2017年に目撃して衝撃を受けた、ジュネーブの植物園(Les conservatoire et jardin botaniques de la Ville de Genève)の中にある禅の庭(Le Jardin Zen)の「知足の蹲踞(つくばい)」。
マンホールの蓋の上に無造作に置いてあって、しかも砂利が入っているという、ありえない置き方がされていたのでした!
この蹲踞は一見「五・隹・疋・矢」の文字に読めますが、水をためておくための中央の四角い穴を漢字部首の「口」と見ると、「吾唯足知」(ワレタダタルヲシル)と読めます。
「知足のものは貧しといえども富めり、不知足のものは富めりといえども貧し」という禅の格言を謎解き風に図案化したものだそうです。
まさか、ジュネーブの植物園の「知足の蹲踞」は、実はすごく深い意味があって、足るを知る例なんじゃないのか!?
こんなでも満たされているということを身をもって教えてくれているのではないのか!?
「私、本当はこんなんじゃない!」って言わない的な教えなのではないのか!?
と、妹とひとしきり議論になったのでした。
「マンホールの蓋の蓋」のままの蹲踞を目撃し、再び、思うところがいろいろありました。