このブログのテーマは「田舎と都会の間で自然との接点をさがす」ですが、今回は、自然との壮大すぎる接点、というか宇宙との接点、CERN(欧州原子核研究機構)のビジターセンターへ行ったお話です。
CERNは、スイスのジュネーブ郊外、スイスとフランスとの国境地帯にある、世界最大規模の素粒子物理学の研究所です。
LHC(大型ハドロン衝突型加速器)という加速器と、ATLASとCMSという高精細な検出器によって、ヒッグス粒子の存在が突き止められたことは、大きなニュースになりました。
ダン・ブラウン原作、トム・ハンクス主演の映画『天使と悪魔』では、犯人が恐るべき破壊力を秘めた”反物質”を盗み出した場所として描かれています。
CERNのガイドツアーに参加すれば研究所の中に入れますが、予約が必要で日程的に厳しかったので断念しました。
しかし、予約なしで入れるビジターセンターだけでも十分に楽しめます。
ビジターセンター前にあるモニュメントには、素粒子の標準モデルも刻まれています。
ドーム型のビジターセンターから道路を挟んで向かいの建物にはショップがあり、CERNグッズが購入できます。
下の写真は”ヒッグス粒子キーホルダー”です。かなりイケてます。
素粒子物理学のことは全く分かりませんが、この場所の地下でとてつもない実験が行われていると思うだけで、宇宙を感じることができ、日常の些末なことがどうでもよくなりました。
NHKエンタープライズ(2014)『神の数式 完全版 DVD-BOX』
この世は何でできているのか、宇宙はなぜ始まったのか、という究極の謎を解き明かす「神の数式」に迫る番組です。科学者たちは、あらゆる自然現象は最終的には一つの数式で説明できるはず、と信じていますが、「神の数式」を追い求める科学者たちのエピソードも、神がかった話が多くて興味深いです。私はNHKで放送されたものを録画保存したのですが、こちらのDVDはテレビ版よりもさらに充実した内容になっているようです。
リサ・ランドール(2007)『ワープする宇宙 5次元時空の謎を解く』NHK出版
私は2007年に読んだこの本で、CERNの大型ハドロン衝突型加速器(LHC)が2008年9月から稼働開始することを知りました。宇宙は、私たちが実感できる3次元+時間という構成ではなく、それ以外に見えない次元があるということについて、数式を一切用いずに、文学的に説明してくれています。物理学がわからない私のような人間でも楽しめる本です。
『ダ・ヴィンチ・コード』でおなじみの、ロバート・ラングドン教授が活躍するミステリーサスペンス映画です。CERNは犯人が恐るべき破壊力を秘めた”反物質”を盗み出した場所として描かれています。