今年も庭のモミジの新芽が出始めました。
観賞のポイントは「新緑なのに葉っぱのふちが赤い!」です。
葉っぱをよーく見ると、ふちが赤いんです!
どうりで、新緑にしては色合いに奥行きがあるはずです。
すでに紅葉の片鱗を見せているなんで、渋すぎる子どもです!
ちなみに、初夏になるとモミジの葉はすべて緑色になり、
秋になると徐々に緑から赤に変わり、
晩秋になると、すべて赤に変わります。
フジバカマが咲きました。
フジバカマは秋の七草の一つですが、アサギマダラが吸蜜する花なので、私はアサギマダラを呼ぶために植えています。
しかし、残念ながら、私の庭にはアサギマダラはまだ一度も吸蜜に来ていません。
しかししかし、同じ静岡県内の、我が家からたった1kmほど離れた知人のお宅には、毎年10月にアサギマダラが訪れます!
今年も写真を撮らせていただきました。
写真だと白にしか見えないかもしれませんが、生で見ると、この白い部分は透き通った水色で、よくもこんな色が存在すると思うほど美しいです。
まさに浅葱色で、アサギマダラと名づけた人は天才だと思います。
私はアゲハチョウ科好きなので、タテハチョウ科のチョウはアゲハチョウ科ほど興味ないのですが、アサギマダラだけは別です!
アサギマダラは、このあと本州を南下し、個体によっては海を渡って、沖縄や台湾にまで行くそうです。
栗田昌裕(2013)『謎の蝶アサギマダラはなぜ海を渡るのか?』PHP
このブログのテーマは「田舎と都会の間で自然との接点をさがす」ですが、今回は、自然との壮大すぎる接点、というか宇宙との接点、CERN(欧州原子核研究機構)のビジターセンターへ行ったお話です。
CERNは、スイスのジュネーブ郊外、スイスとフランスとの国境地帯にある、世界最大規模の素粒子物理学の研究所です。
LHC(大型ハドロン衝突型加速器)という加速器と、ATLASとCMSという高精細な検出器によって、ヒッグス粒子の存在が突き止められたことは、大きなニュースになりました。
ダン・ブラウン原作、トム・ハンクス主演の映画『天使と悪魔』では、犯人が恐るべき破壊力を秘めた”反物質”を盗み出した場所として描かれています。
CERNのガイドツアーに参加すれば研究所の中に入れますが、予約が必要で日程的に厳しかったので断念しました。
しかし、予約なしで入れるビジターセンターだけでも十分に楽しめます。
ビジターセンター前にあるモニュメントには、素粒子の標準モデルも刻まれています。
ドーム型のビジターセンターから道路を挟んで向かいの建物にはショップがあり、CERNグッズが購入できます。
下の写真は”ヒッグス粒子キーホルダー”です。かなりイケてます。
素粒子物理学のことは全く分かりませんが、この場所の地下でとてつもない実験が行われていると思うだけで、宇宙を感じることができ、日常の些末なことがどうでもよくなりました。
NHKエンタープライズ(2014)『神の数式 完全版 DVD-BOX』
この世は何でできているのか、宇宙はなぜ始まったのか、という究極の謎を解き明かす「神の数式」に迫る番組です。科学者たちは、あらゆる自然現象は最終的には一つの数式で説明できるはず、と信じていますが、「神の数式」を追い求める科学者たちのエピソードも、神がかった話が多くて興味深いです。私はNHKで放送されたものを録画保存したのですが、こちらのDVDはテレビ版よりもさらに充実した内容になっているようです。
リサ・ランドール(2007)『ワープする宇宙 5次元時空の謎を解く』NHK出版
私は2007年に読んだこの本で、CERNの大型ハドロン衝突型加速器(LHC)が2008年9月から稼働開始することを知りました。宇宙は、私たちが実感できる3次元+時間という構成ではなく、それ以外に見えない次元があるということについて、数式を一切用いずに、文学的に説明してくれています。物理学がわからない私のような人間でも楽しめる本です。
『ダ・ヴィンチ・コード』でおなじみの、ロバート・ラングドン教授が活躍するミステリーサスペンス映画です。CERNは犯人が恐るべき破壊力を秘めた”反物質”を盗み出した場所として描かれています。
ジュネーブの植物園で、素敵な鉄分を見つけました!
まずは、金属でできたバッタのモニュメントです。
人が乗れるくらいの大きさがあります。
また、さまざまな鉄の手すりが展示されていました。
手すりには、ブドウ、ヤシ、ヒマワリ、クレマチスなど、植物のモチーフが取り入れられています。
劣化するプラスチックと違い、金属は本当に庭によくなじみます。
人と同じく、庭にも鉄分が必要だと思います。
2017年に目撃して衝撃を受けた、ジュネーブの植物園(Les conservatoire et jardin botaniques de la Ville de Genève)の中にある禅の庭(Le Jardin Zen)の「知足の蹲踞(つくばい)」。
マンホールの蓋の上に無造作に置いてあって、しかも砂利が入っているという、ありえない置き方がされていたのでした!
ジュネーブの植物園の「知足の蹲踞」2017
2年後の2019年も、安定の「マンホールの蓋の蓋」でした!
2017年にスイスで目撃して、衝撃のあまり、妹にこの写真を送ったところ、偶然にも、ちょうど同じ時に京都の龍安寺に行っていて、本物の「知足の蹲踞」の写真を送り返してくれたのでした。
この蹲踞は一見「五・隹・疋・矢」の文字に読めますが、水をためておくための中央の四角い穴を漢字部首の「口」と見ると、「吾唯足知」(ワレタダタルヲシル)と読めます。
「知足のものは貧しといえども富めり、不知足のものは富めりといえども貧し」という禅の格言を謎解き風に図案化したものだそうです。
まさか、ジュネーブの植物園の「知足の蹲踞」は、実はすごく深い意味があって、足るを知る例なんじゃないのか!?
こんなでも満たされているということを身をもって教えてくれているのではないのか!?
「私、本当はこんなんじゃない!」って言わない的な教えなのではないのか!?
と、妹とひとしきり議論になったのでした。
「マンホールの蓋の蓋」のままの蹲踞を目撃し、再び、思うところがいろいろありました。
玄関アプローチの敷石の間に、キノコが生えていました。
庭でキノコを見つけると、何キノコであれ、何か特別なものを見つけてしまったような気になり、興奮します。
でもこれ、何キノコかわかりません…。