日別アーカイブ: 2018年2月4日

ウインターブルーを解消!冬芽の観察

冬芽とは

落葉樹は秋に葉を落とし、休眠状態で冬を過ごしますが、春にふたたび芽吹いて活動を開始するために準備されたものが冬芽です。

色も形もさまざまで、特に葉が落ちたあとの葉痕は顔のように見えることもあり、ファンが多いようです。

観察にはルーペを使った方がよいですが、肉眼でも結構楽しめます。

冬芽探しは、屋外をうろうろしている間に日光を浴びることができ、発見すれば春が着実に近づいていることを実感できウインターブルーになる人には特におすすめです!

私の庭の冬芽ベスト4を紹介します。

サンショウの冬芽

サンショウの冬芽の写真

サンショウの冬芽

私の庭で一番おもしろい冬芽です。コブみたいなのが側芽、白いハート型の部分が葉痕です。この写真だとよく見えないかもしれませんが、葉痕が顔のように見え、最高にかわいいです!葉痕の両側にトゲがあり、手を広げているみたいで、私は「太陽の塔」と呼んでいます。

ヤマボウシの冬芽

ヤマボウシの冬芽の写真

ヤマボウシの冬芽

私の庭で一番かわいい冬芽です。ぷっくりと膨らんだ感じや、先端が尖がっている感じがとてもいいです。

ニシキギの冬芽

ニシキギの冬芽の写真

ニシキギの冬芽

私の庭で一番かっこいい冬芽です。ニシキギは、冬芽を観察するというよりも、ユニークな枝をまるごと観察します。板状の翼が節ごとに十字対生につく、すごすぎる枝です。初めてこの枝を見たときは、「ハナイカダ」を見たときと同じくらい興奮しました。

モクレンの冬芽

モクレンの冬芽の写真

モクレンの冬芽

私の庭で一番美しい冬芽です。芽は毛に覆われていてビロードのようです。モクレンの冬芽は薬(生薬)にもなり、蓄膿症や鼻づまりに効くそうです。

参考文献

広沢毅 著、林将之 写真(2010)『冬芽ハンドブック』文一総合出版

とにかく薄くて軽いです!新書サイズなのでフィールドに持っていけます。でも内容は充実していて、これ一冊で十分冬芽観察を楽しめます。200種類の冬芽が紹介されています。

鈴木庸夫、高橋冬、安延尚文 (2014)『樹皮と冬芽: 四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社

各樹木ごとに樹皮と冬芽がセットで載っている樹皮冬芽図鑑です。巻末に「樹皮を利用する文化」という章があり、ヒノキの樹皮で建物の屋根をふく技法、檜皮葺(ひわだぶき)の紹介などもあります。ちなみに富士山本宮浅間大社本殿の屋根も檜皮葺です。

星野義延 監修(2011)『紅葉・落ち葉・冬芽の大研究』PHP

図鑑ではなく、葉っぱのひみつをさぐるための観察ガイドです。冬芽だけでなく、紅葉・落ち葉についても載っています。子供向けの本なので、解説がとてもわかりやすいです。

来年の自分のために!ガーデニングダイアリーをつける

庭はタイミングが命

庭はとにかくタイミングが命で、植物を買うにも花を見るにも種をまくにも収穫するにも、その時期を逃すと一年待つしかありません。

例えば、私は春にスノードロップの花を見るのをよく忘れます。シイタケのほだ木の購入もよくタイミングを逃しますし、夏に蜩の鳴き声を心から満喫するのも忘れ、秋に「夏の私のバカ!」と思ったりします。

忘れる程度の願望だったのではないかとか、人はないものねだりをするものなので季節が変わって興味が失せたのではないかと言われればそれまでですが、庭でやることは多様すぎて、興味があってもなんか忘れちゃうんです。

ガーデニングダイアリー

そのようなわけで、記録するのが一番なので、2010年頃から簡単なガーデニングダイアリーをつけています。庭や植物のことを記入する専用のダイアリーです。来年の自分への申し送り事項みたいなものです。

日本は縦に長く、北と南、太平洋側と日本海側では気候も全く違います。たとえ同じ町内だったとしても、土地によって環境が異なるため、去年の自分が残した記録がどんな本よりも一番の参考になります。

ガーデニングダイアリーは、ノートにつけたりルーズリーフにつけたりと、いろいろ試しましたが、入力や検索が楽なので今ではOneNoteにつけています。

気づいたことがあれば毎日記録しますが、桜の花も一日だけ咲いているわけではなく、ある期間の中で咲くわけで、一定のくくりの中で記録をしていった方が、見返すときに使いやすいと思います。

一年を分けるとき、12ヶ月、月の上・中・下旬、52週、七十二候など、いろいろな分け方があると思いますが、どのように分割すると記録しやすいかは、庭の広さや、植えている植物、庭に関われる時間などによって異なると思います。私の場合、二週間をひとまとまりにするくらいがちょうどよいので、今は、二十四節気でざっくりメモすることにしています。

私が好きなガーデニングダイアリー

人のガーデニングダイアリーを見ると、自分が見落としていた作業やアクティビティに気づいて、こんな作業もある、あんな観察もある、と、とても参考になります。しかも、私も丁寧に生活しよう!と心を入れ替えたりします。

ここでは、私が好きなガーデニングダイアリーをご紹介します。

私の自然流栽培の師匠がつけていた日誌

私が以前研修をさせていただいていた、野菜の自然流栽培(無農薬、有機肥料栽培、アイガモ米)の師匠がつけていた日誌です。本当にすばらしい日誌でした。

野菜一品種につき、ルーズリーフ一枚を使い、B5サイズのバインダーに綴じてあるものでした。いつ種を買って、まいたか、いつ植え替えをし、いつ肥料をやり、いつ収穫をしたか、といった成長の記録や作業内容が細かく記録されていました。

プロのノートですので、「今年もルコウソウの種まくの忘れちゃったよ」とか言っている私とは全然レベルが違うのですが、つけ方を教わり、メモ魔の私は興奮してすぐにまねをしました。

ドイツ・BRUNNEN(ブルンネン)社のガーデン日めくりカレンダー

日めくりカレンダーですが、中身は、ドイツのひげのおじさんのガーデニングダイアリーです。ガーデニング作業や日々の生活の知恵について書かれています。

2010年に妹がプレゼントしてくれて存在を知りました。

ドイツ・BRUNNEN(ブルンネン)社のガーデン日めくりカレンダー
ドイツ・BRUNNEN(ブルンネン)社のガーデン日めくりカレンダー

私はドイツ語が全く読めないのですが、イラストを見ているだけでもほっこりします。どうしても気になるものは、インターネットの翻訳にかけて、なんとなく内容をつかむようにしています。

ドイツ・BRUNNEN(ブルンネン)社のガーデン日めくりカレンダー
ドイツ・BRUNNEN(ブルンネン)社のガーデン日めくりカレンダー

ベニシアの庭づくりノート

ベニシア・スタンリー・スミス(2015)『ベニシアの庭づくりノート』世界文化社

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ベニシアさんは、一週間単位でガーデニング作業をメモされているようです。見開き1ページで1週間。左側のページは、ガーデニング作業を忘れないよう書き留めたベニシアさんのメモ。右側のページはノートになっていて、自分の庭の記録が書き込めます。何回も何回も読み返してしまう、不思議なノートです。

くらしのこよみ

うつくしいくらしかた研究所「くらしのこよみ」

「二十四節気」と「七十二候」に沿って更新される、iPhone、iPad、アンドロイドで利用可能な暦アプリケーションです。とにかく写真が美しく、異世界へ連れていかれたような感覚になります。

ガーデニングダイアリー