月別アーカイブ: 2017年7月

蝉:神秘的すぎる瞬間!ありえない色!庭でセミの羽化を見る

夏の庭は昆虫パラダイスです。夏は、草刈り、家庭菜園での収穫など、やらなければならない庭仕事がそれなりにありますが、暑いのでほどほどにし、昆虫とのふれあいを楽しむようにしています。その一つが、セミの羽化を見ることです。

セミは、卵→幼虫→成虫という不完全変態をする虫です。

卵は夏に木の枝に産みつけられ、翌年の春から夏に孵化します。生まれた幼虫は土の中へもぐり、木の根から樹液を吸って、脱皮をしながら何年もかけて成長します。アブラゼミの場合は幼虫時代は6年前後といわれています。準備が整うと地上に出て木に登り、羽化します。羽化した成虫の寿命は1週間ほどといわれています。

よく、7年も土の中にいてやっと地上に出てきたらたった7日で死ぬかわいそうな虫、と言われたりしますが、もしかしたら地上より地中のほうが楽しいかもしれません。それに、地上の7日間をとって短命と言われたりしますが、これも幼虫時代を無視した言い方で、7年も生きられるのは、昆虫の寿命としては相当なものです。

7月下旬から8月にかけて、日没後に庭をふらふらしていると、セミの羽化に立ち会えます。私が住んでいる場所は田舎とはいえ住宅街で、山奥ではありませんし、庭もそれほど広くありませんが、セミが暮らすのにちょうどよい木が何本かあります。庭でセミの羽化を簡単に見ることができるなんて、とても幸せなことです。

セミの羽化を見たことがない方は、殻からサクッと抜け出て成虫になると思われるかもしれませんが、通常1~2時間かかります。

セミの羽化は夜に行われるため、外は真っ暗で、懐中電灯なしでは見られません。写真もフラッシュをたかなければ撮影できません。明るいとセミにとってストレスになり羽化にも影響するので、2時間つきっきりで見るのではなく、家と庭を行ったり来たりしながら、15分おきに見に行くようにしています。

幼虫を家に連れて帰り、屋内でじっくり羽化を観察する方法もありますが、環境的に可能であれば、セミが自分で決めた場所で羽化を見守るのが一番かなと思います。小学生の頃、セミの幼虫を飼ったことがありますが、なかなか大変なものでした。

モクレンでのセミの羽化

7月下旬の18:30頃、庭をうろうろしていたらセミの幼虫が地面から出てくるのを発見!3センチくらいのツヤのある茶褐色の体に6本の足、成虫と同じ黒い目。アブラゼミの幼虫のようです。まずは私に踏まれなくてよかった!

18:37 土から出てきたセミの幼虫の写真

18:37 土から出てきたセミの幼虫

歩いて近くのモクレンの木に登り始めました!結構なスピードで登ります。

18:40 木を登るセミの幼虫の写真

18:40 木を登るセミの幼虫

まだまだ登ります!羽化する場所の高さは、地上50センチから4メートルくらいです。あまり移動距離が長いと、体力を消耗して力尽きて羽化が失敗することもあるようです。

18:51 木を登り続けるセミの幼虫の写真

18:51 木を登り続けるセミの幼虫

羽化の場所を決めたようです!地上2メートルくらいのモクレンの葉の裏側です。頭は必ず上に向けます。アブラゼミの羽化は地上2~3メートルのところが多いです。ちなみに、ニイニイゼミやツクツクボウシはもっと低く、地上1メートル前後のところで羽化します。

19:02 羽化の場所を決めたセミの幼虫の写真

19:02 羽化の場所を決めたセミの幼虫

背中に亀裂が入り始めます!移動から場所決めまでは比較的サクサクと進みますが、ここからが長いです。

19:09 殻に亀裂が入り始めたセミの幼虫の写真

19:09 殻に亀裂が入り始めたセミの幼虫

地上で幼虫を発見してから約1時間後、背中の亀裂から成虫の白い頭が出てきました!

19:46 セミの頭が出てくる写真

19:46 セミの頭が出てくる

殻から体の下半分を出すために、上体を後ろにそらせます。イナバウアーです!

20:04 殻から抜け出すためにイナバウアーの写真

20:04 殻から抜け出すためにイナバウアー

殻から完全に抜け出ました!体は乳白色で、うっすらとエメラルドグリーンがかっています。本当に美しい色です。

20:23 殻から出たセミの写真

20:23 殻から出たセミ

体を乾かします。エメラルドグリーンがかった透明の翅がとてもきれいです。

20:49 体を乾かすセミの写真

20:49 体を乾かすセミ

殻から抜け出てから1時間以上経ち、体も固まり色もだいぶ茶色っぽくなってきました。羽化はセミの一生のうちで一番無防備な時間です。鳥、クモ、スズメハチ、人間などの天敵に襲われないよう、最後まで気が抜けません。天敵が活動を開始する朝までに飛翔できるようにならなければなりません。

21:51 体を乾かし続けるセミの写真

21:51 体を乾かし続けるセミ

翌朝、セミの姿はなく、抜け殻だけになっていました。無事飛び立ったのだと思われます。

7:49 セミの抜け殻の写真

7:49 セミの抜け殻

抜け殻の主かどうかはわかりませんが、近くにセミがいました。

7:49 抜け殻の近くにいたセミの写真

7:49 抜け殻の近くにいたセミ

ケヤキでのセミの羽化

モクレンのすぐ隣にケヤキがあり、振り返ったらそこでもセミの羽化が始まっていました!横から見た羽化のようすです。

20:50 背中が割れ、成虫の頭が出てくる写真

20:50 背中が割れ、成虫の頭が出てくる

21:13 殻から抜け出すためにイナバウアーの写真

21:13 殻から抜け出すためにイナバウアー

21:33 殻から抜け出す写真

21:33 殻から抜け出す

21:50 体を乾かす(正面から)の写真

21:50 体を乾かす(正面から)

21:50 体を乾かす(横から)の写真

21:50 体を乾かす(横から)

7:48 セミの抜け殻の写真

7:48 セミの抜け殻

7:48 抜け殻の近くにいたセミの写真

7:48 抜け殻の近くにいたセミ

セミの羽化は何回見ても神秘です!

蝉:小学生だった頃の記憶がよみがえる!セミの鳴き声カレンダー

バタフライガーデン:蝶が集まる花を植える

鳥蝶(ちょうちょう)の庭

私は蝶が大好きで、バタフライガーデンを庭づくりの柱の一つにしています。

蝶が集まる庭を作るには、大きく二つのアプローチがあります。

  1. 成虫の食物である蜜源植物を植える
  2. 幼虫の食物である食草を植える

今回は、1の蜜源植物についてです。

蝶の成虫の食物は主に花の蜜です。(オオムラサキのように、樹液や果汁を吸うものもいます。)

蝶の幼虫の食草は、アゲハはミカン、カラタチなどの柑橘類、キアゲハはミツバ、ニンジンなどのセリ科の植物、といったように、蝶によって食べる葉っぱが違います。しかし、成虫の蜜源植物についてはそのような違いはなく、蜜が吸いやすい花であればよいようです。

蝶にとって蜜が吸いやすいのは、小さな花がたくさん集まった集合花です。改良された園芸品種よりも、野草野草に近い花を好むようです。また、蝶によって色や種類に好みがあり、例えば、モンシロチョウは黄色い花、アゲハチョウは赤い色の花にひかれる傾向があります。どの蝶にも好まれる花の色は、赤紫といわれています。

私の庭では、縁側のすぐ向こうの庭にバードフィーダー(鳥の餌台)を設置し、冬の間はひまわりの種をおいてを呼んでいますが、夏の間はブッドレアなどが好む花を咲かせ、の代わりにを呼んでいます。そのため、この場所を「鳥蝶(ちょうちょう)の庭」と呼んでいます。

鳥蝶の庭の写真
鳥蝶の庭

鳥は蝶の幼虫の天敵でもありますが、それは大自然の厳しい掟なので仕方ありません。鳥も蝶も好きなので、どちらとも適当に関わるようにしています。

私の庭で特に蝶が集まるなと感じる、蜜源植物ベスト5を紹介します。

ブッドレア

ブッドレアは英語でバタフライブッシュといい、蝶が集まる花として有名です。手入れが簡単な落葉低木で、蝶が好きな花を毎年咲かせ、花期も長く、夏から秋まで咲き続けます。これさえ植えれば庭にはいつも蝶が飛び回るといわれています。

ブッドレアの花の写真
ブッドレアの花
ブッドレアとクロアゲハの写真
ブッドレアとクロアゲハ

サンジャクバーベナ

サンジャクバーベナのサンジャクとは「三尺」のことで、その名の通り、草丈はおよそ90センチです。庭に植えっぱなしにしておけばきれいな花を咲かせてくれる、手のかからない多年草です。小さな花によく蝶が集まります。

サンジャクバーベナとベニシジミの写真
サンジャクバーベナとベニシジミ

ヒャクニチソウ(ジニア)

ヒャクニチソウも蝶が好む蜜源の一つです。一年草なので毎年植えつけなければなりませんが、名前の通り花期が長く、色も赤、黄色、白、オレンジ、ピンクなどがあり、どの蝶にも好まれます。

ヒャクニチソウとツマグロヒョウモンの写真
ヒャクニチソウとツマグロヒョウモン

ヒガンバナ

ヒガンバナにはアゲハチョウの仲間が本当によく訪れます。9月のお彼岸の時期に咲く花期が短い植物ですが、蝶の滞在時間が長い花のように感じます。様々ないわれから庭に植えるのを嫌う人もいるようですが、見方によってはおめでたい花で、球根を植えっぱなしにしておけばよい、美しくて手がかからない花です。

ヒガンバナとカラスアゲハの写真
ヒガンバナとカラスアゲハ
ヒガンバナとナミアゲハの写真
ヒガンバナとナミアゲハ

ヤブカラシ

ヤブカラシの花はアゲハチョウの最高の蜜源です。ほかの植物をそのツルでおおってしまうため、厄介な雑草とされていますが、私は、蝶のために何本かは花が咲くまでそのままにしています。砂糖菓子のようなきれいな小さな花が咲きます。

ヤブカラシとクロアゲハの写真
ヤブカラシとクロアゲハ

春にもナノハナやツツジなどに蝶が集まりますが、まだ蝶自体の数が少ない時期なので、夏ほどたくさん来ている印象がありません。蝶の数が増え、自然環境で花が少なくなる夏に咲く蜜源植物を植えると、多くの蝶が集まってくれます。

参考文献

バタフライガーデンの作り方についての本は日本ではほとんどありませんが、日本でおそらく唯一の、そして最高の本が、私が尊敬する昆虫写真家、海野和男さんの『蝶が来る庭ーバタフライガーデンのすすめ』と『花と蝶を楽しむバタフライガーデン入門』です。

海野和男(2021)『蝶が来る庭ーバタフライガーデンのすすめ』草思社

どのような花を植えるとどのような蝶が来るか、春、初夏、夏、秋と、季節ごとに紹介されている図鑑式の本です。
各植物のページに、チョウを呼ぶ力を「集客力」として5段階の表示があって、とても便利で楽しい作りになっています。
どの写真も本当に美しく、蝶と花の写真集としても楽しめます。
幼虫の食草ではなく、蝶の吸蜜源植物である花の紹介が中心ですので、イモムシはちょっぴり苦手だけど庭にたくさん蝶を呼びたいという方にも最高の本だと思います。

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海野和男(1999)『花と蝶を楽しむバタフライガーデン入門』農文協

蝶の一生、蝶の種類、蜜源植物、食草など、とてもわかりやすいのに非常に細かい話まで載っています。植栽プランも紹介されていて、都会のベランダから広大な庭まで、自分の環境に合ったバタフライガーデン作りを模索できます。

バタフライガーデン:蝶が産卵に来る植物を植える(アゲハチョウ科)

バタフライガーデン:蝶が産卵に来る植物を植える(アゲハチョウ科以外)

最近静岡県で増えているチョウについて。企画展「静岡のチョウ 世界のチョウ」

ガーデンスティックの使い方。バタフライスティックで「ちょうちょう」の楽譜を作る。

鳥の餌台を設置!ひまわりの種でヤマガラとシジュウカラを呼ぶ

最終更新日 2021年4月21日

レモングラス・レモンバーベナ・レモンバーム:「レモン3兄弟セット」は誰が長男で次男で三男ですか!?

今回の庭ノートは、数年前にサカタのタネの通信販売で購入したハーブセット「レモン3兄弟」についてで、レモングラスレモンバーベナレモンバームの3兄弟が、いったい誰が長男で、次男で、三男ですか!?というお話です。

サカタのタネの通信販売カタログは小学生のころからの私の愛読書です。祖母がサカタ友の会の会員だったので、定期的にお便りやカタログが届いていたのですが、祖母に借りて熟読し、おもしろい植物や野菜の種を見つけては、祖母が注文する山野草の苗と一緒にたのんでもらっていました。今では私がサカタ友の会の会員です。

そんなサカタのタネ通信販売カタログ「家庭園芸」で数年前に見つけたのが、「レモン3兄弟セット」です。レモングラスレモンバーベナレモンバームのハーブがセットになっているものです。

サカタのタネの通信販売カタログ「家庭園芸」より「レモン3兄弟セット」の写真

サカタのタネの通信販売カタログ「家庭園芸」より「レモン3兄弟セット」

レモンバームはすでに庭にあったのですが、レモングラスは越冬に失敗して枯れてしまい、レモンバーベナは育てていなかったため、この3兄弟を購入することにしました。

この3兄弟の共通点は、レモンの香りがすること、ハーブティーや料理に使えること、です。

  • すぐにブレンドティーがいれられるようにダイニングの近くに置きたい。
  • 蚊が嫌う成分が含まれているため、家と庭の境に置いて虫除けも兼ねたい。
  • 疲れたとき、すぐに葉っぱをちぎってクンクンできるようにしたい。
  • 特にレモングラスとレモンバーベナは耐寒性が弱いので、温室に入れられるようにしたい。

というニーズにより、地植えではなく鉢植えにして、ダイニングから続く縁側のすぐ脇に置くことにしました。

レモングラス、レモンバーベナ、レモンバームのレモン3兄弟の写真

レモングラス、レモンバーベナ、レモンバームのレモン3兄弟

しかし!極めて重大な問題に気づきました。この3兄弟、だれが長男でだれが次男でだれが三男かわからないのです!(どこかに書いてあって私が読み飛ばしていたのでしたら、サカタのタネさん、ごめんなさい!)

カタログを見ると、「内容」のところに「レモングラス・レモンバーベナ・レモンバーム」とあります。この順番か!?と思ったのですが、すぐその下に、「レモングラス、レモンバーム、レモンバーベナのセットです。」と書いてあり、順番が変わっています!どっちやねん!

しばらくは、「まあ3つまとめて3兄弟ってことで」と思うようにしていましたが、毎日目に留まる場所に置いてあるため、「いったい誰が誰なんだ!?」というモヤモヤが強くなっていきました。サカタのタネに問い合わせたら完全に変人扱いでしょう。。。そこで、自分で勝手に長男次男三男を決めることにしました!

長男はレモンバーベナ

  • クマツヅラ科の落葉低木
  • 原産地:アルゼンチン、チリ、ペルー
  • 葉っぱ:メスの形、ライトグリーン
  • 効能:鎮静作用、消化促進作用、リラックス作用など

レモンバーベナは南米原産で、17世紀にヨーロッパに伝わりました。ヨーロッパでは、もともと、ディナーのときのフィンガーボールの水にレモンの香りをつけるために利用されていました。レモンバーベナは、フランス人が好んで飲むハーブティーとしても有名です。ヨーロッパのフィンガーボールに入れるとしたら絶対長男のはずです。葉の色も形も上品で端正。でもちょっと融通がきかず、枝ぶりを整えるのが大変です。感情をあまり表に出さず、水が足りているのかどうかなど、何を考えているのかよくわからないところがあります。

レモンバーベナの写真

レモンバーベナ

次男はレモングラス

  • イネ科の多年草
  • 原産地:インド南部・スリランカあたり
  • 葉っぱ:ススキのような細長い葉
  • 効能:消化促進、抗菌、殺菌、虫除けなど

タイ料理やベトナム料理には必須のハーブですが、タイ料理のトムヤムクンに入れるのは次男しかいないと思います。ワイルド系で、葉もざわっと伸びて快活な印象ですが、意外と打たれ弱くて、水がないとすぐしおれます。耐寒性も3人の中で一番弱く、自分が慣れた土地で本領を発揮するタイプです。葉で人の手を切って傷つけたりしますが、これはあまのじゃくで本当はすごくやさしいです。

レモングラスの写真

レモングラス

三男はレモンバーム

  • シソ科の多年草
  • 原産地:ヨーロッパ南部
  • 葉っぱ:ギザギザのハート形、光沢がある
  • 効能:鎮静、抗うつ、強壮、発汗、消化促進、抗菌、抗ウイルスなど

夏になると白い小さな花を咲かせ、この花によく蜜蜂が集まります。明るくて人懐っこくて誰からも好かれる三男に決まっています。繁殖力が非常に強く、移植にも強くてあらゆる環境に適応でき、どこでもやっていけます。かわいい葉っぱの雰囲気とは裏腹に、3人の中では一番打たれ強く、寒さも少々の水切れもへっちゃら。でも気に入らないことがあるといきなり枯れたりします。

レモンバウムの写真

レモンバウム

というわけで、レモンバーベナ長男レモングラス次男レモンバーム三男です!

レモンバーベナ、レモングラス、レモンバームのレモン3兄弟の写真

レモンバーベナ、レモングラス、レモンバームのレモン3兄弟

そして私が勝手に追加した四男レモンマートル。実は彼が一番大物です。

レモンマートルの写真

レモンマートル

※レモンバーベナ、レモングラス、レモンバーム、レモンマートルは、妊婦など、人によっては摂取に注意が必要です。

田中流ジブリクイズのやり方:日常会話にジブリのセリフを忍び込ませる!

私が妹二人と行っている、田中流ジブリクイズのやり方について紹介します。

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まず、ジブリとはスタジオジブリのことで、風の谷のナウシカ、天空の城ラピュタ、もののけ姫、千と千尋の神隠しなどのアニメ映画を作成している会社です。

ジブリクイズと聞いてみなさまが想像されるのは、出題者と回答者がいてジブリ映画に関するクイズを出し合うかたちではないでしょうか。

例えば、

出題者「『もののけ姫』のアシタカが初めてサンと出会ったとき、一番最初に言った言葉は何でしょうか?

回答者「わが名はアシタカ!

こんなんじゃありません!私が妹たちと繰り広げているジブリクイズはこんなにあまいものではありません!

田中流ジブリクイズは、日常生活の会話の中に、ジブリ映画に出てきたセリフを忍び込ませ、それに気づいたら、「ピンポーン」と言って空中でボタンを押し、「〇〇の〇〇」と、そのセリフを言った映画の登場人物を答えるというものです。

始まりもなければ終わりもありません!いつ出題されるかもわかりません!つまり一生ジブリクイズです!

なぜ「庭ノート」でこの話かというと、スタジオジブリの作品は、自然や環境をテーマにしたものが多いため、庭で作業をしたり、屋外で自然と触れ合ったりしていると、セリフが使えるようなシチュエーションにたくさん出会うからです。ジブリクイズの戦いの場は、おのずと庭や屋外になります。

文章での説明だとニュアンスをお伝えするのが非常に難しいのですが、とりあえず例を紹介します。

例1

例えば、庭仕事に出るとき、妹が準備に手間取ってもたもたしていたとします。私が「40秒で支度しな!」と言うと、すかさず妹が「ピンポーン!天空の城ラピュタのドーラ」と回答する、といった具合です。

例2

庭で、危うくスコップで傷つけそうになったミミズを逃がしながら、「森へお帰り!

「ピンポーン!風の谷のナウシカのナウシカ

例3

庭で木の手入れをしているとき、生い茂ったヤブカラシをかき分けながら、「読める!読めるぞ!!

「ピンポーン!天空の城ラピュタのムスカ

例4

庭で一緒に作業をしていて、人の気配を感じたとき、「だれか来たんけぇ?

「ピンポーン!となりのトトロのばあちゃん」または「知らねえ!

例5

家庭菜園で野菜の種を手渡すとき、「あ、あ、……

「ピンポーン!千と千尋の神隠しのカオナシ

といった具合です。

このクイズは、普通のクイズのように回答者が評価されるのではなく、出題者が評価されます。

良問を作れた人が勝ちです!良問とは、出題された側がジブリクイズと気づかず「どうしちゃったの!?この人」と思うものです。

私が負けた戦いを少しご紹介しましょう。

過去の良問1

横断歩道がない車道を渡ろうとしていたとき、妹が私の背中に手をまわし、「このまま!足を出して 歩き続けて……上手だ」と言い、私は「えっ!?どうしちゃったの!?」と答えて惨敗。

正解:ハウルの動く城のハウル

過去の良問2

庭で落ち葉を掃いていると妹が竹ぼうきを持っていきなり現れ、手伝うのかと思いきや、「ダメよ! そんな小さなホーキじゃ」と一回り大きな竹ぼうきを渡してきた。私は「えっ!?なんで!?こっちでいいよ!」と答えて惨敗。

正解:魔女の宅急便のキキのお母さん

良問が出たときには、それを参加者で共有します。細かい点数をつけて記録したりしなくても、良問の共有により、誰がリードしているかすぐにわかります。

現時点では次女が圧倒的にリードしていて、そのあとを三女と長女の私が追っている状態です。

人によっては見ていない映画もあるかもしれませんから、ラピュタとトトロだけなど、あらかじめ出題範囲をしぼっておく協定を結んでもよいでしょう。

田中流ジブリクイズのやり方のまとめ

  • 日常生活の会話の中に、ジブリ作品のセリフを忍び込ませ、それを当てる。
  • 始まりもなければ終わりもない。
  • いつ出題されるかわからない。
  • クイズの実施期間は一生。
  • 同じくらいのジブリ熱とジブリ知識を持つ人とやる。
  • 回答者ではなく、出題者が評価される。
  • 成績は細かくつけず、良問が出たときに情報共有する。

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庭の蚊対策:メダカ、蚊取り線香、ヘビイチゴのかゆみ止め

夏の庭の蚊対策として、現時点で一番効果があると実感している、メダカ蚊取り線香ヘビイチゴのかゆみ止めについてです。

私は非常に蚊に刺されやすいため、蚊対策としてあらゆることを試してきましたが、現時点では、この3点セットに落ち着いています。

ボウフラ発生防止のためにメダカを飼う

まず、蚊が発生する場所は、傷んだ水がたまる場所です。植木鉢や空き缶などのちょっとした水たまりでも発生するので、意図しない場所に水がたまらないように気をつけています。

スイレンやオモダカなど、水辺の植物を育てている鉢には、メダカを飼って、ボウフラを食べてもらうようにしています。

薬剤をまいたり、敷地中の水を根絶してカラカラの庭にするよりも、特定の場所に水をためてメダカを飼うほうが、環境にやさしく、効果もあるように思います。

メダカを飼うを写真

メダカを飼う

蚊除けには蚊取り線香

メダカを飼っても、蚊がゼロになるというわけではありません。蚊除けのために、庭仕事の時は黒い服を避ける、汗や臭いを消す、など、一般的に言われていることを注意しています。

その他いろいろ試してみましたが、結局は、除虫菊成分など厳選した天然原料を使った、昔ながらの蚊取り線香が一番効くような気がします。

庭仕事の時は、蚊取り線香を鳥かごの形をした蚊やりに入れて使っています。これを持って庭を移動しているのですが、その姿が炭鉱の毒ガス検知のカナリアみたいなので、家ではカナリアと呼ばれています。

蚊やりの写真

蚊やり

蚊に刺されたらヘビイチゴのかゆみ止め

それでも蚊に刺されてしまったときは、ヘビイチゴのかゆみ止めを塗ります。

ヘビイチゴはバラ科の多年草で、畦道や野原に自生しています。その名前から毒があると思われていたりしますが、毒はなく、食べても体に害はありません。でもおいしくありません。

ヘビイチゴの実の写真

ヘビイチゴの実

私が子供の頃、祖母がヘビイチゴの赤い実でかゆみ止めを作っていました。

子供のころは使ったことがありませんでしたが、本当に効くのかなと思い、大人になってから作ってみたところ、本当に効きました。理由はよくわかりませんが、とにかく、すぐにかゆみが止まります。

材料

  • ヘビイチゴの実
  • ホワイトリカー
  • スプレーボトル

1.ヘビイチゴの赤い実を摘み、水で軽く洗って汚れをとり、水気をふきとります。

モロゾフのプリンのガラス容器に入れたヘビイチゴの実の写真

ヘビイチゴの実

2.瓶にヘビイチゴを入れ、その倍の高さまでホワイトリカーを注いで漬け込みます。

量についてですが、私の場合は、すでにホワイトリカーが入っている保存瓶 宝焼酎35度 ホワイトタカラ「果実酒の季節」 mini 450ml 広口瓶 (中身220ml) を購入し、この中に、モロゾフ カスタードプリンのガラス容器 いっぱいに摘んだヘビイチゴを入れています。

ホワイトリカーに漬け込んだヘビイチゴの実の写真

ホワイトリカーに漬け込んだヘビイチゴの実

3.2~3日で茶色になり、2~3週間で琥珀色になります。茶色くなってきたら使用できます。下の写真は漬けてから約1か月のものです。

琥珀色になったヘビイチゴのホワイトリカー漬の写真

琥珀色になったヘビイチゴのホワイトリカー漬け

4.スプレーボトルに移し替えます。

ヘビイチゴのかゆみ止めの写真

ヘビイチゴのかゆみ止め

5.蚊に刺されたら、患部にスプレーする、またはコットンにスプレーして患部に塗ります。

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どくだみ茶:夏至にドクダミを摘みとり、乾燥させ、半夏生にどくだみ茶を飲む

夏至の頃、庭に咲いているドクダミを摘みとって乾燥させ、半夏生の頃、同じドクダミ科のハンゲショウをながめながら、どくだみ茶を飲んでいます。

私が住む東海地方は、平年、6月8日ころに梅雨入りし、7月21日ころに梅雨が明けます。
湿度が高く、気圧の変化が激しいこの時期は、体調不良が起こりやすく、越すのがとても大変な季節です。また、雨が多いので庭仕事も思うようにできません。梅雨明けの盛夏に必要な水を貯える大切な時期だとわかっていても、少し憂うつな季節です。

しかし、そんな梅雨時の中でも、夏至から半夏生までは私にとって少し特別な季節です。狐の嫁入り的な怖さがあり、気になって仕方のない季節です。

夏至は、北半球では、一年で一番昼が長く、夜が短くなる時期です。例年6月21日頃です。そして、夏至から数えて11日目を半夏生(はんげしょう)といいます。例年7月2日頃です。

半夏生は農作業の大事な節目で、かつては、畑仕事を終えたり、田植えを終えたりする目安でした。半夏生の語源はいくつかあるようですが、一説によると、ハンゲショウという名前の植物の葉が白く染まる頃だからといわれています。

ハンゲショウは、高さ60センチほどのドクダミ科の多年草です。半夏生の頃だけ、上にある葉の半分が白くなり、半分化粧をしているかのようになります。

半夏生の写真

ハンゲショウ

夏至の時期、日本は梅雨の真っただ中ですが、ヨーロッパ、特に冬が長い北欧では、明るく開放的な季節の到来を祝い、各地で夏至祭りが行われます。様々な風習があり、地域によっては薬草摘みをする習慣があるそうです。夏至には、草木には強い生命力があると考えられているからです。

日本と北欧では夏至の雰囲気はまるで違いますが、私もこの時期、薬草であるドクダミを摘んで、どくだみ茶を作るようにしています。私にとっては冬至における柚子湯みたいなものです。

ドクダミは繁殖力がすごく、独特なにおいがあるため、厄介者扱いされていますが、スペードの葉っぱと白い十字の花が美しく、群生しているととてもきれいです。

ドクダミの写真

ドクダミ

ドクダミは漢方では十薬といわれ、美肌、血圧調整、排毒、むくみ、肩こり、冷え性、蓄膿症予防、利尿作用、膀胱炎予防、動脈硬化予防など、たくさんの効能があるそうです。よく「必要な家に、必要な薬草が生える」といいますが、ドクダミを見ていると、そうかもしれないと思ってしまします。

ちなみに、高カリウム血症の副作用があるため、人によっては摂取に注意が必要だそうです。

乾燥どくだみの作り方

静岡県富士宮市の私の庭の気候での、乾燥どくだみの作り方です。

フライパンで炒ることを考えると、一回に作りやすい量はドクダミ50本分くらいだと思います。乾燥のさせ方にもよりますが、ドクダミ50本から約50gの乾燥どくだみが作れます。

材料

  • ドクダミ 50本
  • 輪ゴム 10個
  • ハンガーピンチ

1.夏至の頃(6月21日頃)、花が咲いたドクダミを50本摘みとります。

ドクダミを摘む写真

ドクダミを摘む

2.きれいに水で洗い、ドクダミ5本を一束にして輪ゴムで結び、ハンガーピンチに吊るします。

洗って束ねたドクダミを吊るす写真

洗って束ねたドクダミを吊るす

3.パリパリになるまで乾燥させます。天気がよければ数日で乾きますが、梅雨時は湿気が多く乾きが悪いため、通常10日くらいかかり、ちょうど半夏生の頃(7月2日頃)に完成します。

ドクダミを乾燥させる写真

ドクダミを乾燥させる

4.乾燥させたドクダミをはさみで3センチほどに切り、フライパンで弱火で炒ります。

乾燥させたドクダミをフライパンで炒る写真

乾燥させたドクダミをフライパンで炒る

5.炒ったドクダミを乾燥剤と一緒に保存袋に入れて保存します。

乾燥剤を入れて保存する写真

炒ったドクダミを乾燥剤と一緒に保存袋に入れる

どくだみ茶のいれ方

作った乾燥どくだみでどくだみ茶をいれます。

濃さなどは好みがあるかもしれませんが、私がいれやすくて飲みやすいと思っている量を紹介します。

材料(ティーカップ3杯分)

  • 乾燥どくだみ 10グラム
  • 水 500ミリリットル
  • お茶パック
  • 琺瑯鍋または土瓶(鉄や銅の鍋は避ける)

1.作った乾燥どくだみ10グラムをお茶パックに入れます。

ドクダミ茶10gの写真

2.琺瑯の鍋に乾燥どくだみを入れたお茶パックと水500ミリリットルを入れ、火にかけます。

鍋に水と乾燥ドクダミを入れたお茶パックを入れる写真

鍋に水と乾燥ドクダミを入れたお茶パックを入れる

3.沸騰したら、弱火で約20分煮て、半分の量(約250ミリリットル)になるまで煮詰めます。

弱火で煮つめる写真

弱火で煮つめる

4.ティーカップに注ぎます。

ドクダミ茶の写真

ドクダミ茶

よく、どくだみ茶はクセがあって飲みにくいといいますが、そんなことはないです!爽健美茶が飲める人は余裕でいけます!個人的には、爽健美茶よりも飲みやすいくらいです。

庭の柚子を収穫し、冬至に柚子湯に入る

黄色でハッピーになる!旧正月と立春を金柑と水仙で祝う