カラスウリは、本州、四国、九州、朝鮮、中国に分布するツル性の多年草です。
山林などの大きな樹木にからみついて茎が伸びます。
我が家のカラスウリも、桜の木にからみついて枝の先端のほうまでたどり着き、3メートルは超えています。
カラスウリは、8月から9月にかけて、白いレースのような繊細な花を咲かせます。夕方暗くなってから開花し、夜明けとともにしぼんでしまうので、人目にはつきにくいです。
雌雄異株で、雄花は雄株に、雌花は雌株につきます。夕顔別当とも呼ばれるエビガラスズメという蛾が花粉の媒介をします。
実は、雌花の咲く雌株にのみにつきます。果実は5〜7センチの楕円形で、卵のような形をしています。熟す前は、縦じま模様の緑色をしていて、いかにも「ウリ」という感じです。
熟すと、朱赤やオレンジに色が変わります。
実を半分に切るとこんな感じです。
この果肉が重要なのです!
カラスウリの実はしもやけの薬になると言われていて、果汁と果肉をすり込むようにして患部に塗って使います。
よく「必要な家に、必要な薬草が生える」といいますが、私は小さいころからしもやけに悩まされてきたので、本当にそうかもしれないと思ってしまいます。
さらに、種が重要です!
カラスウリの種は、とても面白い形をしていて、打ち出の小槌にそっくりなのです!
果実から取り出したばかりの種は、黒くてつやがあります。
大きさは10ミリ×5ミリくらいで、中央に帯状のものが巻かれたような形になっています。
シルエット的に、大黒さんにも似ている気がします。
時間が経つと、種は黄褐色になります。
カラスウリの種は打ち出の小槌に似ているため、昔から、お財布に入れるとお金がたまると言われています。
宝尽くしの懐紙に包んで、お正月に配ろうと思います!
参考文献
日本の薬草 (小学館のフィールド・ガイドシリーズ (16))
カラスウリについては228ページに載っています。
カラスウリについては47ページに載っています。