで、3区画×1列、2区画×1列、4区画×1列となっています。しかし、小さな通路があり、どの区画も無理なく手が届きます。

年や季節によって少し変わりますが、大抵、リーフレタス、サニーレタス、半結球レタス、サンチュ、赤カラシナ、ミズナ、コマツナ、サラダシュンギク、ミニトマトなどを植えています。

サラダバーガーデン(3区画×1列)

サラダバーガーデン(3区画×1列)

赤カラシナの写真

赤カラシナ

ルッコラの写真

ルッコラ

ミズナの写真

ミズナ

サラダシュンギクの写真

サラダシュンギク

ミニトマトの写真

ミニトマト

ここには、生で食べられるものだけを植えるようにしています。

それぞれの区画には、何の野菜かわかるように、写真付きのプランツネームプレートを立てています。

サラダバーガーデンのプレートの写真

サラダバーガーデンのプレート

サラダバーのように、自分が好きな野菜を、食べる都度、食べる量だけとっていきます。

サニーレタスなどは外側の葉から一枚ずつかきとっていき、赤カラシナなどは若芽を摘みとっていくようにしています。

参考文献

設楽清和 監修(2010)『パーマカルチャー菜園入門』家の光協会.

永続的で循環可能な、自然のしくみをいかす家庭菜園について紹介している本で、どれもこれも実践してみたくなるようなアイディアばかりです。ヨシダケイコさんのイラストが本の内容にピッタリで、読んでいるだけでも楽しい本です。

ベニシアさんに倣って!テーマのある庭、ブーケガルニの庭を作る

自分だけの秋の七草を!テーマのある庭、秋の七草の庭を作る

鉢を好きな色に塗り替えて寄せ植えを作る。

植物を鉢に植えると水の管理が大変なので、できるだけ地植えにするようにしていますが、冬の間は水の管理が夏ほど大変ではないため、鉢で寄せ植えも楽しむようにしています。

寄せ植えは、こなれた感じにするのが本当に難しく、黒田健太郎さんの『12ヶ月の寄せ植えレシピ』を参考にしています。

黒田健太郎『12ヶ月の寄せ植えレシピ』(2011)グラフィック社

この本の116ページに、「ホーンテッド・キャッスルのゴシックバスケット」という寄せ植えが載っています。レンガの壁の前に、白いアイアンプランターが置かれ、その中に、パンジー、ビオラ、ビート、ヘデラ、ワイヤープランツなどが植えられたものです。ダークな紫をベースに、白のアクセントを加えた、とてもシックな寄せ植えです。

黒田健太郎さんの「ホーンテッド・キャッスルのゴシックバスケット」とは全然雰囲気は違いますが、我が家にも似たような壁があることに気づき、紫と白のパンジーとビオラで寄せ植えを作りました。

バンジー・ビオラの寄せ植えの写真

バンジー・ビオラの寄せ植え

この白い鉢、どこで手に入れたのですかと聞かれるのですが、これは、テラコッタの鉢を自分で白く塗ったものです。

テラコッタ鉢の写真

テラコッタ鉢

この鉢は、27×14×13センチほどのイタリア製テラコッタ鉢です。大きさ、形ともに完璧で、我が家では、レンガ調の外壁の前の小さなスペースに、ぴったり3つ収まります。

しかし、赤茶色のレンガ調のタイルの前に置くと、茶色のトーンが違って何かしっくりこないため、白に塗り替えることにしました。

塗り替えには、オールドビレッジのバターミルクペイントを使いました。

オールドビレッジ バターミルクペイント-CORNER CUPBOARD YELLOWISH WHITE 200ML 13-25

白く塗ったテラコッタ鉢の写真

白く塗ったテラコッタ鉢

静岡は温暖なので、雪が積もって庭仕事が強制終了となる土地とは違い、やろうと思えば一年中庭いじりが楽しめますが、それでも、冬の間はやらなければならない作業は激減します。

この間は、落ち葉を掃いてコンポストボックスに入れたり、庭グッズの整理や手入れをしたり、来年の計画を立てたり、砂利を敷いたり区画整理をしたり、緑が生い茂っていてはなかなかできない作業をします。

鉢の塗り替えも冬の間に行う作業の一つです。

大きさ、形、色ともにちょうどよい鉢が手に入らない場合、冬の間にせっせと色を塗り替えます。

参考文献・参考商品

黒田健太郎『12ヶ月の寄せ植えレシピ』(2011)グラフィック社

本のタイトル通り、本当に「レシピ」になっていて、寄せ植えに使う材料、作り方の手順、完成図が載っています。鉢だけでなく、ウッドプランター、バケツ、アイアンラック、バスケットなど、さまざまな材料を使った寄せ植えが、美しい写真と詳しい解説で紹介されています。眺めているだけでも楽しい本です。

オールドビレッジ バターミルクペイント-CORNER CUPBOARD YELLOWISH WHITE 200ML 13-25

初心者でも塗りやすく、あとかたづけも楽ちんです。サイズも200mlから展開されているので、少しだけ使いたい場合にも便利です。自然な感じに仕上がります。

アメリカの育種家ルーサー・バーバンク。フランスギク×ハマギク=シャスタデイジー

今回の庭ノートは、アメリカの育種家、ルーサー・バーバンクと、彼が生み出した植物、シャスタデイジーについてです。

私がルーサー・バーバンクを初めて知ったのは小学校3年生のときです。

国語の教科書に、三千種類以上もの新しい品種を作り出して世界に広めたアメリカの育種家ルーサー・バーバンク(Luther Burbank, 1849-1926)と、彼が作り出した品種、バーバンク・ポテト(Burbank potato)やシャスタデイジー(Shasta daisy)についての話が載っていました。

私は、バーバンク・ポテトもさることながら、シャスタデイジーがとても気になりました。教科書に、こんな記述があったからです。

以下、中村浩「ルーサー=バーバンク」『小学校 国語 三年 下』学校図書株式会社より抜粋です。

 バーバンクーポテトが広まって、お金が入ってくると、バーバンクは、アメリカの西部に農場を開きました。それから七十七才で死ぬまでの間に、大きくておいしいくだものや美しい草花など、三千しゅるいいじょうも作り出し、世界じゅうに広めました。

その中で、シャスター‐デージーは、日本にもかんけいのある花として有名です。まっ白いひとえの大りんで、きくのように美しいこの花は、今では、どこの国でも作られ、広く人々に知られています。けれども、もともとはバーバンクが苦心して作り出したものだということは、あまりしられていません。

バーバンクは、日本・イギリス・ドイツ・アメリカ、四か国の野ぎくを集め、それぞれのいいところをとり入れて、新しい花を作り出したのです。すっきりしたくきに雪のような白い花をさかせ、しかもじょうぶで、どこにでも育ちます。この花に、バーバンクは、シャスター‐デージーと名づけました。シャスターというのは、バーバンクの農場から見える、一年中まっ白な雪をいただいている山の名です。デージーとは野ぎくのことです。

世界に知れわたっているこの新しい花に、日本の野ぎくのきよらかな白さがとり入れられているのは、うれしいことです。

シャスタデイジーのことは、その後もずっと気になり続け、結局、庭に植えました。

シャスタデイジーの写真

シャスタデイジー

せっかくなので、交配の元になった、フランスギクと日本のハマギクも植え、その間にフットステップ用にレンガを「×」と「」の形に並べ、「フランスギク×ハマギク=シャスタデイジー」になるようにしました。

フランスギク×ハマギク=シャスタデイジーの写真

フランスギク×ハマギク=シャスタデイジー

フランスギクは5月~6月、ハマギクは10月~11月、シャスタデイジーは6月~7月に咲くので、この3つの花を同時に見ることはできません。

フランスギクの写真

フランスギク

ハマギクの写真

ハマギク

シャスタデイジーの写真

シャスタデイジー

※ハマギクは、よい写真がなかっただけで、本当はもっときれいな花です!

フランスギク、ハマギク、シャスタデイジーは、よく似た花を咲かせますが、葉の形は全然違います。

フランスギクの葉の写真

フランスギクの葉

ハマギクの葉の写真

ハマギクの葉

シャスタデイジーの葉の写真

シャスタデイジーの葉

シャスタデイジーは、さらに品種改良が進み、こんなモコモコの花まであります。

シャスタデイジー フィオナコグヒルの写真

シャスタデイジー フィオナコグヒル

ルーサー・バーバンクの長年の研究・実験の成果を綴った膨大な記録は、『植物の育成』として岩波書店から出版されています。ちなみに、オリジナルのタイトルは『How Plants Are Trained to Work for Man』です。

『植物の育成』には、とげなしサボテンの品種改良の過程など、興味深い話がたくさん載っています。植物も、自分にとって有益であるならば、花粉の媒介者である虫を引き付ける姿をするのと同じように、人間が好む色や形に自らを変えていくはずです。植物の環境適応や進化について考えさせられます。

参考文献

ルーサー・バーバンク (著),‎ 中村 為治 (翻訳)『文庫リクエスト復刊 植物の育成』(岩波文庫)

ルーサー・バーバンクが、自らの長年の研究・実験の成果を綴った膨大な記録です。日本語訳は、古い文体で、さらに旧字体で書かれているため、さらっと読むことができません。自分の頭の中で現代的な日本語に訳さないと理解ができないため、読むのにものすごく時間がかかります。でも、この貴重な本を翻訳してくださった中村為治先生、復刊してくださった岩波書店さんに感謝です。

高原 操 (著),‎ 中尾 好孝 (写真)『パワースポット、シャスタ山の歩き方』(VOICE)

「シャスタデイジー」の名称は、アメリカ・カリフォルニア州にあるシャスタ山にちなんだものです。

手間いらず!勝手に循環する小さな庭、ツルニチニチソウ、ヤブラン、ツワブキ

庭の維持には手間がかかります。

いくら庭いじりが好きと言っても、庭に手がかけられる時間には限りがありますし、泊りがけで外出することも多く、そんな時は家族に植物の世話を託さなければなりません。

管理が楽なように人工的な庭にしてしまうという方法もありますが、小さいながらも、いろいろな植物や虫が暮らす多様性に富んだ庭にしたいため、それは避けたいところです。

そのため、できるだけ手間をかけずに、自然の力で勝手に循環してくれる庭を作るのが目標でもあります。

私の庭には、全く手をかけずに、勝手に循環している場所があります。

幅150センチ、奥行き100センチくらいの、とても小さなコーナーです。

このコーナーは私が作ったわけではなく、祖母から庭を引き継いだ時にはすでにこの状態でした。

何もしなくても、勝手に花が咲き、一年中緑が絶えないという、楽ちんすぎるコーナーです。

植えてある植物は、ツルニチニチソウ、ヤブラン、ツワブキです。ヤブランで縁取りした中に、ツワブキとツルニチニチソウがごちゃっと植えてあります。

地植えなので水やりの必要がありません。また、どれも多年草なので植えっぱなしでよく、非常に丈夫なので、静岡県の環境では、暑さや寒さ、多湿や乾燥で枯れることもありません。

とれも常緑なので、一年中、緑が絶えず、さらに、春から夏にかけてツルニチニチソウ、夏から秋にかけてヤブラン、秋から冬にかけてツワブキ、と、花がリレーで咲きます。

もちろん、株が込み合ってきたら植えなおす必要がありますが、これは数年に一度やればよい作業です。

ツルニチニチソウが咲く春から夏

ツルニチニチソウはキョウチクトウ科の植物で、春から夏にかけて、ニチニチソウに似た紫の花を咲かせます。ツル性植物で、葉は光沢があり、グランドカバーとしてよく利用されます。

ツルニチニチソウの花の写真

ツルニチニチソウの花

ツルニチニチソウが咲く春から夏の写真

ツルニチニチソウが咲く春から夏

ヤブランが咲く夏から秋

ヤブランはキジカクシ科の植物で、夏から秋に、紫の小さな花を穂状に咲かせます。葉は細長く、先端が垂れ下がるので、バランスよくこんもりまとまります。

ヤブランの花の写真

ヤブランの花

ヤブランが咲く夏から秋の写真

ヤブランが咲く夏から秋

ツワブキが咲く秋から冬

ツワブキはキク科の植物で、秋から冬にかけて、キクに似た黄色い花を咲かせます。つやのある、フキのような大きな丸い葉を持ちます。

ツワブキの花の写真

ツワブキの花

ツワブキが咲く秋から冬の写真

ツワブキが咲く秋から冬

自分だけの秋の七草を!テーマのある庭、秋の七草の庭を作る

今回の庭ノートは、秋の七草を植えた「秋の七草の庭」についてです。

テーマのある庭

庭を小さな空間に分けて、それぞれにテーマを設定しています。

これは、私が尊敬するガーデナー、ベニシアさんや黒田健太郎さんが提案されている方法です。

ベニシアさんの庭は、楽しんで考えたテーマごとに小さなコーナーで構成されています。NHKの「猫のしっぽ カエルの手」の「Vol.60 テーマのある庭」で紹介されていました。スパニッシュガーデン、ワインガーデン、フォレストガーデン、コテージガーデン、ジャパニーズガーデンなど、聞いているだけでワクワクするような庭ばかりです。

ベニシア・スタンリー・スミス(2013)『ベニシアの庭づくり ハーブと暮らす12か月』世界文化社

また、黒田健太郎さんは、初めからよくばって庭全体を造ろうとしないで、自分が具体的にイメージできる「自分サイズ」の広さから庭づくりをスタートし、この「小さなシーンづくり」を少しずつ増やしていき、それをつないでいくという方法を提案されています。

黒田健太郎(2012)『健太郎のGarden Book』MUSASHI BOOKS

私も、土壌・日照時間などの条件、目的、手がかけられる時間などを考えて、庭を小さな空間に分けて、それぞれにテーマを持たせるようにしています。

小さな空間に分けてテーマを決めることで、どこに何を植えるか迷いが少なくなりますし、庭も使いやすくなります。また、手入れもしやすくなりますし、庭仕事で他人の助けも借りやすくなります。

秋の七草の庭

今回は、秋の七草の庭を紹介します。

秋の七草は、秋を代表する七つの草花で、萩(ハギ)・尾花(オバナ)・葛(クズ)・撫子(ナデシコ)・女郎花(オミナエシ)・藤袴(フジバカマ)・桔梗(キキョウ)です。

秋の七草は、春の七草のように食べられるわけではなく、花をめでます。

秋というのは旧暦の7月から9月なので、現代では8月から10月くらいになるでしょうか。現代人がイメージする秋とは少し違い、どちらかというと夏から初秋の印象だと思います。

庭の一角に秋の七草だけを植えているコーナーがあり、ここを秋の七草の庭と呼んでいます。

秋の七草の庭と言っても、直径1メートルくらいの円の中に、秋の七草をまとめて植えてあるだけです。縁は、その辺に落ちていた直径20センチ~40センチくらいの石で囲いました。

籠の花入に投げ入れた秋の野の花のような感じにしたかったのですが、花期がバラバラでなかなかうまくいきません。地域や品種にもよるのかもしれませんが、静岡の私の庭では、七種類の花が同時には咲くことはありません。

秋の七草の庭の写真

秋の七草の庭

秋の七草と言っていますが、実は、葛(クズ)の代わりに吾亦紅(ワレモコウ)を植えていて、私の好みで中身を一つすり替えてしまっています

秋の七草の庭のメンバー紹介です。

萩(ハギ)

萩色のミヤギノハギと白色のシロハギを植えていますが、シロハギの方が威勢がいいです。

萩(ハギ)の写真

萩(ハギ)

尾花(オバナ)

尾花とはススキのことです。穂だけではなく葉も楽しめるように、矢羽ススキ(矢筈ススキ)を植えています。

尾花(オバナ)の写真

尾花(オバナ)

吾亦紅(ワレモコウ) ※葛(クズ)の代わり

秋の七草の葛は繁殖力が強く、庭に植えると大変なことになるので、葛の代わりに吾亦紅を植えています。吾亦紅は秋の七草には入っていませんが、個人的には一番秋らしい花だと思います。

吾亦紅(ワレモコウ)の写真

吾亦紅(ワレモコウ)

撫子(ナデシコ)

撫子の花は本当に繊細で美しいです。「大和撫子」という言葉が乱用されていて、撫子に申し訳ないです。

撫子(ナデシコ)の写真

撫子(ナデシコ)

女郎花(オミナエシ)

名前の由来ですが、「おみな圧し」で美女を圧倒する美しさであるという説、「おみな飯」で花が粟に似ているので女の飯であるという説、など、いろいろあるそうです。どちらにしても微妙な名前です。

女郎花(オミナエシ)の写真

女郎花(オミナエシ)

藤袴(フジバカマ)

昔は河原などにたくさん生えていましたが、今では減ってしまい、準絶滅危惧種だそうです。長距離移動をする大型の美しい蝶「アサギマダラ」が吸密に来る花なので、私の庭でもたくさん増えてほしいのですが、なかなか思うようにいきません。

藤袴(フジバカマ)の写真

藤袴(フジバカマ)

桔梗(キキョウ)

蕾は風船のよう、花は星のようで、とても魅力的な植物です。私は桔梗の花を『へうげもの』の明智光秀の芋茎の味噌汁の再現 に使います。

桔梗(キキョウ)の写真

桔梗(キキョウ)

それぞれの秋の七草を

秋に咲く花はしっとりとした雰囲気の花が多く、春に咲く花よりも大人な感じです。

先人が見つけた美を踏襲するのもよいですが、カスタマイズして、自分だけの秋の七草を集めてみても楽しいと思います。

ベニシアさんに倣って!テーマのある庭、ブーケガルニの庭を作る

ガーデンスティックの使い方。バタフライスティックで「ちょうちょう」の楽譜を作る。

ガーデンスティックは私の庭に欠かせない存在です。植物を支えるための棒ではなく、目印のための棒です。

まずは私の数々の失敗の紹介から。

  • 冬に地上部が枯れる宿根草をどこに植えたかわからなくなってしまう
  • 植えた球根を間違って掘り起こしてしまう
  • 大事にしていた山野草を間違って抜かれてしまう
  • 大事にしていた低木を気づかずに踏まれてしまう

「球根を植えた場所くらい覚えておけ」ですって!?ターシャでさえ「わたしのようなうっかり者のために、ぜひ、球根探知器を発明してほしいわ。」と言っています!

ターシャ・テューダー『思うとおりに歩めばいいのよ』

「間違わないように花壇や植木鉢に植えればいいのでは」ですって!?山野草などは木陰に植えたほうがよいものもあって、花壇では育てることができなかったり、植木鉢だと地植えより水の管理が難しかったりと、いろいろと問題があるわけです。

また、自分では何をどこに植えたかわかっていても、人にはわからないので、草刈りや草取りや高木の剪定を人にお願いするときに事故が起こったりします。私は自分が悪いので仕方ないと思えますが、間違って抜いたり踏んだりしてしまった人が気にしてしまい、本当に申し訳ない思いをさせてしまいます。

「それなら草刈りも草取りも高木の剪定も全部自分でやれば」ですって!?技術的な問題、時間的な問題もあり、そうもいかないのです。

これは、庭がある人、特に山野草が好きな人の共通の悩みでもあるようで、助っ人や植木屋さんやシルバーさんをお願いした時には、一日中ついてまわるとか、前日にリング型のアサガオの支柱をガードしたい山野草の上に立てまくる、といった話をよく耳にします。

私は、一日中ついてまわることも、その時だけ支柱を立ててあとで取り外すということもできないので、大事な植物の目印に、ガーデンスティックを立てることにしています。

支柱ですと、植物を支えるためのものなので作りが頑丈すぎて、色も自然に溶け込む目立たない色になっているため、目印にしたいという私のニーズには合いません。もっと華奢で目立つガーデンスティック、でも庭が汚くならないものが必要です。

ガーデンスティックはいろいろなものが販売されていますが、なかなか気に入った長さや形や素材のものがないため、自分でデザインして、父に鉄で作ってもらっています。

長さ90センチほどのスティックで、目印は大好きな蝶です。蝶はデフォルメせずに、実物に忠実な形で作っています。しかし、色まで忠実にしてしまうと目印にならなくなってしまうため、あえて自然に溶け込まない色にしています。

バタフライスティックの写真

バタフライスティック

大事な植物の目印として庭のあちらこちらにさし、事故も減り、大満足です!

しかし、なぜか、どうしても並べてさしてみたくなり。。。

本来の目的から外れますが、蝶が好んでとまるヒャクニチソウの花壇に「ちょうちょう」の楽譜通りに並べてみることにしました!

地面に音符を並べるのではなく、スティックをさす高さを変えて、横から見たときに、五線譜に並んだ「ちょうちょう」の音符にように見えるようにしました。

ちょうちょうの楽譜

バタフライスティックを並べて作った「ちょうちょう」の楽譜の写真

バタフライスティックを並べて作った「ちょうちょう」の楽譜

上から見ると蝶が一列に並んでいるだけですが、横から見ると、見る人が見れば楽譜だと気づくという具合です。

ヒャクニチソウとバタフライスティックの写真

ヒャクニチソウとバタフライスティック

ついでに、ド=ピンク、レ=黄色、ミ=黄緑、ファ=水色、ソ=紫、四分音符=小型の蝶、二分音符=大型の蝶にしてみました。

ト音記号

ト音記号

ソ・ミ・ミ

ソ・ミ・ミ

ファ・レ・レ

ファ・レ・レ

ド・レ・ミ・ファ

ド・レ・ミ・ファ

ソ・ソ・ソ

ソ・ソ・ソ

「ちょうちょう」の歌に込められた念が伝わるのでしょうか!?このバタフライスティックをさしてから、蝶がよくとまるようになりました!

ヒャクニチソウにとまる蝶の写真

ヒャクニチソウにとまる蝶

バタフライガーデン:蝶が産卵に来る植物を植える(アゲハチョウ科以外)

私は蝶が大好きで、バタフライガーデンを庭づくりの柱の一つにしています。

蝶が集まる庭を作るには、大きく二つのアプローチがあります。

  1. 成虫の食物である蜜源植物を植える
  2. 幼虫の食物である食草を植える

今回は、2の食草、特にアゲハチョウ科以外の食草についてです。

食草とは蝶が主に幼虫期に餌として食べる植物のことです。蝶の成虫が好きな蜜の多い花を植えれば蝶はやってきますが、庭に居ついてくれるようにするには、蝶が産卵し、孵化した幼虫が食べる植物を植える必要があります。

蝶は卵→幼虫→蛹→蝶完全変態をする虫です。幼虫とはイモムシのことなので、イモムシが嫌いな人は、食草を植えるというアプローチは難しいかもしれません。しかし、蜜源植物よりも来訪が多く、うまくいけば自分の庭で蝶の一生がめぐるようになります。

蝶の幼虫は、種類によって食べる食草が決まっています。例えば、アゲハ(ナミアゲハ)はミカン、サンショウ、カラタチなど、柑橘類の葉だけを食べますし、キアゲハはパセリ、ニンジン、ミツバなど、セリ科の葉だけを食べます。

私が意識的に食草を植えている、アゲハチョウ科以外の蝶を少しご紹介します。

ツマグロヒョウモンを呼ぶには

ツマグロヒョウモンはタテハチョウ科のチョウで、漢字で書くと「褄黒豹紋」です。1980年代までは近畿地方以西でしか見られなかったのが、徐々に生息域が北上し、1990年代に東海地方でも見られるようになったそうです。そして、静岡県の私の庭でもよく見かけるようになりました!

庭に来たツマグロヒョウモンの写真

庭に来たツマグロヒョウモン

幼虫はパンジーなどスミレ科の植物を食べます。

庭のパンジーとビオラの写真

庭のパンジーとビオラ

パンジーやビオラを育てている方、黒と赤のこんなイモムシを発見して、ぎゃー!とか言ってませんか!?

庭で生活するツマグロヒョウモンの幼虫の写真

庭で生活するツマグロヒョウモンの幼虫

ツマグロヒョウモンの幼虫なので、駆除せずに大切に放置してあげてください。

ルリタテハを呼ぶには

ルリタテハはタテハチョウ科のチョウで、「瑠璃」の名前の通り、鮮やかな瑠璃色の帯模様が特徴です。生で見ると本当に美しい色合いです。

庭に来たルリタテハの写真

庭に来たルリタテハ

しかし、翅を閉じると、木の幹や落ち葉にそっくりの隠蔽色になり、突然地味な感じになります。このギャップがたまらないです。

庭に来たルリタテハが翅を閉じているところの写真

庭に来たルリタテハが翅を閉じているところ

幼虫はホトトギスサルトリイバラなどを食べます。

庭のホトトギスの写真

庭のホトトギス

スジグロシロチョウを呼ぶには

スジグロシロチョウはシロチョウ科のチョウで、モンシロチョウとよく似ていますが、翅に黒い筋があります。

庭に来たスジグロシロチョウの写真

庭に来たスジグロシロチョウ

幼虫はアブラナ科の植物を食べます。

庭のナノハナの写真

庭のナノハナ

モンキチョウを呼ぶには

モンキチョウはシロチョウ科のチョウで、キチョウに似ていますが、翅の中央に銀色の斑紋があります。

庭に来たモンキチョウの写真

庭に来たモンキチョウ

幼虫は、シロツメクサなど、マメ科の植物を食べます。

庭のシロツメクサの写真

庭のシロツメクサ

この他にも、庭には、カタバミを食べるヤマトシジミや、ギシギシを食べるベニシジミ、ススキを食べるセセリチョウの仲間など、いろいろな蝶がいます。

参考文献

海野和男(1999)『花と蝶を楽しむバタフライガーデン入門』農文協

バタフライガーデンの作り方についての本は日本ではほとんどありませんが、日本でおそらく唯一の、そして最高の本が、私が尊敬する昆虫写真家、海野和男さんの『花と蝶を楽しむバタフライガーデン入門』です。蝶の一生、蝶の種類、蜜源植物、食草など、とてもわかりやすいのに非常に細かい話まで載っています。都会のベランダから広大な庭まで、自分の環境に合ったバタフライガーデン作りを模索できます。

森上信夫・林将之(2007)『昆虫の食草・食樹ハンドブック』文一総合出版

バタフライガーデン:蝶が集まる花を植える

最近静岡県で増えているチョウについて。企画展「静岡のチョウ 世界のチョウ」

 

バタフライガーデン:蝶が産卵に来る植物を植える(アゲハチョウ科)

私は蝶が大好きで、バタフライガーデンを庭づくりの柱の一つにしています。

蝶が集まる庭を作るには、大きく二つのアプローチがあります。

  1. 成虫の食物である蜜源植物を植える
  2. 幼虫の食物である食草を植える

今回は、2の食草、特にアゲハチョウ科の食草についてです。

食草とは蝶が主に幼虫期に餌として食べる植物のことです。蝶の成虫が好きな蜜の多い花を植えれば蝶はやってきますが、庭に居ついてくれるようにするには、蝶が産卵し、孵化した幼虫が食べる植物を植える必要があります。

蝶は卵→幼虫→蛹→蝶完全変態をする虫です。幼虫とはイモムシのことなので、イモムシが嫌いな人は、食草を植えるというアプローチは難しいかもしれません。しかし、蜜源植物よりも来訪が多く、うまくいけば自分の庭で蝶の一生がめぐるようになります。

蝶の幼虫は、種類によって食べる食草が決まっています。例えば、アゲハ(ナミアゲハ)はミカン、サンショウ、カラタチなど、柑橘類の葉だけを食べますし、キアゲハはパセリ、ニンジン、ミツバなど、セリ科の葉だけを食べます。

私の庭には柑橘類の木があり、成虫が好む花も植えてあるので、春から秋まで、いつもアゲハチョウが舞っています。

日本産アゲハチョウ科21種のうち、私の庭がある静岡に生息しているのは12種です。アゲハチョウ科の幼虫はミカン科の植物を食べるものが多いですが、食草が異なるものもいます。

静岡に生息するアゲハチョウ科の食草

  1. アゲハ(ナミアゲハ):ミカン科
  2. オナガアゲハ:ミカン科
  3. クロアゲハ:ミカン科
  4. モンキアゲハ:ミカン科
  5. ナガサキアゲハ:ミカン科
  6. カラスアゲハ:ミカン科
  7. ミヤマカラスアゲハ:ミカン科
  8. ジャコウアゲハ:ウマノスズクサ類
  9. キアゲハ:セリ科
  10. アオスジアゲハ:クスノキ科
  11. ギフチョウ:カンアオイ類
  12. ウスバシロチョウ:キケマン類

1.アゲハ、2.オナガアゲハ、3.クロアゲハ、4.モンキアゲハ、5.ナガサキアゲハ、6.カラスアゲハ、7.ミヤマカラスアゲハ

庭に来たアゲハ(ナミアゲハ)の写真

庭に来たアゲハ(ナミアゲハ)

例えば、こんな蝶や

庭に来たクロアゲハの写真

庭に来たクロアゲハ

こんな蝶や

庭に来たカラスアゲハの写真

庭に来たカラスアゲハ

こんな蝶を呼ぶためには、カラタチ、ユズ、ハッサク、アマナツ、ウンシュウミカン、サンショウなどミカン科の植物を植えると、産卵に来てくれます。

庭のユズとハッサクの木のまわりを舞うアゲハ(ナミアゲハ)の写真

庭のユズとハッサクの木のまわりを舞うアゲハ(ナミアゲハ)

庭のアマナツの木のまわりを舞うモンキアゲハの写真

庭のアマナツの木のまわりを舞うモンキアゲハ

庭のカラタチの木のまわりを舞うナガサキアゲハの写真

庭のカラタチの木のまわりを舞うナガサキアゲハ

私はミカン科の果実は食べますが、葉は食べませんので、幼虫と食べるものがかぶっていないところも気に入っています。

ミカン科の植物は、一本植えておくと、果実が食べられ、蝶の舞が見られ、幼虫から自然の不思議を学べ、花の香りを楽しめ、常緑で冬も明るい気持ちになれ、いいことづくめです。

8. ジャコウアゲハ

庭に来たジャコウアゲハの写真

庭に来たジャコウアゲハ

ジャコウアゲハの幼虫の食草はウマノスズクサ類です。ウマノスズクサは意識的に育てているわけではありませんが、庭でジャコウアゲハをよく見かけるので、もしかしたら庭のどこかに生えているのかもしれません。

実は、ジャコウアゲハが食べるウマノスズクサ類を含み、ジャコウアゲハは幼虫時代にその葉を食べることによって、体内に毒を蓄積します。この毒は成虫になっても体内に残るため、ジャコウアゲハを食べた捕食者中毒をおこし、食べたものを吐き出してしまいます。一度ジャコウアゲハを捕食して中毒を経験した者は、二度とジャコウアゲハを捕食しなくなるわけです。

このジャコウアゲハに似ることによって身を守っているのが、オナガアゲハクロアゲハ、蛾のアゲハモドキです。このように体内に毒を持っている種類のまねをして自分の身を守ることをベイツ型擬態と呼びます。

9. キアゲハ

キアゲハの写真

キアゲハ

キアゲハの成虫はアゲハ(ナミアゲハ)とよく似たルックスですが、模様や色合いが微妙に違い、幼虫のルックスや食草に関しては全く違います。

キアゲハを呼ぶには、パセリ、ニンジン、ミツバなどのセリ科の植物を植えます。

私は、パセリ、イタリアンパセリ、ミツバ、アシタバ、フェンネル、コリアンダー、セルフィーユ、スープセロリなどをまとめて植え、その場所を「セリ科の庭」と呼んでいます。セリ科の植物を混植すると、交雑して香りや風味が薄くなり、ハーブとしてはイマイチになるとされていますが、管理のしやすさを優先して混植しています。

セリ科の庭の写真

セリ科の庭

セリ科の葉は私も食べるので、キアゲハの幼虫と食べるものがかぶってしまっています。ライバルでもあるため、キアゲハに対してはミカン科の葉を食べる蝶ほどの愛着を持てません。

セリ科の庭で生活するキアゲハの幼虫の写真

セリ科の庭で生活するキアゲハの幼虫

しかし、キアゲハの食草であるパセリ、ニンジン、ミツバなどは、他の食草に比べて育てやすいので、一番呼びやすいアゲハチョウかもしれません。

10.アオスジアゲハ

庭に来たアオスジアゲハの写真

庭に来たアオスジアゲハ

クスノキ科が食草です。私の庭にクスノキはありませんが、近くに雑木林があるため、そこで生まれたと思われる蝶がよく私の庭に遊びに来ます。

11.ギフチョウ

早春に現れる春の女神と呼ばれる蝶です。残念ながら幼虫も成虫も見たことがありません。食草はカンアオイ類です。ちょうどカタクリの花が咲く頃に成虫が現れるため、庭にカタクリを植えて、吸蜜に来るのを待っています。

12.ウスバシロチョウ

残念ながらウスバシロチョウも見たことがありません。食草のキケマン類は庭にも生えているので、もしかしたら今後目撃できるかもしれません。アゲハチョウ科とは思えない古風な蝶です。幼虫は石や枯葉の上で日向ぼっこするそうです!

参考文献

海野和男(1999)『花と蝶を楽しむバタフライガーデン入門』農文協

バタフライガーデンの作り方についての本は日本ではほとんどありませんが、日本でおそらく唯一の、そして最高の本が、私が尊敬する昆虫写真家、海野和男さんの『花と蝶を楽しむバタフライガーデン入門』です。蝶の一生、蝶の種類、蜜源植物、食草など、とてもわかりやすいのに非常に細かい話まで載っています。都会のベランダから広大な庭まで、自分の環境に合ったバタフライガーデン作りを模索できます。

森上信夫・林将之(2007)『昆虫の食草・食樹ハンドブック』文一総合出版

バタフライガーデン:蝶が集まる花を植える

最近静岡県で増えているチョウについて。企画展「静岡のチョウ 世界のチョウ」

バタフライガーデン:蝶が集まる花を植える

鳥蝶(ちょうちょう)の庭

私は蝶が大好きで、バタフライガーデンを庭づくりの柱の一つにしています。

蝶が集まる庭を作るには、大きく二つのアプローチがあります。

  1. 成虫の食物である蜜源植物を植える
  2. 幼虫の食物である食草を植える

今回は、1の蜜源植物についてです。

蝶の成虫の食物は主に花の蜜です。(オオムラサキのように、樹液や果汁を吸うものもいます。)

蝶の幼虫の食草は、アゲハはミカン、カラタチなどの柑橘類、キアゲハはミツバ、ニンジンなどのセリ科の植物、といったように、蝶によって食べる葉っぱが違います。しかし、成虫の蜜源植物についてはそのような違いはなく、蜜が吸いやすい花であればよいようです。

蝶にとって蜜が吸いやすいのは、小さな花がたくさん集まった集合花です。改良された園芸品種よりも、野草野草に近い花を好むようです。また、蝶によって色や種類に好みがあり、例えば、モンシロチョウは黄色い花、アゲハチョウは赤い色の花にひかれる傾向があります。どの蝶にも好まれる花の色は、赤紫といわれています。

私の庭では、縁側のすぐ向こうの庭にバードフィーダー(鳥の餌台)を設置し、冬の間はひまわりの種をおいてを呼んでいますが、夏の間はブッドレアなどが好む花を咲かせ、の代わりにを呼んでいます。そのため、この場所を「鳥蝶(ちょうちょう)の庭」と呼んでいます。

鳥蝶の庭の写真

鳥蝶の庭

鳥は蝶の幼虫の天敵でもありますが、それは大自然の厳しい掟なので仕方ありません。鳥も蝶も好きなので、どちらとも適当に関わるようにしています。

私の庭で特に蝶が集まるなと感じる、蜜源植物ベスト5を紹介します。

ブッドレア

ブッドレアは英語でバタフライブッシュといい、蝶が集まる花として有名です。手入れが簡単な落葉低木で、蝶が好きな花を毎年咲かせ、花期も長く、夏から秋まで咲き続けます。これさえ植えれば庭にはいつも蝶が飛び回るといわれています。

ブッドレアの花の写真

ブッドレアの花

ブッドレアとクロアゲハの写真

ブッドレアとクロアゲハ

サンジャクバーベナ

サンジャクバーベナのサンジャクとは「三尺」のことで、その名の通り、草丈はおよそ90センチです。庭に植えっぱなしにしておけばきれいな花を咲かせてくれる、手のかからない多年草です。小さな花によく蝶が集まります。

サンジャクバーベナとベニシジミの写真

サンジャクバーベナとベニシジミ

ヒャクニチソウ(ジニア)

ヒャクニチソウも蝶が好む蜜源の一つです。一年草なので毎年植えつけなければなりませんが、名前の通り花期が長く、色も赤、黄色、白、オレンジ、ピンクなどがあり、どの蝶にも好まれます。

ヒャクニチソウとツマグロヒョウモンの写真

ヒャクニチソウとツマグロヒョウモン

ヒガンバナ

ヒガンバナにはアゲハチョウの仲間が本当によく訪れます。9月のお彼岸の時期に咲く花期が短い植物ですが、蝶の滞在時間が長い花のように感じます。様々ないわれから庭に植えるのを嫌う人もいるようですが、見方によってはおめでたい花で、球根を植えっぱなしにしておけばよい、美しくて手がかからない花です。

ヒガンバナとカラスアゲハの写真

ヒガンバナとカラスアゲハ

ヤブカラシ

ヤブカラシの花はアゲハチョウの最高の蜜源です。ほかの植物をそのツルでおおってしまうため、厄介な雑草とされていますが、私は、蝶のために何本かは花が咲くまでそのままにしています。砂糖菓子のようなきれいな小さな花が咲きます。

ヤブカラシとクロアゲハの写真

ヤブカラシとクロアゲハ

春にもナノハナやツツジなどに蝶が集まりますが、まだ蝶自体の数が少ない時期なので、夏ほどたくさん来ている印象がありません。蝶の数が増え、自然環境で花が少なくなる夏に咲く蜜源植物を植えると、多くの蝶が集まってくれます。

参考文献

海野和男(1999)『花と蝶を楽しむバタフライガーデン入門』農文協

バタフライガーデンの作り方についての本は日本ではほとんどありませんが、日本でおそらく唯一の、そして最高の本が、私が尊敬する昆虫写真家、海野和男さんの『花と蝶を楽しむバタフライガーデン入門』です。蝶の一生、蝶の種類、蜜源植物、食草など、とてもわかりやすいのに非常に細かい話まで載っています。都会のベランダから広大な庭まで、自分の環境に合ったバタフライガーデン作りを模索できます。

バタフライガーデン:蝶が産卵に来る植物を植える(アゲハチョウ科)

バタフライガーデン:蝶が産卵に来る植物を植える(アゲハチョウ科以外)

最近静岡県で増えているチョウについて。企画展「静岡のチョウ 世界のチョウ」

ガーデンスティックの使い方。バタフライスティックで「ちょうちょう」の楽譜を作る。

鳥の餌台を設置!ひまわりの種でヤマガラとシジュウカラを呼ぶ