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精悍な北風とチャラい南風。春一番と寒の戻りの風

私は年間4つ、心待ちにしている風があります。春一番、薫風、二百十日の風、そして木枯らしです。

春一番は立春から春分の間にその年に初めて吹く南寄りの強い風、薫風は新緑の間を吹きぬける初夏のさわやかな風、二百十日の風は立春から数えて210日目の台風がよく来る厄日の風、木枯らしは太平洋側地域で晩秋から初冬の間に吹く北よりの強く冷たい風、です。

東海地方の春一番

2017年は、2月20日に、私が住む東海地方に春一番が吹きました。

東海地方の春一番の条件は、

  • 立春から春分の間
  • 地方気象台(名古屋、岐阜、津、静岡)のいずれかで南よりの風(東南東から西南西)が、最大風速8メートル以上で吹く
  • 最高気温が平年より高い
  • 日本海で低気圧が発達している

です。

なかなか厳しい条件で、年によっては春一番が観測されないこともあります。近年では、2015年と2014年、東海地方では春一番が観測されませんでした。

春一番という言葉は明るい印象ですが、要は春の嵐なので、危険な風でもあります。被害がでることもあるので注意が必要です。

しかし、数ある春到来のサインの中でも、春一番ほど「春が来た!」と思うものもありません。なにせ南風です!春一番が吹いた日は気温が上昇しますが、そのまま暖かくなっていくわけではなく、翌日は寒さが戻ります。

風向きを見るために、庭に風見鶏を立てています。風見鶏の下には東西南北の四方位が十字型で示されており、その十字の中心に取り付けられた鶏の向く方向によって風向きを知ることができます。風見鶏が風向(風上)を向いた時に回転が止まります。

風見鶏の写真

春一番と寒の戻りの風

2017年2月20日に我が家に吹いた春一番と、2月21日に吹いた寒の戻りの風の動画です。とても短い動画ですが、風が吹いてくる方向が真逆なことがわかります。画面の右側が南東、左側が北西です。

※ご覧になる環境によっては、画面が左に90度回転してしまう場合があるかもしれません(Windows Media Playerなど)。Quick Time Playerでは正常に見ることができると思います。

2月20日の春一番の動画

春一番の風の写真

2月20日の風は春一番で、風見鶏が南東を向いているので、南の方から風が吹いていることがわかります。木も画面の右から左へあおられています。

2月21日の寒の戻りの風の動画

寒の戻りの風の写真

2月21日の風は寒の戻りの風で、風見鶏が北を向いているので、北の方から風が吹いていることがわかります。木も画面の左から右へあおられています。

精悍な北風とチャラい南風

20日の春一番の南風と、21日の寒の戻りの北風、キャラが全然違います!動画では風の温度や湿度や雰囲気が伝わらないので残念です。

あるラジオ番組で、「NHKみんなのうたに『北風小僧の寒太郎』というのがありますが、もし『南風小僧の暖太郎』というのがいたとしたら、絶対チャラいと思います。」といった内容の投稿がありましたが、私も激しく同意です!21日の北風は精悍な感じでしたが、20日の南風、チャラかったです。

おすすめの本

高橋順子(2002)『風の名前』小学館.

四季折々の美しい風の名前が載っています。風の作用やイメージを写した静止画なのに、どの写真からも風そのものを感じます。

琉球音階のウインドチャイムを作成!沖縄の竹富の風に演奏してもらいました!

ナウシカの蟲笛(うなり笛)を作成!ダンゴ虫を森へ帰す

こんなところにですか!?シジュウカラが植木鉢に巣を作る

2015年の春、庭に置いてあった使用していない植木鉢に、シジュウカラが巣を作りました。シジュウカラは体長15㎝くらいのスズメ目の鳥です。

庭の隅にスチールのオープンラックを置いて、使用していない植木鉢を保管しています。そこに、底に丸い穴が開いた直径約20センチ、高さ約20センチの黒い植木鉢を、伏せて2つ重ねてあるのですが、3月中旬頃のある日、鉢の丸い穴を出入りするシジュウカラを発見しました。

3月下旬くらいになると、苔のようなものを口にくわえて鉢の中へせっせと運び込むシジュウカラを目撃するようになりました。この鉢が気に入って、巣を作り始めたようです。最初は苔を運んでいましたが、そのうちに白っぽい毛のようなものを運ぶようになりました。運んでいるのはいつも一羽で、すぐ近くの桜の木にとまって、まわりをきょろきょろ見ながららさえずっているシジュウカラがもう一羽いました。

苔を運ぶシジュウカラの写真

地上からわずか80cmほどの高さで、こんなに接近できる所に巣を作るなんて、すぐ近くで様子を見ることができてワクワクでした!

4月上旬になると、シジュウカラの出入りを見かけなくなり、シーンと静まり返った状態が続きました。ずっと張り付いて見ていたわけではないので、巣作りが完成したのか、中で何が起こっているのか、全く分からない状態でしたが、きっと卵を産んで抱えていたのだと思います。

しかし、4月中旬になると、鉢の中からピィピィとかすかな声が聞こえてくるようになりました。卵が無事かえったようです。

4月下旬になると、頻繁に青虫を運ぶシジュウカラを目撃するようになりました。中にはきっとすごくかわいいヒナがいるのだと。青虫を加えて穴から伏せた植木鉢の中に入り、ヒナにエサを与えたあと、また穴から出て飛び立っていきます。ピィピィというヒナの声や、近くの桜の木でさえずるもう一羽のシジュウカラの声も聞こえます。

ヒナにエサを与えて鉢の穴から頭を出すシジュウカラの写真

ヒナにエサを運ぶシジュウカラの動画(movファイル)

 

巣立ちの瞬間は目撃できませんでしたが、5月の中旬ころ、鉢の中から鳴き声が聞こえなくなり、気配が全くなくなったので、おそるおそる鉢を持ち上げてみると、驚きの内容物でした。

巣立った後のシジュウカラの巣の写真

中はふかふかというより、かなり密度の高い固めの苔のクッションになっていて、伏せてあった鉢を持ち上げても型崩れすることはありません。苔もお椀型のような敷き詰め方ではなく、底面積いっぱいに苔が敷き詰められていて、高さが15㎝くらいで、見事な円柱の台になっていました。この上にヒナが乗っていたようです。

今後、庭のどこかで出会うシジュウカラがこの巣の出身者かもしれません。

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