本当に釣り糸!ウラシマソウの観察ポイント

庭のウラシマソウが出てきました。

ウラシマソウ

ウラシマソウ(Arisaema urashima)は、日本原産で、サトイモ科テンナンショウ属の多年草です。

肉穂花序(にくすいかじょ)の先端の付属体が細く糸状に伸びていて、その姿を、浦島太郎の釣り竿の釣り糸に見たてて、この和名がついたといわれています。

群生している姿は、かなり怖いです。

ウラシマソウの群生

★★★田中安良里の観察ポイント★★★

ポイントは、「本当に釣り糸!」です。

ウラシマソウは、この釣り糸で本当に釣りをしているかもしれないのです。

ウラシマソウの釣り糸

黒褐色の仏炎苞は一見花のように見えますが、本来の花はこの仏炎苞の中の付属体の下についています。

下の写真の左が雄性、右が雌性です。

ウラシマソウの雄花と雌花の写真

ウラシマソウの雄花と雌花

雄花から雌花への花粉の受粉はキノコバエの仲間によって行われます。

キノコバエは、雄性の仏炎苞の開口部から進入し、雄花群の花粉を体につけて、仏炎苞の下にある隙間から脱出します。

しかし、雌性の仏炎苞には脱出できる隙間がありません。開口部から進入したキノコバエは、出口を探して雌花群をうろついている間に受粉させられ、脱出できずに死んでしまうこともあるそうです。

ウラシマソウの付属体が細長く糸状に伸びたもの(浦島太郎の釣り竿の釣り糸)については、なぜこのような構造になっているのか不明だそうですが、一説によると、先端が地面や草などに接していて、これをたどって虫が仏炎苞の中に入ってくるのではないかといわれています。

だとしたら、これは本当に釣り糸だということになります!