今回の庭ノートは、数年前にサカタのタネの通信販売で購入したハーブセット「レモン3兄弟」についてで、レモングラス、レモンバーベナ、レモンバームの3兄弟が、いったい誰が長男で、次男で、三男ですか!?というお話です。
サカタのタネの通信販売カタログは小学生のころからの私の愛読書です。祖母がサカタ友の会の会員だったので、定期的にお便りやカタログが届いていたのですが、祖母に借りて熟読し、おもしろい植物や野菜の種を見つけては、祖母が注文する山野草の苗と一緒にたのんでもらっていました。今では私がサカタ友の会の会員です。
そんなサカタのタネ通信販売カタログ「家庭園芸」で数年前に見つけたのが、「レモン3兄弟セット」です。レモングラス、レモンバーベナ、レモンバームのハーブがセットになっているものです。
レモンバームはすでに庭にあったのですが、レモングラスは越冬に失敗して枯れてしまい、レモンバーベナは育てていなかったため、この3兄弟を購入することにしました。
この3兄弟の共通点は、レモンの香りがすること、ハーブティーや料理に使えること、です。
- すぐにブレンドティーがいれられるようにダイニングの近くに置きたい。
- 蚊が嫌う成分が含まれているため、家と庭の境に置いて虫除けも兼ねたい。
- 疲れたとき、すぐに葉っぱをちぎってクンクンできるようにしたい。
- 特にレモングラスとレモンバーベナは耐寒性が弱いので、温室に入れられるようにしたい。
というニーズにより、地植えではなく鉢植えにして、ダイニングから続く縁側のすぐ脇に置くことにしました。
しかし!極めて重大な問題に気づきました。この3兄弟、だれが長男でだれが次男でだれが三男かわからないのです!(どこかに書いてあって私が読み飛ばしていたのでしたら、サカタのタネさん、ごめんなさい!)
カタログを見ると、「内容」のところに「レモングラス・レモンバーベナ・レモンバーム」とあります。この順番か!?と思ったのですが、すぐその下に、「レモングラス、レモンバーム、レモンバーベナのセットです。」と書いてあり、順番が変わっています!どっちやねん!
しばらくは、「まあ3つまとめて3兄弟ってことで」と思うようにしていましたが、毎日目に留まる場所に置いてあるため、「いったい誰が誰なんだ!?」というモヤモヤが強くなっていきました。サカタのタネに問い合わせたら完全に変人扱いでしょう。。。そこで、自分で勝手に長男、次男、三男を決めることにしました!
長男はレモンバーベナ
- クマツヅラ科の落葉低木
- 原産地:アルゼンチン、チリ、ペルー
- 葉っぱ:メスの形、ライトグリーン
- 効能:鎮静作用、消化促進作用、リラックス作用など
レモンバーベナは南米原産で、17世紀にヨーロッパに伝わりました。ヨーロッパでは、もともと、ディナーのときのフィンガーボールの水にレモンの香りをつけるために利用されていました。レモンバーベナは、フランス人が好んで飲むハーブティーとしても有名です。ヨーロッパのフィンガーボールに入れるとしたら絶対長男のはずです。葉の色も形も上品で端正。でもちょっと融通がきかず、枝ぶりを整えるのが大変です。感情をあまり表に出さず、水が足りているのかどうかなど、何を考えているのかよくわからないところがあります。
次男はレモングラス
- イネ科の多年草
- 原産地:インド南部・スリランカあたり
- 葉っぱ:ススキのような細長い葉
- 効能:消化促進、抗菌、殺菌、虫除けなど
タイ料理やベトナム料理には必須のハーブですが、タイ料理のトムヤムクンに入れるのは次男しかいないと思います。ワイルド系で、葉もざわっと伸びて快活な印象ですが、意外と打たれ弱くて、水がないとすぐしおれます。耐寒性も3人の中で一番弱く、自分が慣れた土地で本領を発揮するタイプです。葉で人の手を切って傷つけたりしますが、これはあまのじゃくで本当はすごくやさしいです。
三男はレモンバーム
- シソ科の多年草
- 原産地:ヨーロッパ南部
- 葉っぱ:ギザギザのハート形、光沢がある
- 効能:鎮静、抗うつ、強壮、発汗、消化促進、抗菌、抗ウイルスなど
夏になると白い小さな花を咲かせ、この花によく蜜蜂が集まります。明るくて人懐っこくて誰からも好かれる三男に決まっています。繁殖力が非常に強く、移植にも強くてあらゆる環境に適応でき、どこでもやっていけます。かわいい葉っぱの雰囲気とは裏腹に、3人の中では一番打たれ強く、寒さも少々の水切れもへっちゃら。でも気に入らないことがあるといきなり枯れたりします。
というわけで、レモンバーベナが長男、レモングラスが次男、レモンバームが三男です!
そして私が勝手に追加した四男のレモンマートル。実は彼が一番大物です。
※レモンバーベナ、レモングラス、レモンバーム、レモンマートルは、妊婦など、人によっては摂取に注意が必要です。