私の庭には、知らないうちに自然に生えてきたカラスウリがあり、毎年実をつけます。
カラスウリは雌雄異株で、種から育てると実をつけるまで4~5年かかるといわれているので、今ある株を大事にしています。
カラスウリの株は庭のサクラの樹のすぐ脇にあり、毎年サクラの樹に絡みついて高いところへ登っていくため、カラスウリの花が咲いて実ができるのは、地上4~5メートルのところでした。
しかし、諸事情によりサクラの樹を切ってしまったため、今年はカラスウリがどうなるのか気になっていました。
春になると、サクラの樹からひこばえがでてきました。
カラスウリの株も健在で、サクラのひこばえに絡まって、この夏、地上1メートルくらいのところで生い茂っています。
今まで地上4~5メートルのところで咲いていたカラスウリの花でしたが、今年は地上1メートルという非常に低い位置で育っているため、今まで見ることができなかったカラスウリの花を見ることができました。
カラスウリの花は夜にしか咲かず、しかも翌朝の日の出前には萎んでしまい、目撃するのがなかなか大変な花です。
日中に、今夜咲くと思われるつぼみを発見し、夜に見に行ってみました。
18時50分頃、白くて丸いつぼみが膨らんできました。
19時15分頃、花が咲きます。
花は白くて、5弁の星のような形です。
花弁の縁から白くて細いひも状のものが無数に伸びて広がっていき、レースのようになっています。
レースの部分もあわせると直径10センチくらいです。
それにしても、このデザイン、天才的です。
花弁から細い紐をたくさん出して、ぐちゃぐちゃにしてレースっぽくするなんで、私の発想にはありません。
夜咲く花は白い花が多いですが、カラスウリの花も夜行性のスズメガを引き付けるためにこのような白くて目立つ姿になったといわれています。
この日もスズメガらしき蛾が近くを飛んでいました。
カメラのフラッシュのおかげで写真ではこのようにはっきりと花が見えますが、実際の夜の暗い庭では、懐中電灯で照らさないと花がどこにあるかもわからないです。
香りにもひきつけられているのでしょうが、暗闇の中でこの花を見つけられるなんて、スズメガって私より目がいいじゃないと思いました。