投稿者「田中安良里」のアーカイブ

ガーデニングダイアリー 立夏にやることリスト

立夏は新暦で5月6日頃から5月20日頃までです。

初夏らしい爽やかな時期です。

柑橘の花の香りを嗅ぐ

根角博久(2002)『NHK趣味の園芸 よくわかる栽培12か月 柑橘類』NHK出版. の5月の章に、柑橘の花について、「天から香水をまいたかのように、高貴な香りが一面に漂います。」という一節がありますが、まさにこの通りの香りです。

柑橘の花の写真

柑橘の花

天から香水をまいたような高貴な香り!柑橘の花の香りをモイストポプリで閉じ込める

薫風を楽しむ

「薫風自南來 殿閣生微涼(くんぷうみなみよりきたり、でんかくびりょうをしょうず)」という禅語がありますが、薫風は新緑の間を吹き抜ける初夏の爽やかな風です。

外連味のない静岡県民みたいな清々しい風です。

吹流しの写真

シュッとしたカッコいい植物を鑑賞する

5月のこの時期は、若武者のようなシュッとした感じのイケてる花が多く咲きます。

アヤメの花の写真

アヤメ

ショウブ、アヤメなどはもちろんですが、シランやムラサキツユクサなども端正でかっこいいです。

シランの写真

シラン

ムラサキツユクサ

ムラサキツユクサ

イネ科の植物を鑑賞する

この時期、ムギやラグラスなどのイネ科の植物が穂をつけます。

イネ科の植物の穂が風に揺れているのを見ると、太古の記憶がよみがえるのか、何かを思い出しそうになりますが、それが何なのかはどうしても思い出せません。

ムギの写真

ムギ

ラグラスの写真

ラグラス

コバンソウを観賞する

イネ科の植物の中でも特にお気に入りなのがコバンソウです。

小判に似た穂をつけるのですが、増殖力がハンパなく、すぐに小判ざっくざくになります。

雑草などと思わずに大切に放置しています。

コバンソウの写真

金運アップ!庭に万両、千両、百両、小判草を植える

アサガオ、フウセンカズラ、マリーゴールドの種まきと種の観賞

アサガオ、フウセンカズラ、マリーゴールドなどは、タネが発芽する気温が20℃~25℃と比較的高温なので、立夏のころ種まきをします。

まく前に種を鑑賞するとおもしろいです。

フーセンカズラの種は黒地に白のハートマークがついていますし、マリーゴールドの種はダーツの矢みたいです。

マリーゴールド、フウセンカズラ、アサガオの種の写真

マリーゴールド、フウセンカズラ、アサガオの種

ヒャクニチソウの苗の植え付け

バタフライガーデンに欠かせないヒャクニチソウの苗を植えます。

ヒャクニチソウを種からきれいに育てるのはなかなか難しいので、苗を購入して植えつけるようにしています。

ヒャクニチソウとツマグロヒョウモンの写真

ヒャクニチソウとツマグロヒョウモン

バタフライガーデン:蝶が集まる花を植える

ガーデニングダイアリー 穀雨にやることリスト

穀雨は新暦で4月20日頃から5月4日頃までです。

田畑の準備を始める大切な時期です。

夏野菜の苗の植え付けをする

トマト、ナス、ピーマン、キュウリなどの夏野菜の苗を購入して植えつけます。

ミニトマトの苗の写真

ツツジの花を鑑賞する

ツツジの花を観賞します。

様々な色があり、この時期は庭がとても華やかになります。

ツツジの写真

ツツジの写真

ツツジの写真

ツツジの写真

ツツジ

ツツジの花は意外と花期が短く、4月中旬の穀雨のころに咲き始めて、5月初旬の立夏に近づくころには枯れてしまいます。

ちなみに、サツキは5月中旬から咲き始めます。

アゲハチョウ科の蝶の観賞

私の庭では、春分を過ぎた頃から蝶が舞い始めますが、たいていモンシロチョウかシジミチョウです。

アゲハチョウ科の蝶は、穀雨の頃から舞い始めます。

特にこの時期のジャコウアゲハはものすごく美しいです。

ジャコウアゲハの写真

ジャコウアゲハ

今年初めての草刈りをする

清明のころはそれほどでもなかったのに、穀雨になると突然ハルジオンなどの草が生い茂り、あっという間に草刈りが必要な丈になります。

これから秋まで、二週間に一回は草刈りが必要な季節がやってきます。

ハルジオンの写真

八十八夜に庭のチャの木で茶摘みをして煎茶を作って飲む

八十八夜は立春から数えて88日目ということで、毎年5月2日頃です。

このころは、新茶の摘みとりの時期で、八十八夜に摘んだ新茶を飲むと長生きをすると言われています。

チャの新芽の写真

チャの生葉の写真

極上の味!八十八夜に庭のチャの木で茶摘みをして煎茶を作って飲む

ガビチョウ(画眉鳥)の鳴き声を観賞する

この時期、七色と形容される美しい鳴き声を持つガビチョウ(画眉鳥)が鳴き始めます。

ウグイスやコジュケイ、セミのツククボウシの鳴きまねもしますが、本物とは語尾や音量が微妙に違い、かなり面白いです。

ガビチョウの写真

ガビチョウ

つがいのガビチョウの写真

つがいのガビチョウ

ついに来た!七色の美しい鳴き声を持つ、セミの鳴きまねもできるガビチョウ(画眉鳥)

ガーデニングダイアリー 清明にやることリスト

清明は新暦で4月5日頃から4月19日頃までです。

草木が芽吹き、清々しい空気が満ちる明るい季節です。

モミジやケヤキの木の下に入り込み上を向いて新芽を眺める

清明の象徴とも言えるのが、モミジとケヤキの新芽です。

春分までは丸坊主だったのに、清明になると突然芽吹きます。

木の下に入り込み、上を向いて新芽を眺めます。

初夏のモミジの写真

モミジ

ケヤキ

ケヤキ

タラノメ、コゴミ、フキ、タケノコなどの山菜を食べる

清明は山菜の季節です。

山菜は山野に自生する植物で食用にされるものですが、人工的に栽培される野菜とは違い、限られた場所で限られた季節にしか採れません。

山菜の若い芽の部分は、これから成長していくための養分がぎっしりつまっていますし、これを外敵から守るために備えた苦みやえぐみも最高です。

タラの芽の写真

タラの芽

コゴミの写真

コゴミ

夏みかんを収穫して食べる

庭の夏みかんを収穫して食べます。

夏ミカンの写真

夏みかん

果物はそのまま食べるのが一番ですが、ものすごくおいしい夏みかんのアイスクリームのレシピを見つけて以来、食べきれない分はアイスクリームにして冷凍保存しています。

セニョーラ・あ~の気ままな食卓 夏みかんのアイスクリーム

シャクナゲの花を鑑賞して『千と千尋の神隠し』の庭を目指す

我が家には、白いシャクナゲと、縁が赤で中央が白いシャクナゲがあります。

シャクナゲの写真

シャクナゲ

シャクナゲの写真

シャクナゲ

図らずも、この紅白のシャクナゲは通路をはさんで植えられているので、『千と千尋の神隠し』に出てきた下の絵のような庭を目指しているのですが、なかなかこうはなりません。

田中流ジブリクイズのやり方:日常会話にジブリのセリフを忍び込ませる!

アネモネの花を観賞する

アネモネという名前は、ギリシア語で「風」を意味する「anemos」からきています。

アネモネの写真

ギリシア神話の中に、美少年アドーニスが流した血からアネモネの花が咲いたという伝説があります。

ヒアシンスのヒュアキントスや、スイセンのナルキッソスなど、地中海原産の花にはこの手の話が多いです。

アネモネの写真

スノーフレークの花とムスカリの花を観賞する

「スノーフレーク」は、白いスズランのような花を咲かせ、「スズランスイセン」とも呼ばれています。

スノーフレークの写真

スノーフレーク

私はスノーフレークをムスカリとセットで植えています。

花期が同じで、スノーフレークの白とムスカリの紫のコントラストがきれいです。

スノーフレークは草丈が30~50センチほど、ムスカリは草丈が10~30センチほどなので、お互いがかぶることもありません。

スノーフレークの写真

ちなみに、名前や佇まいが似ていてスノーフレークとよく混同される植物に、スノードロップがあります。

私の庭では、スノードロップは2月の立春のころに咲きますが、スノーフレークは4月の清明のころに咲き、花期が全く違います。

スノードロップの写真

スノードロップ

ウラシマソウを観察する

独特な佇まいでその場を異空間にしてしまう上、性転換植物でもあるという、超個性派植物、ウラシマソウ(浦島草)を観察します。

ウラシマソウ(浦島草):晩春の庭に咲く超個性派の性転換植物

ウラシマソウ

ウラシマソウ

ウラシマソウの群生はめっちゃ怖いです。

ウラシマソウの群生の写真

ウラシマソウの群生

家庭菜園や花壇の土づくりをする

私が植えたい野菜や草花の植え付け時期は4月の終わりから5月の初めなので、少し前のこの時期に土を準備します。

植えたい場所の土を掘り起こして石やゴミを取り除き、コンポストボックスで生ごみから作った堆肥を混ぜます。

コンポストボックスの外観の写真

コンポストボックス

コンポストボックスを自作!生ごみ堆肥を作る(1)

土の状態や植える植物によって、石灰、油粕、鶏糞なども混ぜます。

ガーデニングダイアリー 春分にやることリスト

春分は新暦で3月21日頃から4月4日頃までです。

本格的な春の到来で庭が一斉に動き出し、観察や作業が追いつきません。

ホトケノザとヒメオドリコソウの茎の断面を観察する

この時期、ホトケノザとヒメオドリコソウをたくさん見かけるようになります。

ホトケノザとヒメオドリコソウの写真

ホトケノザとヒメオドリコソウ

この二つの植物、同じような場所に生え、似たような雰囲気ですが、よく見ると全然違い、私の中では、キャラや衣装が微妙に違う女性デュオのイメージで、勝手にWinkと呼んでいます。

ヒメオドリコソウとホトケノザの写真

ヒメオドリコソウとホトケノザ

上の写真の左がヒメオドリコソウ、右がホトケノザですが、この二人のすごいところは、茎の断面が四角いことなんです!

ホトケノザの茎の断面の写真

ホトケノザの茎の断面

草の茎はみんな丸いと思っている方、道端でヒメオドリコソウかホトケノザを見つけたら確認してみてください!驚きますよ!

ちなみに、春の七草のホトケノザは「コオニタビラコ」という植物で、これではありません。

初蝶を見る

初蝶はその春初めて見る蝶です。

私の庭では、春分を過ぎたころから突然蝶が舞い始めます。

初蝶の写真

初蝶

リーフレタスとサンチュの種をまく

サラダバーガーデン用にリーフレタスとサンチュの種をまきます。

リーフレタスとサンチュの種をまく写真

リーフレタスとサンチュの種をまく

地域にもよりますが、種まきの時期は2月~5月です。

植えつける場所の準備や、あまり気温が高くなると発芽しにくくなるといったことから、私は毎年この時期に種まきをします。

発芽に光を必要とする好光性種子なので、あまり土をかけないようにします。

サラダバーガーデン(3区画×1列)

サラダバーガーデン

テーマのある庭、サラダバーガーデンを作る

種が飛ばないうちに、種で増える雑草を抜く

「雑草を抜く」というと、「雑草」と一般的に認識されている草をきれいさっぱり抜き取ってしまうというイメージがありますが、私の場合、栽培していないのに生えてきた草のうち、都合の悪いところに生えてきたものを適切な量だけ取り除くのが「雑草を抜く」です。

種で増える雑草をこの時期に抜いておかないと、5月頃激しく後悔することになります。

ハコベなどは春の七草の一つでもあり一掃したくはないのですが、繁殖しすぎると都合が悪いので、種がついて飛ばないうちに抜きます。

ハコベの写真

ポテトタワーを作る

家庭菜園でジャガイモを地植えで育てていますが、余った種イモでポテトタワーを作ります。

麻袋の口を外側に折り返し、土を入れ、その中に種イモを埋めます。成長に合わせて麻袋の折り返し部分を上げ、土を足していきます。

ポテトタワーの写真

ポテトタワー

ポテトタワーの写真

ポテトタワー

ラッパスイセンの花がら摘み

ラッパスイセンの花がらを摘みます。

花茎は空洞になっているため、中途半端な場所で切ると花茎の中に水が溜まってしまいます。丸い種子果のすぐ下は空洞になっていないので、そこを切って花がらを取り除きます。

葉を切ってしまうと球根に栄養がたくわえられず、翌年花が咲かなくなってしまうので、葉は完全に枯れるまでそのままにしておきます。

ラッパスイセンの花がら摘みの写真

ラッパスイセンの花がら摘み

ハナニラの匂いを嗅ぐ

ハナニラは球根で繁殖して星型の花を咲かせる植物です。

その名の通り、葉や球根を傷つけるとニラの匂いがします。

ニラの匂いが嫌いでなければグランドカバーになりますし、ニラ的なものとしておままごとにも使えます。

ハナニラの写真

ハナニラ

つくしを見つける

つくしは、ふと目に留まるものではなく、ワラビなどの山菜と同じく、目を凝らして意識的に探さなければ見つからない植物です。

しかし、一度目に入ると急に視界が開けて見つけられるようになり、立体視アートが見えたときの感覚に似た爽快感があります。

つくしの写真

つくし

下の写真も一瞬ではどこにつくしがあるのかわからないのでは?

雑草に埋もれるつくしの写真

この中につくしがいます

ヤマブキの花が咲いた時のためにレンギョウの花の色を覚えておく

黄色の花はたくさんありますが、レンギョウとヤマブキの黄色は別格です。

レンギョウは春分の頃咲きますが、ヤマブキが咲くのはもう少し後で、この二つの花が同時に見られることはありません。

我が家では、レンギョウの黄色はバナナのようなさわやかな黄色で、ヤマブキの黄色は温かみがある黄色というか山吹色です。

並べて比較したいのですが、花期が違うため、黄色の色合いをよく観察して覚えておきます。

レンギョウの写真

レンギョウの花

ヤマブキの写真

ヤマブキの花

源平枝垂れ桃を見て、オリオン座のベテルギウスがいつ超新星爆発するのか思いを巡らす

源平枝垂れ桃は1本の木で、赤、白、ピンク、赤と白のまだらなど、数種類の色の花が咲きます。

源平枝垂れ桃

源平枝垂れ桃の花(2020)

「源平」は、源氏が白旗、平氏が赤旗を用いたことから「紅白」という意味でよく使われます。

源平枝垂れ桃を見ると、オリオン座を思い出すので、ベテルギウスがいつ超新星爆発するのか思いを巡らします。

オリオン座のベテルギウス(平家星)が超新星爆発!?平家はいつ滅びるのか

ムラサキハナナを見て、諸葛亮(孔明)のことを思い出す

「ムラサキハナナ」や「ハナダイコン」と呼ばれるこのアブラナ科の植物は、「ショカツサイ(諸葛菜)」とも呼ばれています。

三国志に出てくる諸葛亮(孔明)が、出陣した先々で食用にするために種をまいて育てたことに由来するそうです。

諸葛菜(ハナダイコン)の写真

諸葛菜(ハナダイコン)

サクラの花を見る

日本中がソメイヨシノを特別視して大騒ぎしますが、私にとっては、春に咲く美しい花の一つです。

ソメイヨシノの満開はとても美しいのですが、花が散って葉芽が出てくる頃は汚くて、なかなか残念なお姿です。

サクラの花の写真

庭のソメイヨシノ 満開

歴史が古く、葉芽と花が同時に開くヤマザクラのほうが趣があるような気もします。

ヤマザクラの写真

ヤマザクラ

ガーデニングダイアリー 啓蟄にやることリスト

啓蟄は新暦で3月6日頃から3月20日頃までです。

地中で冬ごもりをしていた生き物たちが地上へ這い出してきます。

クリスマスに咲かないクリスマスローズを観賞する

本当のクリスマスローズ(ニゲル)は12月末に開花しますが、日本では春に開花するオリエンタリスを元とした園芸品種が広く普及していてクリスマスローズと呼ばれています。

私の庭のクリスマスローズは啓蟄の頃から咲き始めます。

花に見える部分は正確にはガクです。

さまざまな色や形が楽しめます。

クリスマスローズの写真

クリスマスローズ

クリスマスローズ

クリスマスローズ

クリスマスローズ

バケツ稲づくりセットを申し込む

3月中旬になると、JAグループが「バケツ稲づくりセット(種もみ・肥料・栽培マニュアル・お名前シール)」を配布し始めるので、ホームページから申し込みます。

JAグループ―身近な食や農を学ぶ―お米作りに挑戦(やってみよう!バケツ稲づくり)

バケツ稲づくりセットの写真

稲穂と秋の空の写真

育てた稲は秋に収穫し、ワラで正月飾りを作ります。

収穫したワラで正月飾りを作る!庭でバケツ稲づくり(2017年1月5日投稿)

活発になったメダカの点呼

啓蟄は、地中で冬ごもりをしていた生き物たちが地上に這い出してくる頃ですが、メダカの動きも突然活発になります。

冬の間は姿が見えず、全滅してしまったかと思ったメダカが姿を現します。

メダカの写真

白いアセビの開花を確認する

我が家では、ピンクの花を咲かせるアセビと白い花を咲かせるアセビが隣り合わせに植えられています。

ピンクのアセビは雨水のころ開花し、白いアセビは少し遅れて啓蟄のころ開花します。

アセビ 白の写真

この時期、紅白のアセビが咲きそろいます。

アセビ 紅白の写真

ヒイラギナンテンの花の香りを嗅ぐ

啓蟄の頃、ヒイラギナンテンの黄色い花が咲きます。

つやのあるとげとげの葉の存在感が大きいため、花はあまり目立ちませんが、とてもいい香りがします。

甘いですが清涼感があり、ジャスミンやマスカットのような、フルーティでさっぱりした香りです。

ヒイラギナンテンの花の写真

水栽培のヒアシンスの花を観賞する

12月末に室内で水栽培を始めたヒアシンスが、啓蟄のころ開花します。

ヒヤシンスの球根の写真

ヒヤシンスの花の写真

ラッパスイセンの花を観賞する

立春のころ咲いていたニホンズイセンは花が終了し、啓蟄の頃からラッパスイセンが咲き始めます。

ラッパスイセンの写真

モクレンの花を観賞する

この時期、モクレンが開花します。

モクレンの写真

花はぽってりと大ぶりで、花びらの外側が紅紫色、内側が淡紫色で、そのコントラストが清楚で美しいです。

モクレンの花

ガーデニングダイアリー 雨水にやることリスト

雨水は新暦で2月19日頃から3月5日頃までです。

雪から雨に変わり、草木が芽吹き始めます。

満開の白梅を観賞する

この時期、庭の白梅の花が満開になります。

ウメの花

東風に吹かれながら菅原道真のことを考えて鑑賞します。

京都の北野天満宮では2月25日に「梅花祭」が開催されます。

メジロを観察する

梅の花の蜜を吸いに来るメジロを観察します。

ありえないウグイス色の色合い、触りたくなるような質感、仲間とくっついているときのもふもふ具合を観察します。

梅の木にとまるメジロの後ろ姿の写真

梅の木に並んでとまるメジロ二羽の写真

かわいいメジロが目白押し!みかんでメジロとヒヨドリを呼ぶ

ツバキの花や実で遊ぶ

ツバキの開花は品種によって異なりますが、私の庭に植えられているツバキの開花は、2月下旬、雨水の頃が中心です。

ヤブツバキの写真

ツバキの花でおままごと用静岡おでんを作ったり、落ちているツバキの実で椿笛を作って遊びます。

おままごと用 椿の静岡おでんの具の写真

おままごと用 椿の静岡おでんの具

ヤブツバキで遊ぶ。おままごと用「椿の花の静岡おでん」と「椿笛」

フキノトウを見つけて食べる

庭でフキノトウを見つけると、「今年も春が来た」と、ほっとした気持ちになります。

フキノトウの写真

ほろ苦い春の風味が体を目覚めさせてくれますが、この苦み成分には、冬の間に滞った新陳代謝を活発化させる働きがあり、香りが食欲を増進させ、消化を助けてくれるそうです。

フキノトウ

ナバナを収穫して食べる

庭には「種捨て場」と呼んでいる2メートル×1メートルくらいのちょっとした場所があり、家庭菜園で余った、小松菜、水菜などのアブラナ科の野菜の種をばらまいています。

雑草が生い茂る場所で完全に放置なのですが、なぜかそこから出てくる野菜のほうが、家庭菜園で育てている野菜よりうまく成長し、この時期はつぼみを摘み取ってベーコンと一緒に炒めて食べます。

ナバナ

マンサクの開花を確認する

マンサクは春の訪れを告げる花の一つです。

早春に「まず咲く」が転じてマンサクとなったと言われています。

マンサクの葉は、秋にとてもきれいに紅葉しますが、枯れても春に花が咲くまで落ちずに枝についています。

マンサク

ピンクのアセビの開花を確認する

我が家では、ピンクの花を咲かせるアセビと白の花を咲かせるアセビが隣り合わせに植えられています。

まずはピンクのアセビが開花します。

アセビ

白いアセビが咲くのはもう少し後です。

春一番に吹かれる

春一番は立春から春分の間にその年に初めて吹く南寄りの強い風で、雨水の頃吹きます。春一番が吹いた日は気温が上昇しますが、そのまま暖かくなっていくわけではなく、翌日は寒さが戻るので、その寒暖差を楽しみます。

風見鶏の写真

精悍な北風とチャラい南風。春一番と寒の戻りの風

東海地方では春一番なのに、ヨーロッパでは大寒波

2018年は、2月28日に、私の庭がある東海地方に春一番が吹いたそうです。

春一番は立春から春分の間にその年に初めて吹く南寄りの強い風です。

数ある春到来のサインの中でも、春一番ほど「春が来た!」と思うものはなく、毎年この南風を心待ちにしています。

精悍な北風とチャラい南風。春一番と寒の戻りの風

しかし、今スイスにいるため、今年は残念ながら春一番に吹かれることはできませんでした。

それどころか、東海地方で春一番が吹いたまさに同じ日に、ヨーロッパはこの冬一番の大寒波に見舞われたのです。

気温がマイナス10℃近くまで下がり、頭や顔を守るものが必要な寒さで、静岡出身の私にとっては非日常世界でした。

レマン湖の畔も凍りつきました。

やっと少し気温が上がったと思ったら、今度は雪が降り積もり、交通機関に乱れが出ました。

レマン湖の凍った岸の写真

レマン湖の凍った岸

レマン湖の凍った桟橋の写真

レマン湖の凍った桟橋

ジュネーブの雪の写真

ジュネーブの雪

おいしそうに積もったジュネーブの雪の写真

おいしそうに積もったジュネーブの雪

『アナと雪の女王』ごっこをする余裕もありませんでした。「少しも寒くないわ」なんて絶対に言えないです。

ディズニー映画『アナと雪の女王』

原題は『FROZEN』

ガーデニングダイアリー 立春にやることリスト

立春は新暦で2月4日頃から2月18日頃までです。

春の気配が感じられ、旧暦ではお正月です。

金柑を収穫し、甘煮を作る

中国では、旧正月(春節)に、新しい年の吉祥を祈願する縁起物が飾られるそうですが、その中でもポピュラーなものが、富をもたらすと言われる金柑の鉢植え、良い香りが幸せを運ぶと言われる水栽培の水仙、だそうです。

黄色でハッピーになる!旧正月と立春を金柑と水仙で祝う

金柑は、中国のように鉢植えを飾るのではなく、実を収穫して甘煮にして食べています。

金柑の木の写真

金柑の実の写真

鍋の中の金柑の甘煮の写真

スイセンの香りを嗅ぐ

和水仙の香りは、甘いのに甘ったるすぎず、清涼感があるのに涼しすぎず、絶妙なバランスの香りです。

水仙の花の写真

庭で栽培しているとそれほどには感じませんが、室内で水栽培すると、その香りのよさに驚き、嗅ぐと幸せな気持ちになります。

水仙の水栽培の写真

白梅の開花を見る

私の庭では、立春のころ白梅が開花します。

庭の梅の花が咲くと、春の訪れを実感してほっとします。

福寿草を見つける

フクジュソウは春を告げる花の代表です。

お正月の花として新暦の年末に売られていますが、静岡にある私の庭で自然に育てた場合、立春を過ぎなければ花は咲きません。

フクジュソウの写真

フクジュソウ

スノードロップの花を見つける

スノードロップは、ヨーロッパでは春を告げる花として、古くから親しまれています。

オランダの知人にもらった球根を大切に植えっぱなしにしています。

花は白で、3枚ずつの長い外花被と短い内花被を持つ六弁花です。

おしゃれなランプシェードのように見えます。

スノードロップの写真

スノードロップ

ちなみに、名前や佇まいが似ていてスノードロップとよく混同される植物に、スノーフレークがあります。

スノーフレークは、春に白いスズランのような花を咲かせます。

私の庭では、スノードロップは2月に咲きますが、スノーフレークは4月に咲き、花期が全く違います。

私が小さいころから庭にある植物ですが、祖母が「スズランスイセン」と呼んでいたため、実は最近まで、この花が「スノーフレーク」という名前とは知りませんでした。

スノーフレークの写真

スノーフレーク

もぐらの穴の観察

この時期、庭のあちらこちらにモグラの穴が開きます。

植えてあったものを破壊したり、敷いてあったレンガをひっくり返したり、「よりによってここ!?」と思うことが多々ありますが、よーく見ると土がもふもふで、耕運機よりいい仕事してます。

もぐらの穴の写真

ウインターブルーを解消!冬芽の観察

冬芽とは

落葉樹は秋に葉を落とし、休眠状態で冬を過ごしますが、春にふたたび芽吹いて活動を開始するために準備されたものが冬芽です。

色も形もさまざまで、特に葉が落ちたあとの葉痕は顔のように見えることもあり、ファンが多いようです。

観察にはルーペを使った方がよいですが、肉眼でも結構楽しめます。

冬芽探しは、屋外をうろうろしている間に日光を浴びることができ、発見すれば春が着実に近づいていることを実感できウインターブルーになる人には特におすすめです!

私の庭の冬芽ベスト4を紹介します。

サンショウの冬芽

サンショウの冬芽の写真

サンショウの冬芽

私の庭で一番おもしろい冬芽です。コブみたいなのが側芽、白いハート型の部分が葉痕です。この写真だとよく見えないかもしれませんが、葉痕が顔のように見え、最高にかわいいです!葉痕の両側にトゲがあり、手を広げているみたいで、私は「太陽の塔」と呼んでいます。

ヤマボウシの冬芽

ヤマボウシの冬芽の写真

ヤマボウシの冬芽

私の庭で一番かわいい冬芽です。ぷっくりと膨らんだ感じや、先端が尖がっている感じがとてもいいです。

ニシキギの冬芽

ニシキギの冬芽の写真

ニシキギの冬芽

私の庭で一番かっこいい冬芽です。ニシキギは、冬芽を観察するというよりも、ユニークな枝をまるごと観察します。板状の翼が節ごとに十字対生につく、すごすぎる枝です。初めてこの枝を見たときは、「ハナイカダ」を見たときと同じくらい興奮しました。

モクレンの冬芽

モクレンの冬芽の写真

モクレンの冬芽

私の庭で一番美しい冬芽です。芽は毛に覆われていてビロードのようです。モクレンの冬芽は薬(生薬)にもなり、蓄膿症や鼻づまりに効くそうです。

参考文献

広沢毅 著、林将之 写真(2010)『冬芽ハンドブック』文一総合出版

とにかく薄くて軽いです!新書サイズなのでフィールドに持っていけます。でも内容は充実していて、これ一冊で十分冬芽観察を楽しめます。200種類の冬芽が紹介されています。

鈴木庸夫、高橋冬、安延尚文 (2014)『樹皮と冬芽: 四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社

各樹木ごとに樹皮と冬芽がセットで載っている樹皮冬芽図鑑です。巻末に「樹皮を利用する文化」という章があり、ヒノキの樹皮で建物の屋根をふく技法、檜皮葺(ひわだぶき)の紹介などもあります。ちなみに富士山本宮浅間大社本殿の屋根も檜皮葺です。

星野義延 監修(2011)『紅葉・落ち葉・冬芽の大研究』PHP

図鑑ではなく、葉っぱのひみつをさぐるための観察ガイドです。冬芽だけでなく、紅葉・落ち葉についても載っています。子供向けの本なので、解説がとてもわかりやすいです。

来年の自分のために!ガーデニングダイアリーをつける

庭はタイミングが命

庭はとにかくタイミングが命で、植物を買うにも花を見るにも種をまくにも収穫するにも、その時期を逃すと一年待つしかありません。

例えば、私は春にスノードロップの花を見るのをよく忘れます。シイタケのほだ木の購入もよくタイミングを逃しますし、夏に蜩の鳴き声を心から満喫するのも忘れ、秋に「夏の私のバカ!」と思ったりします。

忘れる程度の願望だったのではないかとか、人はないものねだりをするものなので季節が変わって興味が失せたのではないかと言われればそれまでですが、庭でやることは多様すぎて、興味があってもなんか忘れちゃうんです。

ガーデニングダイアリー

そのようなわけで、記録するのが一番なので、2010年頃から簡単なガーデニングダイアリーをつけています。庭や植物のことを記入する専用のダイアリーです。来年の自分への申し送り事項みたいなものです。

日本は縦に長く、北と南、太平洋側と日本海側では気候も全く違います。たとえ同じ町内だったとしても、土地によって環境が異なるため、去年の自分が残した記録がどんな本よりも一番の参考になります。

ガーデニングダイアリーは、ノートにつけたりルーズリーフにつけたりと、いろいろ試しましたが、入力や検索が楽なので今ではOneNoteにつけています。

気づいたことがあれば毎日記録しますが、桜の花も一日だけ咲いているわけではなく、ある期間の中で咲くわけで、一定のくくりの中で記録をしていった方が、見返すときに使いやすいと思います。

一年を分けるとき、12ヶ月、月の上・中・下旬、52週、七十二候など、いろいろな分け方があると思いますが、どのように分割すると記録しやすいかは、庭の広さや、植えている植物、庭に関われる時間などによって異なると思います。私の場合、二週間をひとまとまりにするくらいがちょうどよいので、今は、二十四節気でざっくりメモすることにしています。

私が好きなガーデニングダイアリー

人のガーデニングダイアリーを見ると、自分が見落としていた作業やアクティビティに気づいて、こんな作業もある、あんな観察もある、と、とても参考になります。しかも、私も丁寧に生活しよう!と心を入れ替えたりします。

ここでは、私が好きなガーデニングダイアリーをご紹介します。

私の自然流栽培の師匠がつけていた日誌

私が以前研修をさせていただいていた、野菜の自然流栽培(無農薬、有機肥料栽培、アイガモ米)の師匠がつけていた日誌です。本当にすばらしい日誌でした。

野菜一品種につき、ルーズリーフ一枚を使い、B5サイズのバインダーに綴じてあるものでした。いつ種を買って、まいたか、いつ植え替えをし、いつ肥料をやり、いつ収穫をしたか、といった成長の記録や作業内容が細かく記録されていました。

プロのノートですので、「今年もルコウソウの種まくの忘れちゃったよ」とか言っている私とは全然レベルが違うのですが、つけ方を教わり、メモ魔の私は興奮してすぐにまねをしました。

ドイツ・BRUNNEN(ブルンネン)社のガーデン日めくりカレンダー

日めくりカレンダーですが、中身は、ドイツのひげのおじさんのガーデニングダイアリーです。ガーデニング作業や日々の生活の知恵について書かれています。

2010年に妹がプレゼントしてくれて存在を知りました。

ドイツ・BRUNNEN(ブルンネン)社のガーデン日めくりカレンダー
ドイツ・BRUNNEN(ブルンネン)社のガーデン日めくりカレンダー

私はドイツ語が全く読めないのですが、イラストを見ているだけでもほっこりします。どうしても気になるものは、インターネットの翻訳にかけて、なんとなく内容をつかむようにしています。

ドイツ・BRUNNEN(ブルンネン)社のガーデン日めくりカレンダー
ドイツ・BRUNNEN(ブルンネン)社のガーデン日めくりカレンダー

ベニシアの庭づくりノート

ベニシア・スタンリー・スミス(2015)『ベニシアの庭づくりノート』世界文化社

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ベニシアの庭づくりノート [ ベニシア・スタンリー・スミス ]
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ベニシアさんは、一週間単位でガーデニング作業をメモされているようです。見開き1ページで1週間。左側のページは、ガーデニング作業を忘れないよう書き留めたベニシアさんのメモ。右側のページはノートになっていて、自分の庭の記録が書き込めます。何回も何回も読み返してしまう、不思議なノートです。

くらしのこよみ

うつくしいくらしかた研究所「くらしのこよみ」

「二十四節気」と「七十二候」に沿って更新される、iPhone、iPad、アンドロイドで利用可能な暦アプリケーションです。とにかく写真が美しく、異世界へ連れていかれたような感覚になります。

https://tanaka-arari.com/postslist-garden/gardening-diary/