庭づくり・庭遊びのアイディア」カテゴリーアーカイブ

庭の蚊対策:メダカ、蚊取り線香、ヘビイチゴのかゆみ止め

夏の庭の蚊対策として、現時点で一番効果があると実感している、メダカ蚊取り線香ヘビイチゴのかゆみ止めについてです。

私は非常に蚊に刺されやすいため、蚊対策としてあらゆることを試してきましたが、現時点では、この3点セットに落ち着いています。

ボウフラ発生防止のためにメダカを飼う

まず、蚊が発生する場所は、傷んだ水がたまる場所です。植木鉢や空き缶などのちょっとした水たまりでも発生するので、意図しない場所に水がたまらないように気をつけています。

スイレンやオモダカなど、水辺の植物を育てている鉢には、メダカを飼って、ボウフラを食べてもらうようにしています。

薬剤をまいたり、敷地中の水を根絶してカラカラの庭にするよりも、特定の場所に水をためてメダカを飼うほうが、環境にやさしく、効果もあるように思います。

メダカを飼うを写真

メダカを飼う

蚊除けには蚊取り線香

メダカを飼っても、蚊がゼロになるというわけではありません。蚊除けのために、庭仕事の時は黒い服を避ける、汗や臭いを消す、など、一般的に言われていることを注意しています。

その他いろいろ試してみましたが、結局は、除虫菊成分など厳選した天然原料を使った、昔ながらの蚊取り線香が一番効くような気がします。

庭仕事の時は、蚊取り線香を鳥かごの形をした蚊やりに入れて使っています。これを持って庭を移動しているのですが、その姿が炭鉱の毒ガス検知のカナリアみたいなので、家ではカナリアと呼ばれています。

蚊やりの写真

蚊やり

蚊に刺されたらヘビイチゴのかゆみ止め

それでも蚊に刺されてしまったときは、ヘビイチゴのかゆみ止めを塗ります。

ヘビイチゴはバラ科の多年草で、畦道や野原に自生しています。その名前から毒があると思われていたりしますが、毒はなく、食べても体に害はありません。でもおいしくありません。

ヘビイチゴの実の写真

ヘビイチゴの実

私が子供の頃、祖母がヘビイチゴの赤い実でかゆみ止めを作っていました。

子供のころは使ったことがありませんでしたが、本当に効くのかなと思い、大人になってから作ってみたところ、本当に効きました。理由はよくわかりませんが、とにかく、すぐにかゆみが止まります。

材料

  • ヘビイチゴの実
  • ホワイトリカー
  • スプレーボトル

1.ヘビイチゴの赤い実を摘み、水で軽く洗って汚れをとり、水気をふきとります。

モロゾフのプリンのガラス容器に入れたヘビイチゴの実の写真

ヘビイチゴの実

2.瓶にヘビイチゴを入れ、その倍の高さまでホワイトリカーを注いで漬け込みます。

量についてですが、私の場合は、すでにホワイトリカーが入っている保存瓶 宝焼酎35度 ホワイトタカラ「果実酒の季節」 mini 450ml 広口瓶 (中身220ml) を購入し、この中に、モロゾフ カスタードプリンのガラス容器 いっぱいに摘んだヘビイチゴを入れています。

ホワイトリカーに漬け込んだヘビイチゴの実の写真

ホワイトリカーに漬け込んだヘビイチゴの実

3.2~3日で茶色になり、2~3週間で琥珀色になります。茶色くなってきたら使用できます。下の写真は漬けてから約1か月のものです。

琥珀色になったヘビイチゴのホワイトリカー漬の写真

琥珀色になったヘビイチゴのホワイトリカー漬け

4.スプレーボトルに移し替えます。

ヘビイチゴのかゆみ止めの写真

ヘビイチゴのかゆみ止め

5.蚊に刺されたら、患部にスプレーする、またはコットンにスプレーして患部に塗ります。

おすすめグッズ

金鳥の渦巻 蚊取り線香 30巻 缶

宝焼酎35度 ホワイトタカラ「果実酒の季節」 mini 450ml 広口瓶 (中身220ml)

どくだみ茶:夏至にドクダミを摘みとり、乾燥させ、半夏生にどくだみ茶を飲む

夏至の頃、庭に咲いているドクダミを摘みとって乾燥させ、半夏生の頃、同じドクダミ科のハンゲショウをながめながら、どくだみ茶を飲んでいます。

私が住む東海地方は、平年、6月8日ころに梅雨入りし、7月21日ころに梅雨が明けます。
湿度が高く、気圧の変化が激しいこの時期は、体調不良が起こりやすく、越すのがとても大変な季節です。また、雨が多いので庭仕事も思うようにできません。梅雨明けの盛夏に必要な水を貯える大切な時期だとわかっていても、少し憂うつな季節です。

しかし、そんな梅雨時の中でも、夏至から半夏生までは私にとって少し特別な季節です。狐の嫁入り的な怖さがあり、気になって仕方のない季節です。

夏至は、北半球では、一年で一番昼が長く、夜が短くなる時期です。例年6月21日頃です。そして、夏至から数えて11日目を半夏生(はんげしょう)といいます。例年7月2日頃です。

半夏生は農作業の大事な節目で、かつては、畑仕事を終えたり、田植えを終えたりする目安でした。半夏生の語源はいくつかあるようですが、一説によると、ハンゲショウという名前の植物の葉が白く染まる頃だからといわれています。

ハンゲショウは、高さ60センチほどのドクダミ科の多年草です。半夏生の頃だけ、上にある葉の半分が白くなり、半分化粧をしているかのようになります。

半夏生の写真

ハンゲショウ

夏至の時期、日本は梅雨の真っただ中ですが、ヨーロッパ、特に冬が長い北欧では、明るく開放的な季節の到来を祝い、各地で夏至祭りが行われます。様々な風習があり、地域によっては薬草摘みをする習慣があるそうです。夏至には、草木には強い生命力があると考えられているからです。

日本と北欧では夏至の雰囲気はまるで違いますが、私もこの時期、薬草であるドクダミを摘んで、どくだみ茶を作るようにしています。私にとっては冬至における柚子湯みたいなものです。

ドクダミは繁殖力がすごく、独特なにおいがあるため、厄介者扱いされていますが、スペードの葉っぱと白い十字の花が美しく、群生しているととてもきれいです。

ドクダミの写真

ドクダミ

ドクダミは漢方では十薬といわれ、美肌、血圧調整、排毒、むくみ、肩こり、冷え性、蓄膿症予防、利尿作用、膀胱炎予防、動脈硬化予防など、たくさんの効能があるそうです。よく「必要な家に、必要な薬草が生える」といいますが、ドクダミを見ていると、そうかもしれないと思ってしまします。

ちなみに、高カリウム血症の副作用があるため、人によっては摂取に注意が必要だそうです。

乾燥どくだみの作り方

静岡県富士宮市の私の庭の気候での、乾燥どくだみの作り方です。

フライパンで炒ることを考えると、一回に作りやすい量はドクダミ50本分くらいだと思います。乾燥のさせ方にもよりますが、ドクダミ50本から約50gの乾燥どくだみが作れます。

材料

  • ドクダミ 50本
  • 輪ゴム 10個
  • ハンガーピンチ

1.夏至の頃(6月21日頃)、花が咲いたドクダミを50本摘みとります。

ドクダミを摘む写真

ドクダミを摘む

2.きれいに水で洗い、ドクダミ5本を一束にして輪ゴムで結び、ハンガーピンチに吊るします。

洗って束ねたドクダミを吊るす写真

洗って束ねたドクダミを吊るす

3.パリパリになるまで乾燥させます。天気がよければ数日で乾きますが、梅雨時は湿気が多く乾きが悪いため、通常10日くらいかかり、ちょうど半夏生の頃(7月2日頃)に完成します。

ドクダミを乾燥させる写真

ドクダミを乾燥させる

4.乾燥させたドクダミをはさみで3センチほどに切り、フライパンで弱火で炒ります。

乾燥させたドクダミをフライパンで炒る写真

乾燥させたドクダミをフライパンで炒る

5.炒ったドクダミを乾燥剤と一緒に保存袋に入れて保存します。

乾燥剤を入れて保存する写真

炒ったドクダミを乾燥剤と一緒に保存袋に入れる

どくだみ茶のいれ方

作った乾燥どくだみでどくだみ茶をいれます。

濃さなどは好みがあるかもしれませんが、私がいれやすくて飲みやすいと思っている量を紹介します。

材料(ティーカップ3杯分)

  • 乾燥どくだみ 10グラム
  • 水 500ミリリットル
  • お茶パック
  • 琺瑯鍋または土瓶(鉄や銅の鍋は避ける)

1.作った乾燥どくだみ10グラムをお茶パックに入れます。

ドクダミ茶10gの写真

2.琺瑯の鍋に乾燥どくだみを入れたお茶パックと水500ミリリットルを入れ、火にかけます。

鍋に水と乾燥ドクダミを入れたお茶パックを入れる写真

鍋に水と乾燥ドクダミを入れたお茶パックを入れる

3.沸騰したら、弱火で約20分煮て、半分の量(約250ミリリットル)になるまで煮詰めます。

弱火で煮つめる写真

弱火で煮つめる

4.ティーカップに注ぎます。

ドクダミ茶の写真

ドクダミ茶

よく、どくだみ茶はクセがあって飲みにくいといいますが、そんなことはないです!爽健美茶が飲める人は余裕でいけます!個人的には、爽健美茶よりも飲みやすいくらいです。

庭の柚子を収穫し、冬至に柚子湯に入る

黄色でハッピーになる!旧正月と立春を金柑と水仙で祝う

ターシャ2級!?庭で採れた菜種から油を搾り、灯りをともす

今回の庭ノートは、庭で採った菜種から菜種油を搾り、それを燃料として灯りをともしたお話です。

2017年6月20日の記事で、庭で梅の実を収穫し、梅シロップ梅酒を作り、庭の梅でここまでできれば、ターシャ3級でしょう!と自負したお話をしました。

ターシャ〇級」とは、庭仕事や手作りの暮らしにについての、我が家独自の評価基準です。

ターシャ3級!? 庭で梅の実を収穫して、梅シロップと梅酒を作る

2005年にNHKで放送された「喜びは創りだすもの~ターシャ・テューダー四季の庭~」で、ターシャは庭のリンゴの木からリンゴを収穫して、150年前の古いしぼり器を使って、約一時間半かけてバケツ半分の量のリンゴジュースを作ります。

驚くのはここからで、そのリンゴジュースで一服したあと、蜜蜂の巣からとった蜜蝋を火にかけて溶かし、木綿のひもに含ませて、表面が冷えて固まったらその上にまた蜜蝋をつけるという作業を何度も繰り返し、1年分のろうそく約1000本を作るのです!

NHK 喜びは創りだすもの ターシャ・テューダー四季の庭 永久保存ボックス〈DVD+愛蔵本〉

昇級のためには、ジュースのあとに灯りを作らなくてはなりません!

ちょうど庭に菜種がなっていたので、菜種から油を搾り、その油で灯りをともしてみることにしました!

りんごジュースろうそくの灯り」ではなく「梅ジュース油の灯り」です!

菜種は作っているわけではなく、庭で勝手にできてしまっています。

庭には「種捨て場」と呼んでいる2メートル×1メートルくらいのちょっとした場所があり、家庭菜園で余ったアブラナ科の野菜の種をばらまいています。小松菜水菜赤からし菜などです。

雑草が生い茂る場所で完全に放置なのですが、なぜかそこから出てくる野菜のほうが、家庭菜園で育てている野菜よりうまく成長します。

春には、種田山頭火の「何が何やらみんな咲いている」状態です。

勝手に生えてきた小松菜と赤からし菜と諸葛菜の写真

勝手に生えてきた小松菜と赤からし菜と諸葛菜

小松菜も放置してこんなに巨大化します。

勝手に生えてきた小松菜の写真

勝手に生えてきた小松菜

種捨て場の使い方

  1. 家庭菜園で余ったアブラナ科の種を捨てる。発芽率が落ちるので、この種をとっておき、来年の家庭菜園に使うのはリスキーです。
  2. そのまま放置し、運よく芽が出てきたら、葉を適当に摘みとって食べる。例えば、小松菜は油揚げと煮びたしに、水菜は豚しゃぶ鍋に、赤からし菜はサラダにしたりします。
  3. さらにそのまま放置し、とうが立ってきたら、つぼみを適当に摘みとって食べる。例えば、菜花としてベーコンと一緒に炒めて食べたりします。
  4. さらにそのまま放置し、花を楽しむ。諸葛菜(ムラサキハナナ)の種もばらまいておけば、黄色と紫のコントラストを楽しむことができます。

今まではここまでしかやっていませんでしたが、今年は昇級のため、次のステージにいきます。「 5. さらにそのまま放置し、菜種を採って油を作り、灯りをともす。」です。

自家製搾油器で菜種油を搾る

油の搾り方は、下記の本を参考にしました。

鈴木修武(編集)宮崎秀人(イラスト)(2006)『油の絵本』農文協.

アブラナ科の植物を放置してできた実から種を採ります。

放置してできたアブラナ科の植物の実の写真

放置してできたアブラナ科の植物の実

収穫した菜種の写真

収穫した菜種

菜種100グラムを120℃に設定したフライパンで炒ります。

菜種を炒る写真

菜種を炒る

少し冷ましてから細かくくだきます。

菜種をくだく写真

菜種をくだく

くだいた菜種に10パーセントの水を加えてかき混ぜます。

くだいた菜種に水を加えてかき混ぜる写真

くだいた菜種に水を加えてかき混ぜる

電子レンジで1分間加熱します。

くだいた菜種を加熱する写真

くだいた菜種を加熱する

自家製の搾油器で油を搾ります。自家製搾油器は、以前、椿油と茶油を搾るときに使ったものです。渾身の力をこめて、豆ジャッキを回します。

自家製の搾油器で菜種油を搾る写真

自家製の搾油器で菜種油を搾る

菜種油がとれました!

菜種油の写真

菜種油

この油を器に入れ、ティッシュペーパーを丸めて芯を作って油に浸します。

菜種油の灯りの写真

菜種油の灯り

いよいよ点火です!

菜種油の灯りの写真

菜種油の灯り

灯りがともりました!ほんとに油でした!なんか時代劇みたいです!

2ミリリットルの菜種油で、10分間ほど燃え続けました。

これでターシャ2級です!

自家製ミニ搾油器を作成!椿油と茶油をしぼる

ターシャ3級!? 庭で梅の実を収穫して、梅シロップと梅酒を作る

べス・チャトーさんに倣って!雨量計(レインゲージ)を設置する

庭に雨量計(レインゲージ)を置いて、梅雨時に雨を楽しむようにしています。

私が住む東海地方は、平年、6月8日ころに梅雨入りし、7月21日ころに梅雨が明けます。

湿度が高く、気圧の変化が激しいこの時期は、体調不良が起こりやすく、越すのがとても大変な季節です。また、雨が多いので庭仕事も思うようにできません。梅雨明けの盛夏に必要な水を貯える大切な時期だとわかっていても、少し憂うつな季節です。

しかし、2008年に、NHKハイビジョン特集「ベス・チャトー 荒れ地で育む”奇跡の庭”」を見て、梅雨との向き合い方が少し変わりました。

べス・チャトー(Beth Chatto)さんは、「世界一のプランツ・ウーマン」と称されるイギリス屈指のガーデナーです。常に強い風が吹き荒れ、イギリスで最も雨が少ない過酷な土地といわれる東南部のエセックス州で、見捨てられた荒れ地を”奇跡の庭”に変えた女性です。

べス・チャトー(2010)『ベス・チャトー奇跡の庭―英国・グラベルガーデンの四季便り』清流出版

およそ2万坪の敷地で、世界各地から集めた2000種類もの植物を育てています。

特に、グラベルガーデン(Gravel Garden/砂利の庭)が有名で、乾燥に強い植物を集め、一切水やりを行わなくても信じられないほどの美しさを保っています。

これは、世界の植物の原産地、どんな植物がどんな地域で自生しているかを研究し、気候や土に合った庭づくりを模索した結果であって、土の種類に関係なく植物を適当に植えて効果的に石を配置したような砂利の庭ではありません。

この番組を観て、ないものねだりをせず、温暖湿潤気候である自分の庭の特徴をもっと楽しもうという気持ちになりました。

べス・チャトーさんが庭づくりを始めて以来ずっと続けていることに、一週間に一度、降った雨の量をチェックするという作業があります。庭に、金属の筒の上に漏斗が乗せてある雨量計を設定し、筒にたまった雨を、メスシリンダーに移して雨量をチェックし、記録しています。雨がほとんど降らない土地で庭を維持するために、とても重要なチェック作業です。

これを見て、私も雨量計を置いてみたくなりました。逆に、雨がたくさん降る私の庭では、どのくらいの雨水がたまるのだろうと思ったからです。

庭に置いたのは、リスが試験管を持っている雨量計(レインゲージ)です。リスは鉄鋳物で、手のひらに乗るくらいのサイズです。12センチ(5インチ)までのメモリがついた透明のアクリル管を持っています。

もっと本格的な雨量計もありますし、自分で作ることもできますが、正確に記録をつけることが目的ではないので、デザイン性の高いものにしました。

雨量計(レインゲージ)の写真

雨量計(レインゲージ)

ツユクサやショウブなど、もともと雨が似合う植物が植えてあった場所があり、そこに、20×10×5センチのレンガを12個積んで、その上にリスを鎮座させました。

この勢いで百葉箱を設置したくなりましたが、レインゲージのとなりにガーデン用温度計を設置するにとどめました。

雨量計と温度計の写真

雨量計と温度計

大雨・洪水警報が出た日などは、一日で雨水がいっぱいになります。

ベス・チャトーさんのように雨量の記録はつけていませんが、雨が降る量を以前より意識するようになりました。

長い時間降っているようでも霧雨でほとんどたまっていなかったり、短い時間なのに管から雨水があふれ出していたり、体感と異なる雨量であることも多く、いろいろおもしろい発見があります。

ターシャ3級!? 庭で梅の実を収穫して、梅シロップと梅酒を作る

今回の庭ノートは、庭で梅の実を収穫し、梅シロップ梅酒を作ったお話です。

庭の梅の木は、冬にはとてもきれいな花が咲き、メジロがたくさんやってきます。

梅の蜜を吸うメジロの写真

かわいいメジロが目白押し!みかんでメジロとヒヨドリを呼ぶ

その後、完全に花が散り、4月になって桜(ソメイヨシノ)の花が満開を過ぎるころ、実がふくらみ始めます。下の写真の左がの木で右がの木です。

桜の花と梅の実の写真

桜の花と梅の実

4月下旬になると、葉が出てきて、実も少し大きくなります。

4月下旬の梅の木の写真

4月下旬の梅の木

5月の下旬になると、葉が茂り、実もさらに大きくなります。

5月下旬の梅の木の写真

5月下旬の梅の木

そして6月、いよいよ収穫です!

6月の上旬の梅の木の写真

6月の上旬の梅の木

我が家では梅の実を梅シロップ梅酒にするため、完熟になる前、実が青いうちに収穫します。6月は雨が多いため、晴れ間を見計らって採ります。タイミングを逃すと熟して黄色くなってしまいます。

梅酒作りは私が子供のころからの年中行事です。我が家の梅の木は少し樹高が高く、はしごにのぼって梅の実を採るのは祖父の担当でした。今では私がこの係を引き継いでいます。様々な理由で高いところに上れない家族が、下からそれぞれ好き勝手に私に指示を飛ばします。かなりうるさいです。

今年は5kg収穫しました。まだまだ実はなっていますが、とりあえず5kgあれば十分です。

収穫した青梅の写真

収穫した青梅

これで、梅シロップ梅酒を作ります。

まずは、梅シロップ・梅酒作りのメインイベント、青梅を洗って竹串でヘタをとる作業です!楽天お買いものパンダもやっています!

そのあと、梅を清潔なふきんでよく拭いて、梅シロップ用と梅酒用にわけます。

<梅酒>

材料:4リットルの保存瓶、青梅1kg、氷砂糖200g、ホワイトリカー1.8リットル

  1. 保存瓶を熱湯消毒する。
  2. 保存瓶に、氷砂糖、青梅を入れ、ホワイトリカーを注ぐ。
  3. 半年くらい経ったら飲み始める。
梅酒の写真

梅酒

<梅シロップ>

材料:4リットルの保存瓶、青梅1.5kg、砂糖1.5kg

  1. 保存瓶を熱湯消毒し、青梅と砂糖を交互に入れる。
  2. 砂糖が溶けるまで一か月くらい置く。
  3. 梅を取り出して、シロップをこし器で鍋にこし、15分ほど弱火にかける。
  4. あら熱がとれたら容器にうつし、冷めたら冷蔵保存する。
梅シロップの写真

梅シロップ

下の写真は、去年の梅シロップです。

できあがった梅シロップの写真

できあがった梅シロップ

できあがった梅シロップ炭酸水で4~5倍に割って、梅ジュースにします。

梅シロップの炭酸割りの写真

梅シロップの炭酸割り

梅ジュースは、お酒が苦手な人、体調や運転の関係で飲めない人、子供などに対して、梅酒と同じ雰囲気で提供できるのでとても便利です。シャンパンジンジャーエールの関係みたいです。

庭の梅でここまでできれば、ターシャ3級でしょう!

梅シロップと梅酒の写真

梅シロップと梅酒

ターシャ〇級」とは、庭仕事や手作りの暮らしにについての、我が家独自の評価基準です。

2005年にNHKで放送された「喜びは創りだすもの~ターシャ・テューダー四季の庭~」で、ターシャは庭のリンゴの木からリンゴを収穫して、150年前の古いしぼり器を使って、約一時間半かけてバケツ半分の量のリンゴジュースを作ります。

驚くのはここからで、そのリンゴジュースで一服したあと、蜜蜂の巣からとった蜜蝋を火にかけて溶かし、木綿のひもに含ませて、表面が冷えて固まったらその上にまた蜜蝋をつけるという作業を何度も繰り返し、1年分のろうそく約1000本を作るのです!

ターシャ1級への道は遠いです。

NHK 喜びは創りだすもの ターシャ・テューダー四季の庭 永久保存ボックス〈DVD+愛蔵本〉

ターシャ2級!?庭で採れた菜種から油を搾り、灯りをともす

ベニシアさんに倣って!テーマのある庭、ブーケガルニの庭を作る

今回の庭ノートは、ブーケガルニに使うハーブだけを植えた「ブーケガルニの庭」についてです。

庭を小さな空間に分けて、それぞれにテーマを設定しています。

これは、私が尊敬するガーデナー、ベニシアさんや黒田健太郎さんが提案されている方法です。

ベニシアさんの庭は、楽しんで考えたテーマごとに小さなコーナーで構成されています。NHKの「猫のしっぽ カエルの手」の「Vol.60 テーマのある庭」で紹介されていました。スパニッシュガーデン、ワインガーデン、フォレストガーデン、コテージガーデン、ジャパニーズガーデンなど、聞いているだけでワクワクするような庭ばかりです。

ベニシア・スタンリー・スミス(2013)『ベニシアの庭づくり ハーブと暮らす12か月』世界文化社


また、黒田健太郎さんは、初めからよくばって庭全体を造ろうとしないで、自分が具体的にイメージできる「自分サイズ」の広さから庭づくりをスタートし、この「小さなシーンづくり」を少しずつ増やしていき、それをつないでいくという方法を提案されています。

黒田健太郎(2012)『健太郎のGarden Book』MUSASHI BOOKS


私も、土壌・日照時間などの条件、目的、手がかけられる時間などを考えて、庭を小さな空間に分けて、それぞれにテーマを持たせるようにしています。

小さな空間に分けてテーマを決めることで、どこに何を植えるか迷いが少なくなりますし、庭も使いやすくなります。また、手入れもしやすくなりますし、庭仕事で他人の助けも借りやすくなります。

ブーケガルニの庭

今回は、ブーケガルニの庭を紹介します。

庭の一角にブーケガルニに使うハーブだけを植えているコーナーがあり、ここをブーケガルニの庭と呼んでいます。

ブーケガルニは、ハーブを生のままあるいは乾燥させて数種類束ねたもので、洋風の煮込み料理の風味づけに使われます。

ブーケガルニの写真
ブーケガルニ

ブーケガルニの庭といっても、1平方メートルほどのとても小さなスペースです。

ブーケガルニの庭の写真
ブーケガルニの庭

メンバーは、ローリエ、スイートマジョラム、イタリアンパセリ、タイム、セージ、パセリ、オレガノ、ローズマリーです。

地中海沿岸地方出身者が多いので、素焼きで統一しています。

ローリエ(月桂樹)は大きくなるので、地植えにせず鉢に植えています。また、ローズマリーも鉢植えにしています。

スイートマジョラム、イタリアンパセリ、タイム、セージ、パセリ、オレガノは、一辺が20センチほどの正方形の素焼きの枠を並べて植えています。

素焼きの枠の写真
素焼きの枠

底がないので、土の上に置けば、鉢と違って水やりの必要がありません。簡単に区画整理ができ、並べ方次第でいろいろな使い方ができます。私が子供のころから祖母が使っていたもので、大のお気に入りなのですが、残念ながらどこで手に入るのかわかりません。

ブーケガルニの庭のメンバー紹介です。

ローリエの写真
ローリエ
ローズマリーの写真
ローズマリー
パセリの写真
パセリ
イタリアンパセリの写真
イタリアンパセリ
セージの写真
セージ
タイムの写真
タイム
オレガノの写真
オレガノ
スイートマジョラムの写真
スイートマジョラム

ブーケガルニを作るときは、好きなものを適当に少しずつ摘んで、タコ糸で束ねます。最もスタンダードな組み合わせは、ローリエパセリタイムです。

私はローリエ以外は乾燥させずに生のまま使っています。ローリエも、若葉ではなく一年以上経った葉を生のまま使うことができますが、乾燥させた方が強くて甘い香りになります。ローリエは葉を摘んで水で洗った後、天日で乾燥させて、乾燥剤を入れた容器に保存しています。

鍋に入れるときはオシャレになんて束ねていられません。タコ糸ぐるぐる巻きです!

ブーケガルニの写真
ブーケガルニ

あるいは、袋に入れて鍋に投入します。

ブーケガルニの写真
ブーケガルニ

ブーケガルニの庭のメンバーは、ブーケガルニ以外にもさまざまな利用方法があります。

ローズマリーは、一枝摘んでそのままバスタブに入れて入浴すると、ウソのように疲労が回復します。個人的には、精神疲労より肉体疲労に効く気がします。

また、スイートマジョラムの生葉は、信じられないくらいイケメンの香りがします。精油では味わえない香りです。個人的には、こちらは精神疲労に効く気がします。

サイモン&ガーファンクル(Simon and Garfunkel)のスカボロー・フェア(Scaborough fair)に「パセリ、セージ、ローズマリー&タイム(Parsley sage rosemary and thyme)」という歌詞があります。この、パセリ、セージ、ローズマリー、タイムのみを植えて、スカボロー・フェアというテーマの庭を作っても楽しいかもしれません。

金運アップ!庭に万両、千両、百両、小判草を植える

金運アップのために、お金の名前がついた植物を庭に植えています。

古くからお金にまつわる縁起木として人気が高いのは、千両万両などですが、「両」がつく植物はなんと一の位から万の位までそろっていて、万両千両百両十両一両とあります。

いずれも常緑の低木で、秋から冬にかけて赤い実がつきます。

万両(マンリョウ):ヤブコウジ科ヤブコウジ属

千両(センリョウ):センリョウ科センリョウ属

百両(ヒャクリョウ):カラタチバナ、ヤブコウジ科ヤブコウジ属

十両(ジュウリョウ):ヤブコウジ、ヤブコウジ科ヤブコウジ属

一両(イチリョウ):アリドオシ、アカネ科アリドオシ属

このうち、千両万両一両(アリドオシ)をそろえて、「千両、万両、有り通し」といった語呂合わせがあります。「千両も万両も一年中有り通し=お金に困らない」ということで、金運に恵まれますようにという縁起かつぎです。

私は「千両万両一両」ではなく、「千両万両百両」を庭に植えています。

千両の写真

千両

万両の写真

万両

百両の写真

百両

木も草も虫も休んでいる冬の寒い庭で、常緑で赤い実のついた千両万両百両を見ると、本当に豊かな気持ちになります。ウインターブルーになる方にはおすすめの植物です。千両はちょっぴり気難しくて環境を選びますが、万両は増えて困るくらい育てやすいです。

しかーし!私が最もおすすめするお金にまつわる植物は「小判草」です!

小判草の穂の写真

小判草

小判草(コバンソウ)は、5月から6月に咲く、イネ科コバンソウ属の一年草で、小判に似た形の小穂をつけます。

小さいころ、妹と「お金草(おかねそう)」と呼んでいました。ウラシマソウと並んで、発見するとドキドキする植物の一つでした。イネ科特有の哀愁があります。

小判草の群生の写真

小判草の群生

高さは10~60センチくらい、穂の大きさは1.5~2センチくらいです。穂は稔ると黄金色になります。

黄金色の小判草の穂の写真

黄金色の小判草の穂

植えたままで黄金色になりますが、青いうちに切ってドライフラワーにすると、とてもきれいな黄金色になります。下の写真は左が今年収穫したもの、右が数年前に収穫してドライフラワーにしたものです。

小判草 ドライフラワーの写真

小判草 ドライフラワー

似た植物に姫小判草(ヒメコバンソウ)があります。

姫小判草の写真

姫小判草

イネ科コバンソウ属の一年草ですが、穂の大きさや穂のつき方が小判草とは異なります。小判草の穂は1.5~2センチですが、姫小判草の穂は4ミリ程度です。

小判草と姫小判草の写真

小判草と姫小判草

小判草姫小判草とも、日本では雑草扱いです。こんなにユニークで縁起のいい植物が雑草だなんて!

小判草は増殖力がハンパなく、すぐに小判ざっくざくになります。お金もこんなスピードで増えるようにという願いを込めて、雑草などと思わずに大切に放置しています。

ウラシマソウ(浦島草):晩春の庭に咲く超個性派の性転換植物

天から香水をまいたような高貴な香り!柑橘の花の香りをモイストポプリで閉じ込める

5月は、新茶の季節、薫風の季節、そしてもう一つ、柑橘の花の季節です。

松尾芭蕉の俳句に、駿河路や花橘も茶の匂ひ(するがじや はなたちばなも ちゃのにおい)という句があります。

確かに、静岡は香り高い橘の花までもお茶の匂いがするくらい製茶が盛んではありますが、橘の花の香りも相当なものです。

柑橘の花は、とても高貴で甘い香りがします。

柑橘の花の写真

柑橘の花

庭では、ウンシュウミカン、アマナツ、ユズ、ハッサクなどの柑橘類の花が楽しめますが、それぞれ少しずつ香りが違います。

レモンの花は、色も少し違い、花の外側が赤紫色です。

レモンの花の写真

レモンの花

庭で咲く花のうち、柑橘の花と同じくらい香りが印象的なのが、キンモクセイとロウバイです。

キンモクセイの花の写真

キンモクセイの花

ロウバイの花の写真

ロウバイの花

キンモクセイは9月末から10月初めに、ロウバイは1月中旬に咲きます。

どちらも甘い香りですが、キンモクセイの香りはふとした瞬間にふわっとやってくる感じ、ロウバイの香りは冷たい空気の中をどこからか漂ってくる感じです。

しかし、柑橘の花の香りは、やってくるというより、降ってくるという感じです。

柑橘の花の写真

柑橘の花

根角博久(2002)『NHK趣味の園芸 よくわかる栽培12か月 柑橘類』NHK出版. の5月の章に、柑橘の花について、「天から香水をまいたかのように、高貴な香りが一面に漂います。」という一節がありますが、まさにこの通りです。

柑橘類の果実の香りはなじみがあると思いますが、柑橘類の花の香りは嗅いだことがない方もいらっしゃるかもしれません。果実のような爽やかでみずみずしいリフレッシュ系の香りではありません。かぐわしいとはこういうことなのか!?という香りです!

柑橘の花の写真

柑橘の花

この香りを閉じ込めたくて、モイストポプリにしています

モイストポプリは、塩の防腐効果を利用して、花を乾燥させずにポプリにしたものです。

香りを閉じ込めるには、無水エタノールを使って香水にしたり、ホホバオイルを使って香油にしたり、蜜蝋を使って練り香水にしたり、植物を乾燥させてドライポプリにしたりといった方法があります。

しかし、私の場合、体や物や空間に香りをつけたいわけではなく、必要な時に香りを嗅ぎたいという目的なので、一番作るのが簡単で香りが長持ちするモイストポプリにしています。

モイストポプリ

<材料>

  • 粗塩
  • ガラス瓶(塩で錆びるので、蓋は金属ではないほうがよいようです。)

<作り方>

  1. 花を摘みます。
  2. ゴミを取りのぞきます。
  3. 花が濡れている場合は乾かします。
  4. 花と粗塩を、層になるように交互に入れます。
  5. 蓋をして一か月ほど寝かせます。

香りを楽しみたいときにガラス瓶の蓋を開けて嗅ぎます。

モイストポプリの写真

時間が経つと花は変色しますが、作りたては、花の色と塩の白のコントラストがきれいです。モイストポプリは花を乾燥させずに作るので、乾燥させると香りがなくなる種類の花に適しています。

モイストポプリの写真

瓶に詰めても十分いい香りではありますが、やはり、天から降ってきてこその香りです。

柑橘の花の香りを嗅いだことのない方は、機会があったらぜひ5月のみかん畑に行ってみてください!

おすすめの本

根角博久(2002)『NHK趣味の園芸 よくわかる栽培12か月 柑橘類』NHK出版.

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吹流しを設置。新緑の間を吹き抜ける初夏の風、薫風を楽しむ

ポニョの宗介の船がほしい!ポンポン蒸気船を作って、湖で走らせる

今回の庭ノートは、ポンポン蒸気船を作って、湖で走らせたお話です。

宮崎駿監督の映画「崖の上のポニョ」に出てきた「宗介のポンポン船」がほしいと思っていたのですが、そのうち購入しようと放置していたところ、プレミアがついて、どんどん値が上がり、とんでもない金額になってしまいました(2017年5月の時点で45,000円~180,436円)。思ったときに買っておけばよかったと後悔しました。

ポンポン船は、蒸気の力で「ポンポン」と音を立てながら水面を進む船です。

ブリキのおもちゃや科学実験キットとして販売もされていますが、同じ原理の船を自分で作ってみることにしました。

どうやって作ろうかと考えていたところ、父が「ポンポン蒸気船の作り方」の切り抜きを持っていることが判明。科学雑誌『Newton』の表紙裏に、日本ガイシの「家庭でできる科学実験シリーズ」というのが掲載されていますが、2002年9月号のテーマが「ポンポン蒸気船をつくろう!」だったのです。

15年前の切り抜きです!まさか使う日が来るとは!そして切り抜いたことを覚えていたとは!

この切り抜きを参考に、少しカスタマイズしてポンポン蒸気船を作りました。

ちなみに、『Newton』の表紙裏に乗っている「家庭でできる科学実験シリーズ」は、日本ガイシのホームページでも紹介されています。ポンポン蒸気船の作り方も詳しく載っています。

日本ガイシ 家庭でできる科学実験シリーズ ポンポン蒸気船をつくろう!

このポンポン蒸気船は、ボイラーと、ボイラーから伸びる2本のパイプでできていて、水を入れたボイラーを加熱すると、船が動くという仕組みです。

ボイラーの水が加熱されて蒸気になると、体積は約1700倍に膨張するそうです。急激に体積がふくらんだボイラーの蒸気は、パイプの中の水を勢いよく外へ押し出し、これが船の推進力になります。水を押し出して圧力が下がると、外の水がパイプからボイラーへ吸い込まれ、その水が加熱されて再び蒸気になって進みます。

ポンポン蒸気船を作るのに必要なものは、バルサ材、銅パイプ、アルミ缶、木片、竹ぐし、鍋料理用固形燃料、単1乾電池、はさみ、定規、カッターナイフ、のこぎり、彫刻刀、コンパス、木工用接着剤、紙やすり、輪ゴム、マッチ、スポイト、軍手です。

バルサ材を船の形に加工し、丸い穴をあけてアルミ缶をはめ込み、銅パイプを曲げてボイラー部分を作り、舵を取りつけたらできあがりです。

ポンポン蒸気船の写真

ポンポン蒸気船

いよいよ進水式です!

固形燃料をアルミ缶の中に入れ、銅パイプにスポイトで水を入れます。船を水に浮かべて固形燃料に火をつけます。しばらくすると、ボイラー部分の水が沸騰し、船が動き出します。

シンクに水を張って実験しましたが、狭くてすぐに追突してしまいました。

シンクに浮かぶポンポン蒸気船の写真

シンクに浮かぶポンポン蒸気船

もっと広い場所で実験をと思い、側溝に水をためて水路にしました!

側溝に浮かぶポンポン蒸気船

側溝に浮かぶポンポン蒸気船

船の大きさにぴったりの水路でした。

しかし、もっと壮大な場所で実験したいと思い、船を持って湖に行くことにしました!

早速実験です。

湖に浮かぶポンポン蒸気船の写真

湖に浮かぶポンポン蒸気船

火力が少し弱かったのか、大自然を前に推進力が足りず、残念ながらなかなか思うように進みませんでした。しかし、こちらの動画を見ていただけば、パイプの先からボコッボコッと蒸気が吹き出て、それによって船が推進していることがわかると思います。

湖を進むポンポン蒸気船の動画 (15秒、6MB)

快走ではありませんでしたが、蒸気機関とはこういうものなのかと体感することができ、大満足でした!

ついでに作ったソーラー船も湖に浮かべてみました。

バルサ材の上にソーラーパネルをとりつけ、太陽光でプロペラを回して進みます。

ソーラー船の写真

ソーラー船

こちらはなかなかの推進力でした!曇っているのに、太陽光とはすごいものです。

湖を進むソーラー船の写真

湖を進むソーラー船

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吹流しを設置。新緑の間を吹き抜ける初夏の風、薫風を楽しむ

今回の庭ノートは、若葉の間を吹き抜けて初夏の香りを運ぶ南風、「薫風(くんぷう)」のお話です。

私は年間4つ、心待ちにしている風があります。春一番薫風二百十日の風、そして木枯らしです。

春一番は立春から春分の間にその年に初めて吹く南寄りの強い風、薫風は新緑の間を吹きぬける初夏のさわやかな風、二百十日の風は立春から数えて210日目の台風がよく来る厄日の風、木枯らしは太平洋側地域で晩秋から初冬の間に吹く北よりの強く冷たい風、です。

庭に吹く春一番については、2017年3月5日の記事で紹介しました。

精悍な北風とチャラい南風。春一番と寒の戻りの風

5月に入り、今度は待ちに待った薫風が吹きました。

「薫風自南來 殿閣生微涼(くんぷうみなみよりきたり、でんかくびりょうをしょうず)」という禅語があります。

南から薫風が吹き、殿閣を涼しい空間にする、という意味ですが、この句を禅の世界で考えると、煩悩妄想を消し、分別執着の汚れを洗い流した、清涼そのもの=悟りの境地、を表現したものになるということです。

「薫風」の語源はこのように漢語ですが、訓読みして和語化して「風薫る」と言ったりもします。

「薫風自南來」の言葉のとおり、薫風は本当に南から来ます。

私は五色の吹流しを揚げて薫風を楽しんでいます。端午の節句とは関係なく、薫風を楽しむために揚げています。長さ1メートルの小さな吹流しで、薫風が当たるベランダのコーナーの手すりにつけています。吹流しを気持ちよく泳がせることができるのは、薫風だけのような気がします。

吹流しの写真

もう一つの楽しみ方は、お気に入りの木の北側に立って薫風を楽しむというものです。どの木を通ってくるかで、薫風の印象が少し違います。

私が一番気に入っているのは、モミジを吹き抜ける薫風と、ケヤキを吹き抜ける薫風です。

モミジを吹き抜ける薫風の写真

モミジを吹き抜ける薫風

ケヤキを吹き抜ける薫風の写真

ケヤキを吹き抜ける薫風

写真では全然分からないですよね。

動画を撮ったのですが、風の温度や湿度や雰囲気が伝わらなく、薫風の良さが全く出ていなかったので、写真だけにしました。

とても爽やかで、南から、さーっとやって来て、ふわっと上に抜ける感じです。モミジを吹き抜ける薫風のほうが、ケヤキを吹き抜ける薫風より、やや繊細な感じです。

同じ南風でも、春一番のような荒々しさや湿っぽさ、チャラい感じがありません。秋や冬の風のようなストイックさや切なさもありません。チャラすぎずストイックすぎず、年間で吹く風の中で、一番健全な感じがします。極めて個人的な印象になりますが、キャラとしては、外連味のない静岡県民みたいな感じです。

 

おすすめの本・グッズ

高橋順子(2002)『風の名前』小学館.

四季折々の美しい風の名前が載っています。風の作用やイメージを写した静止画なのに、どの写真からも風そのものを感じます。

平田精耕(1988)『禅語事典』PHP.

250の禅語の有名なことばが載っています。それぞれに解説と寸話がついています。Kindle版も出ています。

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